明日の注目銘柄（８．３０．０６）

市況については前場の終わりの感想とほとんど同じです。強いて言うと、日経平均が先物に影響されて２時半頃に急落したにもかかわらず、その後の急反発で元に戻したことが、昨日今日の相場が日経平均にとってはちょうど良い調整になったかもしれません。ＯＳＣはそれでも－１％の４１％です。このまま３０％台に落ちることなく反転する可能性も出てきました。

新興市場も今日の戻しでＯＳＣの下落に当面の歯止めはかかっております。明日がこれからの帰趨を制する重要な日となるかと思われます。

今日のスタイライフやフィスコのような「見落とし」をしないように、明日の注目銘柄を探ってみます。

１．３３６０グリーンホスピタルサプライ　△

　何度も取り上げているこの株、再度浮上しそうな雲行きです。大きく跳ねるような株ではありませんが、着実に上昇します。貸借銘柄でもあるので多少の右肩上がりのボックス圏での動きは好都合なのでしょう。明日は１８０Ｋという今日の高値から少々押されたところを買い、１８５Ｋまで届けば売るという戦法です。

２．９３７８ワールドロジ　△

　あまり大きく下げなくなりました。気がついてみれば昨日２８日はこのところの指数値としては最低値を記録していました。今日５Ｋ反発した筈です。明日は１８０Ｋから１８５Ｋで買い、１９０Ｋから最大２００Ｋで売り。１８日には好決算を発表しております。もっと上げても良さそうです。

３．３７８７テクノマセマティカル　▲

　技術者集団としてのイメージが強く、１Ｑの進捗率が悪かったにもかかわらず、一部の方々に根強い人気を博しております。指数値が昨日を底にして今日は切り上がりました。明日は１３５万円以上での押し目で買い。ＯＳＣは前日同値の３３％と、この株にしては最低値に近い水準です。ちなみに最低値は２７％で５月１１日に記録しております。翌１２日は２００Ｋも上げました。

４．２４６１ファンコミュニケーションズ　▲

　日柄調整が急速に進みました。８月８日の指数値に後５Ｋほどです。今日の安値の４６２Ｋはその意味では、反発必至の安値水準でした。明日押されれば押されるほど買いチャンスがふくらみます。明日はまだ押される見通しです。多少高く始まっても我慢して、４６２Ｋと４７３Ｋの間の押し目で買い、後は場の勢いが良ければ馬なりで引けまでに５００Ｋあたりまで届けば売り。

５．３３８７クリエイト・レストランツ　△

　１Ｑが好調とやらで、筆者も一旦削除したこの株、８月２日に復活させました。やっと調整が完了しそうです。ＯＳＣは前日同値の３７％とし＋１１円で終了しております。ｌこれで乖離幅も－３７円と拡大しましたので、明日は少々の押し目での買い。売り目安は１８００円台乗せから１８３０円まで。

６．３７７６ブロードバンドタワー　○

　好決算で４３８Ｋまで上げてからの調整から、今日で再度上昇を窺う勢いです。明日は高く始まれば一気に上に水準を切り上げるかも知れません。それでも押し目を待っての買い参入です。上げは３８６Ｋを超えてしまえば後は４００Ｋまでは可能性があります。

７．２４４０ぐるなび　△

　１０日に１Ｑが赤字とやらで売られましたが、１７５Ｋまでは下げたものの、じりじりと決算前の水準まで戻しております。要は、キャンペーンで新規加盟店に会費ゼロの特典を与えたため、経費増と収入停滞での一時的な現象であるとの、日経の記事も幸いしたのかも知れません。明日は１８８Ｋあたりの押し目で買い、１９５Ｋまでの上昇で売りという戦法です。

８．２４９２インフォマート　▲

　ＯＳＣが再度１９％まで異常に落ちました。データがまだ少ないのでこうした異常値はでるものですが、それにしても今日は底抜けどころか上手に切り返した感があります。明日はこの今日の安値の４３９Ｋあたりで買うと、上は一気に４７５Ｋあたりまであるかも知れません。先日の再来ですね。

９．３４３７特殊電極　▲

　再度、指数値面で面白くなってきました。何と上場来の最低値です。指数値の計算の元になるのが真の高値、安値ですが、今日のこの株のように５４０円まで付けながら落ちると、前日比－１円のところが計算上は－２６円を計上します。そのため、上げすぎてその後下げすぎると、それだけ逃げたお客が多くなって、指数値に対するインパクトが大きくなると言うわけです。そのため、日柄調整が急速に進むという好影響が出てきます。この株、明日あたりプラ転しての出来高を伴う動きがもし出れば、今度こそ一発噛みたいと思っております。今日の引け際にでもプラ転すれば乗ろうとしたくらいです。

１０．３８１０サイバーステップ　△

　明日は４３８Ｋに近づけば近づくほど買いチャンスが増します。この株、全くのしきり直しになっているようです。２４日に５２０Ｋまで付けましたが、そこからの調整が急でした。指数値はもちろん上場来最低値です。ＯＳＣは昨日が３０％、今日が３２％のコンバージェンスです。ＲＳＩも５２０Ｋまで上げたときより低い３５％です。

１１．２９２９ファーマフーズ　△

　今日のスタイライフの吹き上げに連動するかと思いきや、控えめな上昇に終わりました。それにしても２０５Ｋまでの調整を２８日に終えたおかげで、ＯＳＣも今日は５％アップし、順調な切り返しです。まだ乖離幅も－３Ｋです。明日は多分高めに始まるでしょうが、２２０Ｋを超えてしまえば本格上昇かと思います。時々成り買い成り売りが多いのでその点は注意。

