

一番の暑さのような気がしたものです。
今日も、起床時から雲、一つない空!
朝から灼熱の太陽です。
ただ、今日は風がありますので、
昨日よりは、幾分ましな気がしています。
そう言えば・・。
昨日この夏、初めて耳にした蝉の鳴き声・・
今日は一体、どうしたのでしょう・・?
コトリとも音がしません。
さて、そんな炎天下の空の下(もと)、
又々、予告編段階から絶対に観ようと決めていました、
映画 『路上のソリスト』 を観て来ました。今回は、約1ヶ月遅れのようです。
これをしたためています・・今この時も、
頭の中を荘厳なチェロの音色が、駆け巡っています。
音楽映画を観た時独特の、心地良い余韻・・。
これで、暫く・・チェロ三昧の日々でしょう・・。
そんな事を申しながら・・。
何だか妙に楽しくなって来るのですから、もうどう仕様もありませんね。


タイムズ” の記者、ロペス
(ロバート・ダウニーJr)が、
路上生活者の音楽家、
ナサニエル(ジェイミー・フォックス)と、
出会う事から始まります。
彼は、2本の弦しかないヴァイオリンで
それはそれは美しい音楽を奏でます。
ベートーヴェンを敬愛し、名門
ジュリアード音楽院にいたと言う彼。
ナサニエルが奏でる音楽は、
車の行き交うハイウェイや、雑音で溢れる路上を演奏会場に変えてしまうのです。
この天才音楽家に一体何が・・?
離婚して心が空っぽになっていた記者の記者魂が、揺り動かされるのに時間はかかりません。
初めは、容易に心を開かなかった、ナサニエルもだんだんロペスに心を開き、
そこには男同士の友情も・・。
と同時に、彼を何とか救おうと色々試みるのですが・・。
全編に流れる、ベートーヴェンの音楽と、2人の素晴らしい演技で、
映画は進行して行くのですが、音楽の持つ素晴らしさをこれほど感じた事はありません。
ただ、ナサニエルにとっては、有名な演奏会場が必ずしも本来の場所ではなかったのでしょう。
戸外・・本当に音楽を心で感じてくれる鳥や動物達だって良かったのかも知れません。
こんな所が、本当の意味での天才の天才たる所以(ゆえん)なのでしょうね。
この映画を観て、なぜか 『海の上のピアニスト』 の主人公を思い出してしまったものです。
レコーディングのために船から降りなければならないのに、どうしても降りられなかった・・。
天才とは、かくも大変ですね。

【劇中で演奏された曲目】
☆ベートーヴェン╱交響曲第3番「英雄」 ☆ベートーヴェン╱弦楽四重奏曲第15番イ長調Op.132 ☆ベートーヴェン╱ピアノとチェロのためのソナタ第4番ハ長調Op.102 ☆ベートーヴェン╱弦楽四重奏曲第14番ハ短調Op.131 ☆バッハ╱無伴奏チェロ組曲第1番ト長調BWV.1007 ☆ベートーヴェン╱ピアノ・ヴァイオリン・チェロのための三重協奏曲ハ長調Op.56 ☆ベートーヴェン╱交響曲第9番「合唱付」 |