ブログ、土日はお休みと決めていたのですが、昨日お休みだったので、今日は、アップします。
父が入院中だろうと、沖縄に行こうと、フルートは休みなしです。
7日には、アルドー・バーデンマスタークラスを聴講しました。
バーデンさんは、ベルギー、ブリュッセル生まれ、ベーター・ルーカス・グラーフに師事、ベルギーチェンバーオーケストラ、ライプツィヒ放送交響楽団、ロイヤル・フランダースフィルの首席フルート奏者を務められています。
プロコフィエフのソナタの第一楽章、第4楽章
演奏を終えた受講生に、「自分の演奏の何が良かったか?教えてください。」
答えられずに黙っていると、「心配しないで、みんなこれを答えるのは難しいのです。必ずいいところがあります。まず、自分演奏のいいところを見つけましょう。」
それでも、答えに詰まっていると
「音程は?」「テンポは?」
「あなたのテンポ、音程はとても良かったです。」
「そして、次に、このあと、何を勉強していこうと思いますか?」
「この曲のイメージ、何を伝えようと思いますか?」
「曲のかかれた背景を知っていることも大事。」「スターリンに支配されていた時代のプロコフィエフが書いた曲。この中に出てくる軍隊の行進曲は、スターリンの軍隊で、4楽章は、スターリンを打ち負かした喜びの曲のようなイメージを私は持っています。しかし、あなたがどのようなイメージを持つかは、自由です。大切なことは、作品のイメージ、ストーリーを持つこと、何を伝えたいのかが、大切なのです。」
ビブラートは、高音部の方が、振幅の幅を広げ、低音は、幅を狭くします。
低音の3連符のスタカート、激しい音色が欲しいので、早い息をフルートの奥深くまで吹き入れるようにします。
モーツアルトのフルート協奏曲Gdur 1楽章
「古典を吹く上で、もっとも大事なことはなんですか?」
「それは、クリアーであること。」
「何が一番モーツアルトの傑作でしょう?それは、オペラです。オペラの中の表現を思い出してください。」
「たくさんの音符にまどわされないで、どこからどこまでアウフタクトなのか?考えましょう。」
「ピアニストを見ること、お客さんをみること、一緒に演奏して、演奏を聴いていただいているのをわすれないようにしましょう。」
マスタークラスの後、ミニコンサート
ドビュッシーの牧神の午後への前奏曲、シリンクス
ライネッケのウンディーヌ
ドップラーのアンダンテとロンド
ピアノは岡純子さん、デュオのフルートは通訳もしてくれていた柴田俊幸さん。
バーデンさんは、美しい音色、特に高音の透明感は、抜群です。繊細で洒脱な表現力も特徴です。
ピアノは難しい曲を、岡さんが難なくこなしていて素晴らしいコンビネーションでした。
柴田さんは、バーデンさんのお弟子さんとあって、息もあっていて、とても元気とパワーのある演奏でした。前から知り合いだったのを、自慢してもいいかな?別の意味でも、とても嬉しかった!
生徒自身に問いかけ、考えさせるレッスンは、とても、楽しかったです。
そして、こんなふうに吹けるよね、こんなふうにも、と実際に吹いてみて、「どちらが好きですか?」と具体的に違いを提示して、選ばせるというやり方も、とてもわかりやすく素晴らしいと思いました。