1月26日 金曜12:15〜
吹かせていただきました。
牧野生涯学習センター音楽室で
「第9回聴き合い会」でした。
今回はヴィオラ、チェロ2、ピアノ2、ギター2、フルート4、ビウエラ1の12人の出演でした。
河上さんは初めて来ていただきましたが、ノンビブラート奏法で、トラヴィルソのような音で演奏されていたので「どこのフルートですか?」と伺ったら「マテキです。」
「えっ!マテキ?!」
吹かせていただきました。
軽くて、レスポンスが良く指が吸い付くようにキーにフィットします。
音は重量級でよく飛ぶ感じです。
さすが伝説のフルートメーカー「マテキ」
残念なことに2019年廃業されていて、もう新たに作られることはありません。
1978年創立当時創設者の渡辺氏は
「国内ではまず売れないと思ったし、また売る予定もありませんでした。だから外国の人が発音しやすく短い<マテキ>にしました。<magic flute>といえば、コンベンションでも興味を引きます。」と言っています。
当時、海外では、日本産のフルートはどのメーカーも同じようなもので個性がないと考えられていました。
そこで渡辺氏は決意をします。
「そのころ社内で作れない部品を外部の会社に作ってもらう『外注』が盛んに行われていました。
しかし外注先の数が少なかったので、どのメーカーも同じ会社の部品を使います。すると見た目が似てくるのです。マテキ独自の楽器を作るには、できるだけ外注加工しないで社内でやるしかないと思いました。」
会社設立当時は、渡辺氏ひとりでハンドメイドを行なっていましたが、次第に注文が増加し、社員も一年に一人の割合で増えていきました。
しかしここで昭和60年から始まった急激な円高のため、日本の輸出企業は軒並み大ショックを受けました。
マテキフルートも例外ではなく、海外への輸出が困難となり、国内の販売に踏切らざるを得ませんでした。
しかし社員は技術者ばかりで営業経験はなく、手探りの状態で独自の流通にアプローチを始めました。
そして、国内での販売は、小売店に楽器を持ち込み販売を依頼する方法と、直接ユーザーから工場が受注する2つの方法に絞りました。
こうしてマテキフルートは国内でも販売されることになりました。
また、海外へ輸出を続けていたことで、留学をしていた日本の若手奏者にも認知・評価され、次第に国内でもその評判が広がっていきました。
「よく楽器一本にそこまで手をかけなくても‥と言われます。私自身、この仕事の仕方は今の時代からしたら遅れた世界だと思うこともあります。でも、細かい部分、見えないところと大事にしないといい楽器にはならない。これからも自分たちが納得するいいものを作り続けていきたいんです。」
(参考文献 アルソ出版「国産フルート物語」)
マテキフルート年表
1978年(昭和53年)6月 埼玉県坂戸市にマテキフルートを設立
1978年(昭和53年)11月 マテキフルート第1号完成。輸出専門メーカーとして、1986年までは総銀・金製フルートのみを生産。
1985年(昭和60年)8月 新素材、G10(金10%)製のフルートの開発を始め、第一号完成。マテキオリジナルとして製品化・発表する。
1997年(平成9年)8月4日 代表 渡辺茂氏逝去 8月 第8回フルートコンベンション(横浜)にて、AG990モデル発表・製品化。12月 渡辺栄子氏が代表となる。
その後、頭部管ノーマークBタイプ、Gタイプを開発。
02モデルの受注を停止。
2011年(平成23年)渡辺竜一氏が新会社「フルート工房マテキ」を設立。
その後、02、03、バラードモデルの生産を中止。AG900モデルを製作。
2019年(令和元年)12月31日 廃業
2014年に立花雅和さんが、マテキフルートを訪れて吹き比べをした動画をあげておられました。
このラインナップ、すべてないと思うと…。
お隣りの狭山市にもフルート工房があり、パユも来られたとのこと。
現、お師匠様はマテキ14金です~
隣で吹いて貰うと、深く暖かい音で憧れます🎵
フルートの製造メーカー名をマテキにするとはしゃれていますね。(^ ^)
楽器の音の違い何かは、音楽素人の私にはあまり理解はできませんが、今回のものづくりの考え方には共感出来ますね。
でも何故廃業してしまったのかが書かれてないのがすごく気になりますね。
狭山市は三響フルートですね。
パユも来たのですね。最近はヘインズを使っておられるようですが…。
三響フルートも日本の誇るべきメーカーです。良いところにお住まいですね。
お師匠さまはマテキ14Kなのですね。一度聴いてみたいです。
ものづくりの考え方、確かにすばらしいですね。
なぜ廃業されたのか?気になりますね。
調べてみたら、公式には諸般の事情によりということでした。
噂としては、後継者不足で質を維持できなくなったとか言われています。
3年待ちとか言われてましたから…。丁寧に一本ずつ手作りでは、無理になって来たのかもしれませんね。