音楽の喜び フルートとともに

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祖母の姿見

2014-10-03 22:27:24 | 介助

今日は生徒さんのOさんが来て、著作権の申請手続きを手伝ってくれました。
コンサート一つでも、いろいろ煩雑な手続きがあります。私は抜け抜けなので、助かります。

今日は父を見る日です。実家に帰ると、母の母、祖母のお嫁入り道具で現役で活躍していた姿見が壊れていました。母に聞いたところでは、棚の上のものをとろうと足を滑らして姿見にもたれかかってしまい。ゆっくりと敷物の上に倒れて鏡が割れたそうです。

そんなに高価なものではありませんが、桜の木でつくってあり、簡単な彫り物もあります。


しかし、驚いたのはそれから。
割れた鏡の下から、出てきた新聞の日付は昭和二年。
大阪朝日新聞の文字は右から左に書かれています。
一面トップ見出しは「中村大尉殺害は果たして支那正規兵」
クライスラーのプリムスは優雅なクラッシックカー。



月刊誌「ビッグ」の広告
「十月号の内容トテモ全部あげがたし→早く書店で御覧下さい。」
久米正雄や、菊池寛が寄稿しています。挿絵は大正美女のようです。
ノーシン、森永ドライミルクなどお馴染みの広告もありますが、一番多いのは淋病治療薬の宣伝。一面広告やら、小さな枠広告などあらゆる隙間がこれで埋められています。
また、菊池寛の新聞連載小説「勝敗」も掲載されています。


昭和というと、横文字禁止の戦中をイメージしますが、新聞本文のきな臭い感じをよそに、巷はまだまだ自由で爛熟した空気が支配していたことがわかります。

「これは、すごいわ。残しとけよ。」と父も夢中になって読んでいました。

夕食を作って父と食べ、母が帰宅したのは10時過ぎ。
バトンタッチ、牧野に帰ります。人通りが絶え、車も少ない。さすがに寂しいです。


絵本と音楽

2014-10-03 07:44:52 | 音楽

ニラは、食べてもおいいしいし、花も楽しめます。Mさんのお庭は美味しい庭です。


昨日はTさんと、絵本に音楽をつける企画の詰めです。
朝からうちで相談。

絵本の音楽なので、画と音楽の雰囲気があっていることが一番です。その上で音楽に言葉を載せること。読み聞かせや、朗読と違うところは、言葉は少なく音楽を聞いている時間が長いこと。

音を聞いている時間に、子どもたちがゆっくり絵を見ながらイメージを広げます。

といっても、一曲丸々聞いているほどの時間はかけられません。
ページをめくって次のシーンにお話を進めなくては。

なので、繰り返しを端折ったり、転調して空気が変わってしまう前に終わって、繋ぐ音を作って、終わりのフレーズを継ぎ足したり、作ったり。

なかなかに大変です。
煮詰まったところで、お昼は、豚生姜焼きキャベツとカイワレのせ、四角豆のソテー、オクラの天ぷら、水なすときゅうり浅漬けみょうが和え、じゃがいも、人参、ごぼう、薄揚げ、ネギの田舎風味噌汁、すだち。

午後は、録音。そして、絵本のセリフを見ながら、聞いてみます。
演奏しながら、こうなっていると思っている音と、実際の音が違うように、音楽の長さも違います。

二人が好きなチャイコフスキーのノットゥルノなどは、だいぶ端折ったと思ったのに、聞いてみて時間を見ると2分30秒はあります。
フォーレ、ドリーのベルスースも長いと思ったけれど短い。
こういう時、Tさんと私の感性はあまりズレがありません。
「長いな。」「うん、長いな。」なんてことで、通じ合ってしまいます。
私が気づかなくても「ちょっと・・・。」とTさんが言いだしたら、聞いてみる価値があります。
言われた視点で聞いてみたら「ああ、そういうことか。」と。
多分、逆もあるんじゃないかな。
こればっかりは、なんとも説明のできないやり取りです。

そんな感じで、午後いっぱいかかってもう一度調製。
何とか完成しました。
「やったー!」といってもまだ曲が決まっただけですが、ここまでTさんのおかげで自信作です。

次は、言葉を読んでくれる人と打合せです。
絵本自体も完成させなくては。
個人練習と合わせもあります。
まだ当分楽しい時間は続きます。