おすすめ度 ☆☆☆
芸術的映画好き ☆☆☆★
ベルリン国際映画祭で賞を受賞した4時間弱の群像劇。監督は29歳にして自殺してしまったフーボー。今作がデビュー作であり遺作。
4時間の長尺に疲れる。
短くせよといわれた監督、短くする前に死んでしまった。
独特の撮影技法。だけど、どこか魅力的。
後ろ姿のクローズアップ、本人以外は、ピンボケの白黒風の画像。
炭鉱業が廃れた中国の小さな田舎町。友達をかばった少年ブーは不良の同級生シュアイを過って階段から突き落としてしまった。町で幅を利かせるシュアイの兄チェンらに追われ、ブーは町を出ようとする。友達のリンや近所の老人ジンを巻き込み、遠く離れた満州里にいる一日中ただ座り続けているという奇妙な象の存在にわずかな希望を抱き、それぞれの事情を背負う4人は歩き始める。
4人のそれぞれが、自らの苦痛を呻き吐き出す。
4人の一日、ブー、リン、ジンは、満州里へと向かうが。象のいななきで終わる。