おはようございます。
没後50年を迎えた鏑木清方の大々的な展覧会が東京国立近代美術館で開催されている。すでに見に行っているが、本家本元の鎌倉の鏑木清方記念美術館ではどんな展覧会が開れているのだろうか、かまくら花散歩の途中、寄ってきた。
ごめんください。美術館の入り口。鏑木清方旧宅。
ここでは、とくに没後50年と銘打っていなかったが、いつもとはちょっと違う雰囲気を醸し出していた。まず、ロビーの壁には毎回、清方の名作の複製画の掛け軸がかかるが、今回は”築地明石町”だった。これは名作中の名作で、前述の東近美、そしてそのあと予定される京都近美の清方展のポスター絵に採用されている。これは複製画だから写真くらい撮らせてくれてもいいのにと思うが、室内は撮影を許可していない。鎌倉市(立)は、国宝館、歴史文化交流館、文学館、川喜多映画記念館など、どこもかしこもそうで、早く、改めてほしい。忘れっぽい年寄り(汗)には、メモ代わりに撮っておきたい作品があるし、ブログにも写真付きで紹介したいのだ。東博、東近美、科博の常設展では撮影自由だし、いまどき時代遅れだと思う。というわけで、この”気まま美術館”ではマイ所蔵品(笑)を載せることにする。
築地明石町
本展(美しきおもかげ/物語の女性たち)は、とくに没後50年を銘打っていないものの、東近美の鏑木清方展をサポートするというか、意識した展示品がいくつもあった。
まず、この名作、築地明石町に関わる4点の展示があった。こういうとき写真で示せれば一目瞭然なのだが、いちいち展示作品リストを写さねばならない。1)築地明石町の船・祠(紙本墨画)、2)幸田露伴著”天うつ浪”、第4巻の口絵(この女性が築地明石町の下地になったと言われる)、3)江木ませ子スケッチ(これは実際、築地明石町のモデルになった方)。この件は、彼女のポートレートを含め、ここに少し詳しく載せているので参照ください。4)”築地明石町”のためのスケッチ。このスケッチから下絵、本絵へとつづくのだが、(今回は展示されていなかったが)記念館は、この下絵も所蔵していて、見たことがある。
”気まま展覧会”では特別公開します(笑)。
また、東近美の清方展で展示されている名品の下絵がいくつか展示されていた。
野崎村(下絵)大坂の質屋油屋の娘お染と丁稚の久松の禁断の恋。この絵は、二世市川松蔦のお染と六世市川門之助のお常を描いたもの。ここでは国立劇場のロビーに飾ってある本絵を特別展示します。
これとは別に、木原文庫蔵の”野崎村”が展示されている。左に久松、右にお染とお常。
春宵怨(下絵)歌舞伎の”京鹿子娘道成寺”の”山づくし”の場面で、清姫の鞨鼓の舞いを描いている。本絵は横浜美術館蔵(ここは撮影可能です)。気まま美術館では両方、展示致しまする。
以下ほかの、美しきおもかげ/物語の女性たちをどうぞ。
高尾 木原文庫蔵
吉野山 『苦楽』表紙絵原画 木原文庫蔵
戻橋の小百合(芝居十二ケ月の内)『新演藝』口絵原画 木原文庫蔵
鶴八 東京国立近代美術館蔵
女役者粂八 粂八は女団洲(團十郎)の異名をとった芸達者で、三崎座に女芝居の一座を率いてた。清方は、藍地に白く蝙蝠が抜いてある浴衣に羽二重をかけた楽屋姿の粂八を描いた。
(公式サイトより)今年、没後50年を迎える鏑木清方は、戯作者であり新聞人でもある父・條野採菊や、芝居好きな母親、草双紙を読み聞かせてくれた祖母などの影響を受け、幼い頃から、文学と芝居に親しみ育ちました。画家となってからは、挿絵画家として多彩な登場人物を描き分けるほか、浮世絵の研究にも努め、豊かな人物表現を身に付けました。
文章に綴られ、また、舞台上で演じられる物語を深く理解し、登場人物の心情に心を寄せて描いた作品群は、清方芸術の特徴の一つとなっています。本特別展では、文学や芝居に精通した清方が、自らの心の琴線に触れた物語の女性たちを描いた作品を通して、近世から近代にかけての詩情豊かな物語世界をご紹介します。
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速報です!
4月の晦日、今季初の四番DHの大谷翔平、初回、4号ホームラン放つ!もう一本、いきそう!
それでは、みなさん、今日も一日、お元気で!
今朝の富士山。冠雪の状態がGWの富士山らしくてよい。