声の仕事とスローライフ

ただ今、仕事と趣味との半スローライフ実践中。遠方の知人友人への近況報告と、忘れっぽい自分のためのWeb忘備録です。

ドナドナ♪

2012-12-30 09:19:04 | 自衛官時代の想い出

配属先の伊丹駐屯地に着いた日のことも忘れられません。

新幹線を新大阪で降り、
同じ駐屯地に配属が決った仲間と迎えの車を待っていると…

マイクロバスが来るかと思いきや、

やってきたのは例のモスグリーンの幌をかぶった
トラックでした。(ー ー;)

このトラックの荷台に私達同期の仲間
7~8人が荷物のように積みこまれるの
です。

それは、まるで
(ドナドナド~ナ♪)と
口ずさみたくなるような光景です。

7月の暑さの中、クーラーのない幌つきトラックの荷台は
30℃以上の暑さですが、
自衛官なるもの何をかいわんやです。

目的の伊丹駐屯地に着くと、
到着式が行われ、それぞれの配属先の長へ挨拶に行きますが、

移動の日だって勤務日ですので、
そのまま配属先部隊に入ります。

半日の移動を経て配属先の中部方面音
楽隊へ到着すると4名の先輩、婦人自
衛官たちが迎えてくれました。

「◯◯二士、只今、到着しました!」

と敬礼をすると、4名の中で一番年長者のW3曹が、

「お疲れ様でした」と声をかけてくれました。


 前回、ここへきた時に会ったほっそり美人のS士長が、

こっそりと「別人かと思ったわ!」と笑いながら耳打ちしましたが、

真っ黒に日焼けして、がっちりと筋肉のついた私の姿を見て、
あのか細い女子大生の姿を思い起こすことは困難だったようです。

音楽隊の事務室に行き、
隊の中でも古顔の一等陸曹達と専任幹
部に挨拶をすると

優しい顔のH准尉が笑顔で近づいてき
て、

「朝霞は大変だっただろう、ご苦労さんだったな。」

と言ったとたん、

またハラハラと私の頬を涙が伝ったのでした。



  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする