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昨日の午後、
たまたまTVをつけると
1月1日に放送された教育テレビの
ウィーンフィル・ニューイヤーコンサート再放送をやっていた。
3時間の番組で、
これは、仕事に出かける前にはちょうどいい…と、
気分だけでも楽友協会大ホールにいるようなつもりになって聴き始めた。
ウィンナワルツは、
学生時代、お世話になった大阪フィルのチューバ奏者だったK先生が好きだった影響でよく聴いていた。
K先生は、
ベルリンフィルやウィーンフィルにも友人知人が多く、
「ウィンナワルツはなぁ、♪ズンチャッチャッ…と違うねん。♪ズチャッッチャみたいなリズムやねん」
と、音楽について、いつもわかりやすく解説してくれた。
その言葉の通り…
今年のリッカルド・ムーティの指揮は、
微妙な、タメのある♪ズチャッッチャのワルツだった。
「ッ」が2つかどうかは微妙だが、1個ではないのは確かだ。
そのK先生から、
日本人は、ワルツが苦手だと聞いたことがある。
私も、
小中学校時代は音楽の授業で、
三拍子は、♪ズンチャッチャだと習った。
「ズン」の一拍目のアクセントが一番強いものだと思っていた。
古い曲では、昔、サーカスで使われていた『天然の美』という曲があるが、
♪ ズンチャッチャ …である。
高齢者の好きな『星影のワルツ』も同じく
♪ズンチャッチャだ。
やはり、
日本人のワルツといえば、♪ズンチャッチャ…が体に染み付いているのだ。
もし、“日本人のワルツ”が体にインプットされている演奏者がウィンナワルツを演奏するとどうなるのだろう…
きっと、最後の「チャ」の前の微妙な“タメ”が理解できずに戸惑うに違いない…
そんなことを考えながら
聴いていたのだが、
さすがに前半を過ぎたあたりで、ちょっと飽きてきた。(~_~;)
そして、
例によって、別のことが気になり始めた。
観客の映像だ。
チケットは、抽選で30倍だというから
ホールで聴けるのは狭き門なのだが、
その中でも、日本人とおぼしきアジア系の観客がどれほど、いるのかしら?
と、つい探しはじめる。
そして、和服姿の女性を見つけては
( なるほど…セレブだな、飛行機で着物を持って行くのは嵩張るだろうに…
( 自分で着付けできないと困るだろうな…)
などと、考えたり
隣の品の良い紳士を見つけては
( 大使館の駐在員かな? )
などと、人間ウォッチングを始めるのだ。
これが、けっこう楽しい。
その中で、
特に気になった女性がいる。
明らかにアジア系の女性なのだが、
ドレスの胸元のデザインが、変わっているのだ。
違う素材を重ねたアシンメトリーのデザインが
一見、素肌を多く露出しているかのように見えてドキッとしてしまった。
残念ながら、正面からは写せなかったが、
この一番手前の横顔の女性だ。
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集中力が欠けてくると
私のアタマは、いつもそうなのだが、
人間ウォッチングをしながら
( アジア系は目立つなぁ…お忍びで来ている人がいたら、バレてしまうよね )
と、思い始める。
TVカメラの位置によっては、同じ人ばかり映し出され、
( 個人情報もなにもあったもんじゃない…)
と、気になる課題も浮かんでくる。
そんなことを考えていたら、すでにエンディング
『美しき青きドナウ』
に続いて
『ラデツキー』の演奏が始まった。
リッカルド・ムーティの
『ラデツキー』はテンポが予想よりゆっくりで
手拍子が合わせづらそうだ。
ムーティ氏も、棒を縦に振って
( ちゃんとリズムを合わせてね)
と、言っているかのようにみえる。
なるほど…
ラデツキーのリズムは
後ろの拍にアクセントが置かれている曲だから、
テンポが遅いと、
なおのこと、
手拍子も難しくなるわけね。(^^;;
楽しませていただきました!
しみずゆみ
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