こんばんわ。
東京都美術館で開催されているマティス展の第3弾となりまする。えっ?と思う方がほとんどでしょう。だいぶ間が開いてしまいました。なるべく早く載せたい、”初夏の花情報”や”スポーツ情報”が優先してしまいまして(汗)。今回が最終回で、7章・切り紙絵と最晩年の作品、8章・ヴァンス・ロザリオ礼拝堂について紹介したいと思います。これらの章は撮影禁止区域で、画像があまりないので、さびしいかもしれない。ということで、最後に”これぞマティス”の絵画を再登場させて、締めくくりたいと思います。
全体の章立ては以下のように時系列になっている。今回は7,8章です。
1. フォーヴィスムに向かって(1895─1909)
2. ラディカルな探求の時代(1914─18)
3. 並行する探求―彫刻と絵画(1913─30)
4. 人物と室内(1918─29)
5. 広がりと実験(1930─37)
6. ニースからヴァンスへ (1938─48)
7. 切り紙絵と最晩年の作品 (1931─54)
8. ヴァンス・ロザリオ礼拝堂 (1948─51)
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7. 切り紙絵と最晩年の作品(1931─54)
1930年代より線の単純化、色彩の純化を追求し、切り紙絵に到達。”はさみで描く”最晩年の作が並ぶ。”ジャズ”シリーズ、大画面の切り紙絵、さらにはマティスのアトリエの壁に設置された2枚組の大作”オセアニア”など。
イカロス(版画シリーズ〈ジャズ〉より)1947年 切り紙絵に画家の筆跡による文章をつけたこの「色彩の本」に”ジャズ”と題されたのは、マティスがこの音楽の即興性と活気に、切り紙絵の制作との類似を感じていたからだといわれている。

オレンジのあるヌード1953年 墨/切り紙絵 亡くなる前年に制作された。筆で描いたドローイングに、色紙で作った3つのオレンジが付け加えられた。それだけの簡単な配置によって、空間に旋回するような活気がもたらされる。

オセアニア、空、オセアニア、海 (1946年)アトリエの壁に設置された『オセアニア』には魚やクラゲ、鳥といった、マティスのタヒチ旅行のモチーフが示されている。

8. ヴァンス・ロザリオ礼拝堂 (1948─51)
最晩年の1948年から1951年にかけて、マティスは、ヴァンスのロザリオ礼拝堂の内装(装飾、家具、オブジェ)や典礼用の衣装などを含む総合芸術のために没頭する。ドローイング、彫刻、切り紙絵などの技法を駆使して、光と色と線が融合する空間の創出を目指した。さらに本展のために撮りおろした映像(NHK4K)が流れ、ロザリオ礼拝堂の外観、内部の様子を伺い知ることが出来る。
上祭服[マケット]1950–1952年 復活の象徴である十字架に、植物のモチーフや、「見る、察知する」を意味するプロヴァンスの言葉がちりばめられている。

ヴァンス礼拝堂、ファサード円形装飾〈聖母子〉(デッサン) 1951年 西側のファサードにあるステンドグラス「生命の樹」の上部に設置されている。陶器でできた円形装飾のためのドローイング。

展覧会のために撮り下ろされた4Kの高精細映像
ロザリオ礼拝堂 堂内 ある冬の日の1日の、礼拝堂内の光の移ろいを5メートルに及ぶ巨大スクリーンで観られる。

ステンドグラスと向かい合わせの白いタイルに描かれた聖母子像は、光の色に染まった花の中で、幼子イエスが十字架を暗示しつつ両手を広げている。

外観

。。。。。
では最後に、”これぞマティス”ショーを。
夢

赤いキュロットのオダリスク

ラフランス

赤の大きな室内

さらに加えて、マティス・コレクションで知られるフィラデルフィアのバーンズ財団美術館の壁画の”ダンス”を。

ダンスの壁画素描をするマティス

MoMA所蔵の”ダンス”


とても楽しいマティス展でした。(完)
では、おやすみなさい。
いい夢を。

今日の北鎌倉散歩でみつけた五色ドクダミ。色とりどりのとくに赤色が鮮やかな葉からマティス・ドクダミの別名がある(うそです)。
