水の音楽を集めて子どもたちに聴いてもらったことがあります。
子どもたちが親と別れ、船に乗って、川下りをします。
午後の日差しの中のほとんど動かない水の溜まり、ゆったりと大きく動く波の上。
やがて、小島にサーカス、ピエロや赤や黄色や青の旗。
小さな冒険。妖怪のように見える柳の枝。雷雨、激しい波。
夕暮れの中、親たちの呼ぶ声が聞こえて、ゆっくりと陸地へと帰る船。
ドビュッシーの小舟にて、ホフマンの舟歌、ライネッケのウンディーヌ、ギロックの小品。
フォーレのシシリエンヌ、宮城道雄の春の海
いろんな曲をつないで、ナレーションを入れてお話のイメージを膨らませました。
日本の小さな庭の池や川。
自然の山や滝を表現しています。そこに錦鯉を入れたら、ほら、なんにも無いより、なんだか水の流れが見えてきませんか?
水の音楽が聴こえてくる見たい。
賑やかに溜まったり、川の流れに向かって流れたり
流れに逆らって泳いだり、滝の流れの下の魚はこの水の音をもっと敏感に聴いています。
鯉になって、水の流れに身を任せたり、するりと抜けたり、
狭い世界で、鯉になって大きな自然を感じれば、石で作った人口の池や川に生命が宿る。
ほら、音楽が見えるでしょ。