音楽の喜び フルートとともに

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歌おう会でデュオ

2014-10-01 21:57:00 | コンサート

地域の高齢者会で、演奏してきました。
生徒のSさんが、頼まれてきたのですが、「先生助けて。」ということで、二人で行きます。と言ったら「一曲だけ先生吹いてください。」となり、「それって、ピアノのKさんが、行っているところでしょ。伴奏つけてくれるなら。」ということで、フルートデュオを2曲。ピアノとフルートのデュオを1曲吹くことになりました。

こういう時、衣装をどうするか?
お客様はもちろん平服。大きなホールではない。いわゆる、コミュニティルーム。
突っ掛けや、スリッパで来て、いつもは唱歌や、季節の歌を歌うだけ歌って帰ります。

おしゃれな黒い上下のスーツ?
それとも上白で、下黒のドレス?
細い地味目なドレス?
オペラを歌ってもいいような派手なドレス?

答えは、人によっていろいろ。場に合わせたら、派手なドレスはとっても着れない。とか、腕のこと考えたらドレスに見合わないわとか。顔と似合わない。年だからとか。

あくまで私の考えですが、腕がなく、場が地味であればあるほど、派手なドレスを着るのがいい。

私たちを呼んでくれる人は、いつもと同じような空気を望んでいるとは思えない。
むしろ、いつもと違った空気、特にクラッシックを望んで来る人は、華やかで夢のような世界を望んでいると思います。

達人は筆を選ばないのと同じで、名人は、どんな姿や楽器であろうと、その空気や、自分の音楽を打ち出すことができるので、どんな格好であろうと構わないのですが。

凡人の私は、ドレスを借りて、クラッシックの華やかなホールの空気を醸し出してもらうのです。

ホールの緞帳の代わりとでもいうような。
年取って、地味目な顔だったらなおさら。ドレスの力を借りなくては。

というわけで、Sさんはドレスをもっていないというので、白いブラウスと黒いスカートに、オーガンジーのスカーフで花を作ったものを襟周りに巻いてもらいました。
私は同じ格好にピンクのオーガンジーをウェストにまいて。

「大きな古時計」フルートデュオ編曲版は、壮大な物語になっています。
おじいさんが生まれたとき、若くてバリバリ仕事をしていた頃、子どもが生まれて張り切っているころ、そして、最後はゆっくりと歩く年を経たおじいさん。その間ずっと時計は時を刻みます。
最後は、ゆっくりと天に召されるおじいさん。時計も3つ時を刻んで止まります。

歌うのではなくて、聞く気になってもらわないといけません。

そして、「埴生の宿」これはみんなで一緒に歌ってもらいます。

最後に「月の沙漠」
全くのソロのメロディーから、電子ピアノが和音で入ってきます。
この静かで叙情的なイントロ・・・フルート一本で、また、聞く体制になってもらいます。

終わった後、会は続いているのでみなさんを残して、すぐに外に出て片付けていると、トイレに出てきた女性がたまたま私たちを見つけて「全く別世界みたいでした。素晴らしいかった。ありがとうございます。」と言ってくれました。
まあ成功だったのかな。

喜んでもらえてよかった。