1952年作品だ。初めて見る映画も又新鮮なものだ。
終戦後間もない東京の下町。まだ未舗装の道路が昔らしい。
クリーニング店を経営する亭主とその妻。
息子は、病気を患い死ぬ、亭主も患って亡くなる。
そんな悲劇の所帯で、後を切り盛りする妻が主人公の母だ。
18歳の娘と妹、それに甥っ子が一緒に住んでいる。
クリーニング店は、復員してきた父の弟子が手伝ってくれている。
やがて、娘には恋人ができる。
貧しい中、コツコツと働いて、家を切り盛りする母親像が、
実に丁寧に描かれる。
悲劇だから、悲しみはいっぱいのはずが、さらりとした演出と
皆の明るい前向きな姿勢に元気をもらう気がする。
物語は、どんどん進んで、再びの別れのラッシュだが
おかあさんは、いつも明るく、へこたれず家を守っている。
いい意味の日本の理想の母親像だ。
田中絹代の名演技にはうならされる。
表情だけで、気持ちを表すその絶妙さは、やや小柄ながら圧巻だ。
一方、淡々とした描写でありながら、人々を暖かく描く成瀬監督の筆法にも感心させられる。
終戦後間もない東京の下町。まだ未舗装の道路が昔らしい。
クリーニング店を経営する亭主とその妻。
息子は、病気を患い死ぬ、亭主も患って亡くなる。
そんな悲劇の所帯で、後を切り盛りする妻が主人公の母だ。
18歳の娘と妹、それに甥っ子が一緒に住んでいる。
クリーニング店は、復員してきた父の弟子が手伝ってくれている。
やがて、娘には恋人ができる。
貧しい中、コツコツと働いて、家を切り盛りする母親像が、
実に丁寧に描かれる。
悲劇だから、悲しみはいっぱいのはずが、さらりとした演出と
皆の明るい前向きな姿勢に元気をもらう気がする。
物語は、どんどん進んで、再びの別れのラッシュだが
おかあさんは、いつも明るく、へこたれず家を守っている。
いい意味の日本の理想の母親像だ。
田中絹代の名演技にはうならされる。
表情だけで、気持ちを表すその絶妙さは、やや小柄ながら圧巻だ。
一方、淡々とした描写でありながら、人々を暖かく描く成瀬監督の筆法にも感心させられる。