もう今日で、3月も終わり。福島原発も、今月いっぱいになんとかメドをつけてもらいたい、と思っていたが、事態はますます深刻化、混迷化し、さらに、長期戦の様相を示してきた。
昨日、東電会長の会見があった。ようやく出てこられた、という感じがする。1~4号機は廃炉にせざるをえないと思ってます、と。はあ?何をいまさら、と思った。一方、やっぱりそうだったのかと思った。こんな重大事故が発生したのに、まず、頭に浮かんだのは、金のことだったのだ。なるべく原子炉を生かすよう対処せよと、部下に命令したに違いない。初動ミスが、これほどにまでに、こじらせたという意見が多い。(廃炉になると困るからと)、海水注入や米軍の冷却材投与を躊躇したらしい。こんなとき、経営者は黙ってろ、これについては、俺がものすごく詳しいんだからと、突き放す技術者がいて欲しかった。(5,6号機はまだ生かしたかったらしく、この会見では入れていなかった、あとで官房長官が当然、廃炉でしょう、とは言っていたが)
日本のトップ、管総理のヘリコプター視察も、初動を遅らせた一因だといわれている。パフォーマンスの管総理、むかしから有名です。かいわれ大根(ついでにホウレンソウもお願いします)、お遍路さん等々。”俺は原子力にはものすごく詳しいんだから”と言ってるそうだが、大学で応用物理を専攻したくらいで、”ものすごく詳しい”なんて言う神経がおかしい。東京消防庁のハイパーレスキュー隊が予定の時間、海水注入を終えたあと、官邸から、もう数時間延長するようにと指示が出た。間違いなく総理の指示だろう。これをテレビで観ていたが、おもわず、それはアカン、と叫んでしまった(汗)。素人が口を出すな、何でも多ければいいというものではないだろう、植物だって水をやりすぎると枯れるのだ(関係ないか;汗)。実際、作業のやり過ぎで、消防車が故障して以後、使えなくなってしまったそうだ。それに、大量の溢れた水は、その後の”水問題”を引き起こした可能性が強いと、ぼくは睨んでいる。
原子力工学の専門家たちにも腹がたつ。テレビの解説では楽観的、希望的観測ばかり述べていたが、結局、はずればかりで、ぜんぜん終息には向っていないではないか。昨日、NHKで解説していた学者にもあきれた。アナウンサーが、(遠慮気味に)欧米の専門家が技術協力にきていますが、(日本の学者がもっと早くから協力してたらと思いますが)どう思いますか、と聞いた。その答えは、日本は安全設計の技術(プラントをつくる技術)はトップクラスですが、チェルノブイリ、スリーマイルで経験を積んでいる欧米の”リスク管理”にはかないませんので、欧米の協力はいいことだと思います。
原発の安全性をチェックする保安院の審議官は、前職が、原発推進の本丸、資源エネルギー庁の部長だったとか。何という、原子力行政だ。
経団連会長は、2日目のことだったと思う、こう、のたまわった。あれだけの大地震、大津波で原子炉は、あの程度の破損だけで済み、よく頑張っている、たいしたものだ(多少、脚色してます;汗)。原発推進策には変わりありません。やっぱり、おまえらのための原発だったのだ。
東電および政官財加えて学(ガクッ)、もう、こんなやつらにまかしておけない。われらが鉄腕アトムに来てもらおう。そして原子炉を月に運んでもらおう。お月さまなら、1万年くらい、あずかってもらえるだろう。
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鉄腕アトム (作詞:谷川俊太郎)
空を超えて ラララ 星の彼方
ゆくぞ アトム ジェットの限り
心やさし ラララ 科学の子
十万馬力だ 鉄腕アトム 十万馬力だ 鉄腕アトム