雲の上には宇宙(そら)

 雪国越後にて、30年ぶりに天体写真に再チャレンジ!

天空のバラをズームアップ(移動性高気圧に感謝 その4)

2017年12月07日 | 天体写真(星雲・星団)
先月21日の夜、移動性高気圧の通過によってもたらされた
初冬の雪国の星空。
一晩中晴れてくれたので4タイトル目は薄明が始まるまで撮影できました。

最後に撮ったのは肉眼では見えないのですが、見かけも大きく
写真写りの良い いっかくじゅう座 ばら星雲です。
(注).通常のカメラでは肉眼で見えない波長の光は内部のフィルターでカットされるので
くっきり写すにはフィルターの改造が必要です。

1枚目の撮影を開始した頃の おりおんショット( 撮影中風景 )です。 
矢印の先にあるのが ばら星雲、見かけの直径は月の2倍もあります

今回は焦点距離1,280mmの長焦点で撮っているため
ばら星雲の一部(中心部)しか写っていません。
そこで過去に撮った画像も使って、次第にズームアップしてお見せします。

2009年 3月15日
canon EF70-200mmF2.8f200mmF3.5 ) 3分×10枚 ISO1600 kissDX(FIL改造)

2008年 11月02日
canon NFD 300mmF2.8 2分×7枚 ISO1600 kissDX(FIL改造)
( この画像だけタテ構図で撮っているため 北 は 左 の方角になります )

2016年 2月11日
vixen R200SS+コレクタPH f760mmF3.8 ) 10分×2枚+5分×5枚 x2モザイク
ISO1600 Cooled60D(冷却オフ)
( R200SSでも全体が収まらないため 左右に分割して撮ったものをつないでいます )

前置きが長くなりましたが、今回撮った画像です。

ばら星雲 中心部  ( いっかくじゅう座 )
(  画像クリックで 元画像の25%まで拡大表示できます  )
(  になります )
撮影DATA : 2017/11/22am 3:17’~  Vixen VC200L+ レデューサー(合成f=1,278mm F6.4 )
露出 20分 × 枚 + 分 ×  ISO 3200 LPS-P2FIL Cooled 60D (冷却 オフ CCD温度 約+5℃)
タカハシ EM-200 Temma2M マイクロガイドスコープ 60 ToupCam PHD2Guiding ステライメージ7

ラッキーな夜に撮れたのは これでおしまいなのですが、
月が太くなった4日後にもなんとか撮影する事ができました。
それは 次回で

================================================
この夜は気温の低下で湿度100%に。
ノートPCはビニールの布団袋をかぶせて保護したのですが、
筒先の開いた鏡筒はノーガード。
そうなれば当然 朝には鏡がこうなるわけで・・
R200SS同様、乾燥空気を送り込む加工が必要なようです。

にほんブログ村 写真ブログ 天体写真へ ←いつもポチッとありがとうございます。
にほんブログ村

==========================================
 
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

レデューサーなしで撮りたかった「かに星雲」

2017年12月05日 | 天体写真(星雲・星団)
21日夜(正確には22日早朝) 3タイトル目に撮ったのは
おうし座の超新星残骸 かに星雲 です。

M1(NGC 1592) かに星雲  (おうし座)
(  画像クリックで 元画像の25%まで拡大表示できます  )
(  になります )
撮影DATA : 2017/11/22am 1:22’~  Vixen VC200L+ レデューサー(合成f=1,278mm F6.4 )
露出 20分 × 枚 + 分 ×  ISO 3200 LPS-P2FIL Cooled 60D (冷却 オフ CCD温度 約+5℃)
タカハシ EM-200 Temma2M マイクロガイドスコープ 60 ToupCam PHD2Guiding ステライメージ7

星雲部分のトリミング画像です。
矢印の先に1054年に超新星爆発を起こした星の残骸「かにパルサー」があります。
すばる望遠鏡の公開画像で更に枠内を拡大して見てみると 
画像クリックですばる望遠鏡のHP元画像にリンクします
わたしの画像ではかにパルサーと隣りの星が分離できていません。
この夜は他の撮影対象も考えてVC200Lにレデューサーを付けたのですが、
比較的明るいかに星雲(8.4等級)ですので、レデユーサー無し(f=1800mm)
撮りたかったです。( 付けはずしの時間がもったいなかったのでそのままに )

昨年暮れにはレデューサーなしで撮っています。
F値を考慮すると、昨年より今年の方が総露光量は増えています。
( 実は20分露光4枚撮ったのですが、ガイドエラーで2枚しか使えず )

1枚目の撮影を終える頃のおりおんショット(撮影中風景)です。
今回はスマホでご覧になっている人にも配慮し はじめから星座名入りで表示しました

次回はこの夜の最後のタイトル ばら星雲 中心部 の予定です。

================================================
この夜は移動性高気圧の通過で晴れたのですが、
昼間は雨が降っていました。
そうなると当然夜は露が降りてビッショリ。
ノートPCに ビニールの圧縮布団袋をかぶせて保護しました

にほんブログ村 写真ブログ 天体写真へ ←いつもポチッとありがとうございます。
にほんブログ村

==========================================
コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

自宅裏口でバーナードループを撮る (移動性高気圧に感謝 番外編)

2017年12月02日 | 天体写真(流星群・星野写真)
二晩続けて撮影した上弦の月の記事で中断していましたが、
先月21日、移動性高気圧が通過した夜に撮った画像の掲載に戻ります。

