浦和の調神社(つきのみやじんじゃ)の十二日市へ、生まれて初めて出かけた。
ちょうど12月12日が土曜日にあたり、夫が行ってみたいと言い出したのだ。
実はあるブログで、この市にかつてどこのお祭りでも見かけた見世物小屋やお化け屋敷が掛かることを知り、私の飽くなき好奇心と興味が未だ冷めずで…
友人に言うと「ricoさんて面白い趣味があるのね」なんて笑われた。
多分、趣味悪っ!と思っているに違いない(笑)
これは、私の遥かな昔昔へのノスタルジーのような気がする。
子供の頃に、お祭りで賑わう薄暗闇の中でおどろおどろしく見たろくろ首や蛇女、毛むくじゃらの怪力女、人間ポンプにオートバイサーカス。
今ではほとんど消えてしまったが、そのもろフェイクさが面白くて。
浦和駅から凄い人出で、中山道は前面交通止めになり、夜店が数限りなかった。
まず最初に、調神社に詣でた。
この神社が有名なのは、阿吽の狛犬ではなく、ウサギがいるのだ。
手水舎にも大きなウサギがいる。
「つきのみや」からツキを呼ぶ神社ともいわれ、浦和レッズもお参りに来るとか。
そして、お参りをしようと大勢の列に並び、お賽銭をだそうとしたら小銭入れのふたが開いてしまい、チャリ~~ンと地面に小銭を全部まいてしまった。
するとぎゅうぎゅうに並んでいたのに、周りの人たちがさっとその場を広げて下さり、5,6人の方がここにもありましたと1円からすべての小銭を拾って下さった。
最近、人様の無関心さや冷たさを嘆くことがあったので、そのご親切にいたく感動してしまった。
夫には、拾ってもらった小銭をすべてお賽銭にしたらと言われたけれど、既にお財布の中に(そのあたりは、しっかりしているのです。苦笑)
しかし、神様にしっかりお礼を申し上げたのはいうまでもない。
そして、ありました、見世物小屋。
見物人で、中はぎゅうぎゅう。
結構ほのぼのと笑えました。
埼京線で渋谷から来たというアマゾネスのお姉さんの火吹きや、生きた蛇を食す小雪太夫。
本当に食べるんです。
それも骨を噛み砕くシャリシャリ音まで聞こえて…
見物しながら、こういうサブカルも近い日には消えるのだわ、と思った異形のノスタルジーの一夜だった。