こんばんわ。平成の大晦日シリーズ、第3弾です。
平成最後の大歌舞伎(四月大歌舞伎)を千穐楽の前日、見てきました。昼の部の幕開きは、新たな元号・令和を迎える節目を記念した、平成の世を讃える新作”平成代名残絵巻(おさまるみよなごりのえまき)”でした。源平合戦の時代を舞台に、源氏と平家の人々が新たな時代に思いを馳せる物語。以下、ご紹介いたしまする。
六波羅第広間の場
ここは、栄華を極める平家の屋敷。よろこびの宴が開かれている。衣裳は明るく華やかに、襖には満開の桜と、枝ぶりのりっぱな松の木が描かれている。建春門院滋子(笑也)、平宗盛(男女蔵)、平重衡(吉之丞)、平時子(笑三郎)が次々に舞を披露する。本花道から平知盛(巳之助)が、平徳子(壱太郎)を伴って登場。徳子もまた、うららかな舞を披露する。
そして、桜が咲き乱れる清水寺舞台の場へ。鎌田正近(市蔵)と遮那王(義経の幼名)(児太郎)が再会を喜び、さらに常盤御前(福助)とも対面する。その後、遮那王は常盤御前から託された、源氏の白旗を巡って平家の追っ手や知盛と対峙するが、そこに宗清(彌十郎)が登場し、帝からの詞をもって、場をおさめる。彌十郎の台詞の中には「令和」の言葉がおり込まれ、この舞台をメモリアルなものにしている。
平知盛(巳之助)と遮那王(児太郎)の対決。↓
幕が引かれたあとの両花道では、次世代を担う花形俳優の巳之助と児太郎が六方の引っ込み。
。。。。。
常盤御前:中村福助
藤原基房:河原崎権十郎
平宗盛:市川男女蔵
平知盛:坂東巳之助
平徳子:中村壱太郎
遮那王:中村児太郎
左源太:市川男寅
平重衡:中村吉之丞
右源太:市村竹松
平時子:市川笑三郎
建春門院滋子:市川笑也
鎌田正近:片岡市蔵
平宗清:坂東彌十郎
以上をもちまして、平成時代の千穐楽といたしまする。それでは、みなさん、よい令和時代をお迎えください。
では、おやすみなさい。
いい初夢を。
醍醐(土牛)山種美術館カレンダー/平成31年4月