1947年、すなわち大戦後2年目にしてこの大作。
没落する貴族を描いて妙。
桜の園ばりの、演劇っぽい作り。
男の主役が、滝沢修と森雅之の民芸コンビ。
しかし、監督の吉村は、映画的な手法(アップの多用、カメラの移動と切り替えのうまさ)で、物語を面白くしている。
よく練られた脚本が、登場人物の紹介から、クライマックスの舞踏会へ、実にうまく絡ませられている。
貴族の没落は、逆に新しい社会の創造であり、めまぐるしい時代の変遷を見事にとらえている。
一方で、男と女の愛憎がテーマでもあり、長男のニヒルな感じが、物語を面白くしている。
当然、プライドの塊でありながら、時代の流れについていけないあわれな貴族の姿を滝沢修は見事に演じきっている。
勿論、狂言回し役でありながら、新しい世界を象徴する原節子も忘れるわけにはいかない。
監督、脚本、キャストと三拍子そろった名作だ。
没落する貴族を描いて妙。
桜の園ばりの、演劇っぽい作り。
男の主役が、滝沢修と森雅之の民芸コンビ。
しかし、監督の吉村は、映画的な手法(アップの多用、カメラの移動と切り替えのうまさ)で、物語を面白くしている。
よく練られた脚本が、登場人物の紹介から、クライマックスの舞踏会へ、実にうまく絡ませられている。
貴族の没落は、逆に新しい社会の創造であり、めまぐるしい時代の変遷を見事にとらえている。
一方で、男と女の愛憎がテーマでもあり、長男のニヒルな感じが、物語を面白くしている。
当然、プライドの塊でありながら、時代の流れについていけないあわれな貴族の姿を滝沢修は見事に演じきっている。
勿論、狂言回し役でありながら、新しい世界を象徴する原節子も忘れるわけにはいかない。
監督、脚本、キャストと三拍子そろった名作だ。