家を出るときは、山種美術館の御舟展を観にいくつもりだったが、駅まで歩いている間に予定変更と相成った(汗)。ぼくとしては、ごく普通の気ままな変更だ。その行き先は、日本橋の骨董の名店、”壺中居”。敷居が高くて、まだ行ったことがなかったが、ここで、土曜日まで(今日)小林秀雄・青山二郎/二人の”目の眼”展が開催されているのを思い出したわけ。
会場に入ると、雑誌等でお馴染みの、二人が壺中居で憩う大きな写真が迎えてくれた。小林がいじっている絵唐津の盃もここに展示されている。小さな展示室だけど、二人の眼で選び抜かれた骨董の逸品がずらりと並び、ぴりっと張りつめたような空気になっている。はっと驚くような白さの朝鮮白磁の壺や、粉引耳付茶碗と続き、(ぼくのお目当ての)ご両人が愛した酒器がいくつも。
青山二郎愛用の、粉引徳利の銘”酔湖”そして唐津盃の銘”虫歯”の名器たちに再会できたのもうれしかった。5年ほど前の世田谷美術館、”青山二郎の眼”展以来の再会だ。虫歯は今日も痛そうな顔をして迎えてくれた。加えて、浜田庄司の水差しや古染付の向付、絵唐津茶碗銘たんぽぽ等も、格調高い姿をみせてくれた。
隣りの展示室には青山二郎の板絵が二枚、装幀の原画がいくつも置かれていた。小林秀雄の”文学読本”とか島木健作の”生活の探究”とか。
そして、三階では、青山二郎そば猪口の特別オークションが。ぐい呑みにしてもいいようなのがあって、欲しかったが、ぼくのお小遣い程度ではと、入札はせずに帰った。
やくざ映画を観たあとは、しばらく、やくざになった気分になるように、高貴なものを観たあとは、気分も高貴になる(爆)。お昼は立ち食い蕎麦が多いが、高貴な気分が高級そうな和食店へ連れてってくれた。壺中居のすぐ傍のざくろというお店。おいしい和食にはお酒がなくてはお料理に失礼。もちろん頂きました。”虫歯”で飲みたかったけどね。
虫歯 (目の眼444号より)
酔湖
みょうがご飯弁当 2000円(サービス料別)。お酒はこの店しか飲めないという新潟産。
ちょっと思い出した青山二郎の言葉。
優れた画家が、美を描いた事はない。優れた詩人が、美を歌ったことはない。それは描くものではなく、歌い得るものでもない。美とは、それを観た者の発見である。創作である。
・・・・・
今日はこれから浅草サンバカーニバル。またしばらく狂うゾ。
会場に入ると、雑誌等でお馴染みの、二人が壺中居で憩う大きな写真が迎えてくれた。小林がいじっている絵唐津の盃もここに展示されている。小さな展示室だけど、二人の眼で選び抜かれた骨董の逸品がずらりと並び、ぴりっと張りつめたような空気になっている。はっと驚くような白さの朝鮮白磁の壺や、粉引耳付茶碗と続き、(ぼくのお目当ての)ご両人が愛した酒器がいくつも。
青山二郎愛用の、粉引徳利の銘”酔湖”そして唐津盃の銘”虫歯”の名器たちに再会できたのもうれしかった。5年ほど前の世田谷美術館、”青山二郎の眼”展以来の再会だ。虫歯は今日も痛そうな顔をして迎えてくれた。加えて、浜田庄司の水差しや古染付の向付、絵唐津茶碗銘たんぽぽ等も、格調高い姿をみせてくれた。
隣りの展示室には青山二郎の板絵が二枚、装幀の原画がいくつも置かれていた。小林秀雄の”文学読本”とか島木健作の”生活の探究”とか。
そして、三階では、青山二郎そば猪口の特別オークションが。ぐい呑みにしてもいいようなのがあって、欲しかったが、ぼくのお小遣い程度ではと、入札はせずに帰った。
やくざ映画を観たあとは、しばらく、やくざになった気分になるように、高貴なものを観たあとは、気分も高貴になる(爆)。お昼は立ち食い蕎麦が多いが、高貴な気分が高級そうな和食店へ連れてってくれた。壺中居のすぐ傍のざくろというお店。おいしい和食にはお酒がなくてはお料理に失礼。もちろん頂きました。”虫歯”で飲みたかったけどね。
虫歯 (目の眼444号より)
酔湖
みょうがご飯弁当 2000円(サービス料別)。お酒はこの店しか飲めないという新潟産。
ちょっと思い出した青山二郎の言葉。
優れた画家が、美を描いた事はない。優れた詩人が、美を歌ったことはない。それは描くものではなく、歌い得るものでもない。美とは、それを観た者の発見である。創作である。
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今日はこれから浅草サンバカーニバル。またしばらく狂うゾ。