すでに掲載済みの NGC891銀河(アンドロメダ座) の撮影中に
コンパクト赤道儀のTOAST Pro を持ち出して並行して撮影したものです。

オリオン座が南中するころ
( 画像クリックで元画像の30%で拡大表示 )
撮影DATA : 2017/11/22am 0:34’~  TAMRON f 17~50mm F2.8(f=24mm F3.2 )
露出 分 ×  ISO 1600 LPS-P2FIL kissDX(FIL改造) TOAST Pro ステライメージ7
おりおんショット(撮影中の様子)用のカメラ、レンズで撮影したもので、
ソフトフィルター(Kenko PRO SOFTON-A(W))も付けたままだったのですが、
外した方が良かったかな。

構図確認用に撮った30秒露光の画像です
自宅裏口のスロープから撮っているのですが 南側は障害物がたくさん。
おまけに市街地の灯りと 敷地内の電柱には防犯灯が。
(* 防犯灯は撮影時ダンボールで隠しています)

画像処理で撮影画像にゴミのカゲが目立つ事に気づきました。
もっぱら おりおんショットで30秒の固定撮影用だったため
フラット処理無しだったのですが、今回は作成する事にしました。
リフォーム後は照明がLEDになったため室内で作成できます
作成したフラット画像です。
ゴミの影は撮れているのですが、ステライメージで見ると下方ほど暗いのがわかります。
障子紙パネルをもっと寝せるべきでした。
(注)今回は広角レンズだったため上下の明るさの差が目立ちました
これでフラット処理を行うと、そうでなくても光害で明るい下方がますます・・
まぁゴミの影が消えただけでもいいか。(結果オーライ)

次回はこのあと撮った 超新星残骸 かに星雲 の予定です。

================================================
先日 二晩連続で色気の無い月を撮ったせいか
今回の画像処理は彩度が過剰気味でした。
当分星は望めない予報ですが、どうせ満月期。
ありがたいことに画像ストックもかなり残っています。

今朝は薄っすらと白くなりましたが じきに消えました

にほんブログ村 写真ブログ 天体写真へ ←いつもポチッとありがとうございます。
にほんブログ村

==========================================
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

上弦の月をまじめに撮ってやろうと・・(その2夜)

2017年12月01日 | 天体写真(月・惑星・彗星)
27日夜は移動性高気圧の通過で一晩中晴れる予報だったのですが
上弦の月がおじゃま虫で真夜中まで沈みません。
そこでたまには まじめに月を撮ろうと・・ ( 前回記事 を参照 願います )
結局ひどいシィーング(大気のゆれによる見え具合)
半日もかけて準備した動画モザイク撮影を断念しました。

準備していた動画モザイクのマッピングは無駄になったのですが、
その翌日も月が見れるという予報で 再チャレンジしました。

月齢 9.6
( 画像クリックで元画像の25%まで拡大表示します )
これは動画撮影に先立って撮った静止画による画像です
撮影DATA: 2017/11/ 28 20:25’~  Vixen VC200L+canon2.0x(合成f=3,600mm F16 )
露出 1/60秒 x16枚 x4モザイク ISO 640 Cooled60D(冷却オフ) タカハシ EM-200 Temma2M AviStackでコンポジット
前日とちがって 雲もなく月も明るくて期待したのですが、
ピント合わせのためライブビュー画像を見てがっかり。
前夜よりはましなものの、拡大して動画撮影するには月面の揺れが大きい。
それでもこの夜の動画用マッピングを作成していたので
その効果だけでも検証する事にしました。

どの程度のシィーングだったのか、
10月31日に動画撮影した1フレームと比較したものです。
動画撮影用カメラにはオートガイド用のTOUPTEC GCMOC1200KMAを使用
構図も異なりますが拡大してみるとその差は歴然です。
そんな訳で動画モザイクの成果はあきらめて、マッピングの効果を検証してみました。
左が作成したモザイク撮影用マッピングで、右は動画撮影した画像をつないだものです

まだつなぎ部分のズレや重複部分(つなぐためののりしろの不均一がありますが、
感でやっていた以前に比べれば格段に改善しました。
今回モザイクのズレが発生した原因としては
ステラナビの月面画像に加えて、揺れが大きくモニター画像も見にくかった
マッピング画像の写野枠が斜めで、モニター画像と照合しにくかった
( 次回は写野枠が水平になるよう作成 します)

ほかにも今回の検証でわかったことが・・
月面が大きく揺れているときは 動画撮影では無く 静止画で
( または撮るのをやめる
通常は驚異的な解像度アップとなる動画処理も今回は効果なしでした。
左が静止画を処理した月の全体画像から切り出したもの、右が動画処理(1分間)画像

シィーングの良かった10月31日に動画撮影した画像は → こちら

動画撮影を行っているときに、月が電線群を通過だったのも影響あるかも?

================================================
晴れるかどうかは予報でわかるのですが
シィーングの良し悪しはのぞいてみるまでわかりません。
冬は大気の乱れが大きいようで
月の撮影は来年 春まで待った方がよいかも。

にほんブログ村 写真ブログ 天体写真へ ←いつもポチッとありがとうございます。
にほんブログ村

==========================================
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ランキング参加してます

にほんブログ村 写真ブログ 天体写真へ
にほんブログ村

応援(クリック)してね


天体写真 ブログランキングへ