一昨日は清明。生きとし生けるあらゆるものたちが清らかに生命を輝かせる頃。
草花が咲き乱れ鳥や虫が舞い飛びます
清明のころには、沖縄ではご先祖の墓にお参りしてお供えをする「御清明祭」と
呼ばれる先祖供養の行事が行われます。中国から伝わった風習ですが、ご馳走や
お花やお酒をお供えした後は、自分たちもそれを食べて歌ったり踊ったりして、
賑やかにご先祖をもてなします
初候である4/5~4/9は「玄鳥至(つばめきたる)」。
はるか遠く南から海を渡り、つばめたちがやってくるころです。家の軒下など、
私たちの身近なところに好んで巣を作るので、誰でも一度は巣を見かけたことが
あるのではないでしょうか
4月8日は仏教の行事の「お花まつり」が行われます。この日はお釈迦様が誕生
した日とされていて、誕生仏をお花で飾り、甘茶をかけてお祝いします
次候である4/10~4/14は「鴻雁北へかえる(がんきたへかえる)」。
冬を日本で過ごした雁が、シベリアの地へ帰っていきます。この時期の曇り空を
鳥曇と言うのだそうです。雁の群れが薄曇りの空の下、北の海を渡って行く姿を
思い起こさせるからでしょうか
日本の行事ではありませんがこのころにはイースターがありますね。キリストの
復活を祝う日で、春分を過ぎて最初に訪れる満月の次の日曜日です。カラフルな
イースターエッグは、キリスト教徒でなくても見ていてわくわくするものです
末候である4/15~4/19は「虹始めて見る(にじはじめてあらわる)」。
お天気の変わりやすい春ですが、雨上がりの空に初めて虹がかかるころだそう
夏にかけての夕立の後に虹が多くみられるようになります。虹には色々な種類が
あって、霧の中にかかる白い虹を白虹、月明かりに浮かぶ淡い虹を月虹、二重に
かかる虹の内側にある濃いものを主虹、外側にある薄いものを副虹と呼びます。
中国では清明の前に積んだ摘んだ中国茶の茶葉を「明前茶」と呼びます。これは
いわゆる一番茶で、香りがよくほのかな甘みのあるお茶。いっぽう清明のころに
摘んだお茶は「雨前茶」と言って、明前茶よりも味わいのあるものになります
春分前に摘んだ茶葉は「分前茶」と呼ばれる最上のお茶ですが、気候によっては
取れない年もあるそうですよ