おすすめ度 ☆☆☆
湊かなえ好き ☆☆☆★
女子高校生の死亡事件と、一人娘だった母と、その一人娘との葛藤を描くミステリー。
湊かなえの同名ミステリーを原作とする廣木隆一監督作品。
女子高生が自宅の庭で死亡する事件が起きた。発見したのは少女の母で、事故なのか自殺なのか真相は不明なまま。物語は、悲劇に至るまでの過去を母と娘のそれぞれの視点から振り返っていくが、同じ時間・同じ出来事を回想しているはずなのに、その内容は次第に食い違っていく。
戸田と永野による、ドラマでお馴染みのポジティブな役柄とは大きく異なる複雑な演技に加え、ルミ子の実母(大地真央)とルミ子の義母(高畑淳子)、それぞれの子への思い入れが絡み合い、観客も改めて“母性”って何だろう、と考えさせられる。
特に高畑の怪演は特筆もの。
女性は皆、子どもを一番に愛している…という、当たり前のように言われることが、そうではない人もいる、という視点が良い。