覆水盆に返る

2009年06月14日 | diary
今日は、ちょっと心が温かい。

というのは、夫婦仲が危うかった友人Tさんのこと。

Tさんとは知り合ってから10年近く経つけれど、その当時から同居する彼女自身の母親の介護が始まりつつあった。
しかし、介護の問題よりも、もっと大きい家族の問題をも抱えているTさんだった。

それはそれとして、Tさんは一人娘ゆえ、介護にも頑張る。
しかし、頑張れば頑張るほど、自分と夫との距離が少しずつ離れていくことに、いつも悩んでいたけれど…。
悩みながらも、目の前の生活は毎日続く。

Tさんの文章には、そんな夫の姿が情けなくも、かつ辛辣に描かれていた。

Tさんの夫も、当然頭では理解していても、自分がどこかないがしろにされ、満たされない心持ちだったのだと思う。

そして、母親を施設に入れようか逡巡し始めたときに、お母様が急に亡くなられた。

その後、Tさんの捩れた夫婦関係が、なんとか修復に向かってくれたらと思っていた私だった。
熟年離婚が珍しくない昨今だし…
一時期はそんな勢いさえ感じていた。

そんなTさんから、今日メールが来たのだ。

「…昨日は何年振りでしょうか。朝に夫と意気投合。そして、思い立ち鎌倉から海へとふたりでぶらりと歩いてきました……」

他人事とはいえ、今日はTさんの顔を思い出す度に、ちょっとばかり心がホンワカとしてくる。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする