音楽の喜び フルートとともに

フルート教室  久米素子 松井山手駅 牧野駅 090-9702-8163 motokofl@ezweb.ne.jp

フランソワ ド リミニ幻想曲

2010-04-15 22:03:27 | 名曲

咲きかけの、カキツバタ(杜若)。昔、華道をやっていましたが、カキツバタの生け方は何種類もあって、カキツバタの葉を叩いて曲げて、重ねて、巻いて…。日本人はかつてこの花をこよなく愛していました。

ポール・タファネル(1844~1908年)作曲
「フランソワ ド リミニ」幻想曲
アンブロワーズ・トマ(1811~1896年)の歌劇を元に書かれた変奏曲です。
この歌劇は、トマの最後の作品ですが、今では、ほとんど演奏されることがありません。ネットで探しましたが、資料もなかなかありません。トマといえば、歌劇ミニョンや、ハムレットを書いた人ですが、タファネルはミニヨンの歌劇の主題による幻想曲も書いています。こちらの方は、君を知る南の国や、タイテー二アなど有名な曲もあります。

トマの作風はロマンティックで、メロディが美しくなじみやすい作曲家です。そのため、後年ドビュッシーやフォーレの近代作曲の波に乗ることができず、忘れられた作曲家となってしまったのではないかと思われます。タファネルはトマの33歳年下。16歳でパリ音楽院を卒業しましたが、トマは晩年この音楽院の
教授をしていたこともあって、トマの楽曲になじんでいたのではないかと思います。歌劇は忘れられても、幻想曲に入っているトマの歌曲の美しさを聴けば、タファネルが変奏曲を書きたくなったのも納得です。

フランソワ ド リミニというのは、ダンテの神曲に登場する女性の名前でイタリア語では フランチェスカ ド リミニ。
実在の人物だったらしいですが、いろいろな人がこの話を元に戯曲や、歌劇、絵画を残しています。

サンドーレも、書いていてこちらの解説を読むと、醜い兄に代わって弟がリミニに結婚を申し込み、彼女は相手が弟の方だと思って承諾してしまいます。実際には兄と結婚させられてしまいます。ところが、弟と愛し合うようになります。その後、横恋慕した、もう一人の弟に迫られますが、断ります。この弟が、腹いせに兄に二人のことを話してしまい。逆上した兄に、二人は殺される。というお話だそうです。

もっとも有名なのは、チャイコフスキー。交響曲を書いています。

また、このトマ歌劇について、ご存知の方、資料などお示しくださればうれしいです。