雲の上には宇宙(そら)

 雪国越後にて、30年ぶりに天体写真に再チャレンジ!

皆既月食 ほんとの色は・・ お代官様お許し下さい。

2015年05月11日 | 画像処理のはなし
先月撮ったストック画像も尽きてしまいましたので、
今回は2週間ほど前にいただいたコメントについて考えてみました。

それは先月の記事 
に掲載した皆既月食の画像について、
渡辺さんという方からいただいた苦言なのですが・・
要約すると
・・・ こと皆既月食の記録写真においては、その色合いを含め特に明るさこそ重要であるのに、
昨今のデジタルカメラでの処理画像はあまりに目で見たものと違い過ぎる。・・
といったものでした。

日頃、天体画像をブログ掲載する際に見栄え良くするために彩度を120%にUpするのが
常となっていた雲上(くもがみ)としては耳の痛いところだったのですが、
そこは長い越後での雪国生活から身に着いたヒネた根性から、上げ足をとってコメント返信しました。
今読み返してみると、明らかに向きになって反論しているところが恥ずかしい。

冷静になって考えてみたのですが、デジカメになって ” が写真でなくなりつつあるのも事実。
いざとなれば 紅葉にはまだ早い景勝地を鮮やかな紅に染める事も 出来ない事はありません。

逆に天体写真においては、ほんとの色をどうやったら出す事ができるのか?
暗くて肉眼では色すら認識できない対象のほんとの色 とは?

指摘をいただいた皆既月食の画像について、手持ちの画像処理ソフトを使って
できるだけ ”になるよう、処理しなおしてみました。

皆既が最大の頃の撮影画像一覧です。(canon D.P.P)
露光時間の差により、明るさだけで無く色相も違って見えます。
今回はFIL改造してないEOS X2で、ホワイトバランス”オート”、JPEG撮影で
ほぼ見た目どおりに写ってる筈なのですが・・、ブログ掲載画像と少しちがうような

お許しくだせい お代官様。 こんな事やってました。
AviStackで8枚コンポジットした画像をcanonD.P.Pで
越後屋、おぬしも悪じゃのう!

トーンカーブ及び彩度をいじらず、更にステライメージ7の「オートストレッチ」で背景の色を基準に調整すると。
ずいぶん地味になりましたが、只今発売中の「天文ガイド6月号」のP21の画像に似てきました。
( 別のページには私のブログ画像より派手な画像も・・)

えーぃ! 懺悔ついでに昨年の皆既月食の画像も・・
越後屋、まだ余罪があるのか?
昨年10月8日の皆既月食の撮影画像ですが、やけに赤く見えます。
実はこの時はヨンニッパ(f400mm)レンズで月が小さ目だったため、
画素数の多いフィルター改造したEOS 60Dを使用しました。
人の目の特性に合わせるためのカメラ内蔵フイルタを外したため、赤紫に色がズレます。
更にRAWモードで撮影のため、「ベイヤー・RGB変換」の際にもカラーバランスがくずれるおそれがあります。
そのためステライメージ7の「オートストレッチ」で背景のカラーバランスを整えた後にコンポジットしています。
8枚をコンポジットした画像です。
よく見る皆既月食の月に比べてかなり地味なようだけど・・。
そこでブログ掲載の画像は少しメリハリを付けてみました。
彩度を最大にしてやっと赤みがかってくれました。
そもそもフィルター改造でカラーバランスの崩れた画像を「オートストレッチ」で修復できるのか?
私にはわかりません。

人の目で見た目通りの写真が基本と言っても、「天文ガイド6月号」の同じページに、
「・・・肉眼で見た色は脳で勝手に補正された色なのです・・」との記載もあり、
やはり客観的に記録できるカメラの色が本当だ と書いてあるのですが・・・
今や写真でほんとの色を出すのもむづかしいことに思えます。

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昨夜は設営して雲が切れるのをまったのですが、
11時過ぎにあきらめて撤収しました。
13日夜、台風一過に期待。

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雲上くもがみ
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コメント (8)
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