おすすめ度 ☆☆☆
社会派映画好き ☆☆☆★
「インディアンムービーウィーク2020」(20年9月11日~10月9日、キネカ大森/20年9月25日~、新宿ピカデリー)上映作品。
153分の長尺 インド映画らしく、社会派映画
なのに、ダンスシーンが豊富。
「僕は誰? 僕は何者なんだ?」差別を乗り越えインドの初代法務大臣となった偉人への憧れを胸に、法科大学に進んだ不可触民の主人公を待ち受けていた運命とは? 苛烈なカースト差別に苦悩する青年の魂の成長を描く。
冒頭、列車にひかれる犬の姿が、えぐい描写。ラストにもう一度。
弁護士になるという希望を胸に法科大学に進学したパリエルム・ペルマールは、同じクラスの女子学生・ジョーと仲良くなる。
しかし、ある日パリエルムはジョーから彼女の姉の結婚式に招かれて式場に出かけていくが、そこに待ち受けていたのはカースト制度における不可触民(ダリト)出身である彼とジョーの交際に反対する、父親と親戚らからの激しい罵倒と凄惨な暴力であった。それは、殺人に発展しかねない激しいものだった。
差別に怒り狂うパリエルム。
一方で、彼の父親が女装ダンサーで、カースト下でもいじめにあうという二重構造。
敢然と戦うパリエルム、後半は圧倒的な物語の展開。
なくならない差別について考えさせられる。