１２．８９９１ライフステージ　○

　途中から監視を外しましたが、この株鮮やかに切り返しておりました。ＯＳＣも＋２％の３８％です。ＲＳＩは何と－１６％の１７％です。今日のフィスコやスタイライフと同じ状況です。乖離幅も－１２Ｋもあります。指数値は最低値継続中。ここまでくれば明日は否が応でも注目です。

１３．３０４２セキュアヴェイル　△

　軒並み直近のＩＰＯで押されていた銘柄が復活の兆しです。この株は８月７日に１Ｑ決算で赤字が出ておりますので過大な期待は禁物ですが、それでも指数値が昨日は上場来の安値をマーク。今日はなんとか２Ｋだけ切り返しました。それでいてＯＳＣはまだ＋２％の３３％です。乖離幅も－５Ｋです。出来高もそれなりに多くなっており明日は注目。

１４．３０４１ビューティ花壇　△

　これも同様です。好決算で５０Ｋも上げた８月１４日以来下げ続けて、何とその前日のレベルまで調整されておりました。ＯＳＣも＋３％の４４％で、乖離幅も－７Ｋと良好。

１５．４７５７インテリジェンス　▲

　この株、一定程度の押し目で下げると自立反発に転じる癖があるようです。今日でＯＳＣは３７％まで落ちました。７月２６日の３９％以来です。貸借銘柄です。そろそろ買い戻しの動きが入るかと思います。明日は地合が悪ければ、最後の押し目でとことん押されるかと思いますが、直近ＩＰＯのテクニカルな指標の良さと、今日の新興市場の反発からすると、明日は深刻な下落はまずないかと思います。そうなると、この株も遅れまじと切り返しに転じる気配が濃厚です。３００Ｋそこそこであれば四の五の言わずに買いか。

１６．４３０６バックスグループ　△

　この株もＯＳＣが３８％まで落ち、監視体制銘柄となりました。乖離幅も－３Ｋです。指数値面ではほぼ８月１０日のレベルです。明日以降マイナスしてもＯＳＣがコンバージェンスしていれば、後は上放れする時期を待つだけです。

１７．３７２７アプリックス　△
　
　ＯＳＣが－１％の２９％まで落ちました。４月２８日以来です。今日はマイナス終了ですので明日はさほど上げて始まらないかと思います。乖離幅も－２３Ｋと拡大。４月２８日の時は、静かに上げ下げしながらＯＳＣがコンバージェンスしたその翌日に６０Ｋほども上げております。今回も静かにその時を待ちましょう。

１８．８７９８アドバンスクリエイト　△

　この株、本当にドン詰まってきました。先日来、裏切られ続けております。今日も危うく手出ししそうになりましたが、その後１６４Ｋまでの下落です。本当にこの株よく分かりませんが、今日でＯＳＣが２５％にＲＳＩも１３％まで落ちました。前回の下落時の７月２６日はＯＳＣが２５％、ＲＳＩが何と２％まで落ち、その翌日も更に１０Ｋほど落ちて、そこからの反転でした。今回も明日の押し目で１６０Ｋあたりで踏みとどまれば、テクニカルには一旦反発せざるを得ないのではないでしょうか。念には念を入れたくなる株ですが、そろそろ年貢の納め時かと。しかし嫌な株です。性格まで悪くなりそうです。人を疑っても疑ってしながらも、つい甘い汁の香りに引き寄せられてお近づきになった途端に、底なし沼に落ち込んだかのように仕返しされるという全く鵺のような存在です。

【その他注目銘柄】

・４５６８第一三共　ＯＳＣ３８％でプラ転し、乖離幅－１０円。
・４７６５モーニングスター　ＯＳＣ３７％のダイバージェンス、乖離幅－７Ｋ。

以上です。こうしてみると、直近ＩＰＯの一角が絶好の切り返しポジションにあり、その胎動が今日ありました。従来の新興市場の主力はサイバーエージェントやカブコムなどは上げておりますが、それ以外は伸び悩みといった感じです。日経はまだまだ上値が重そうな雰囲気です。

こうした注目銘柄が今日だけの一過性の反転だったのか、それとも日替わりメニューで明日は上記のような銘柄にお鉢が回ってくるのか、それが最大の焦点と言えそうです。

一部の新興株が密かなお祭り

後場は、先物が１５９００円をなかなか抜けずに膠着しており、さすがに眠くなって個別銘柄をチェックしていた、まさにその時に異変が起きておりました。

ずっと死んだように眠っていた３８０７フィスコと３０３７スタイライフが、１４時半にかけての先物の急落にも構わずに、気違い踊りのような饗宴を密かに繰り広げていたのです。そこはあたかも全体の市場からも隔絶された閉ざされた場所のようでした。

そんな乱打線の中に後から入っていく訳にはいきません。怪我するだけです。フィスコは先日２１９Ｋで仕込んだものの、鳴かず飛ばずでしたので、やむなく損切りした銘柄です。どこかで噴くとは思っておりましたが、まだ指数値の調整も進んでいないため、もうしばらくは日柄調整がかかるだろうと楽観して、監視も怠っておりました。

今後のためもあるので、改めてこの２銘柄を見たところ、昨日のＲＳＩがスタイライフが２０％（前日比－３１％）、フィスコも２９％（前日比－２１％）と急落していたのです。ＯＳＣは４０％と３０％でした。

ＯＳＣはＲＳＩとの組み合わせで見ると、より信憑性が高まるのは分かっていたのですが、そこのところをこの２銘柄についてはつい見落としておりました。

先物も１４時２２分の１５８１０円を底にして、引けに掛けて切り返してきたので、いくつか指していた中では、１４０８サムシングホールディングスが３２３Ｋで出来ておりました。明日もう一度押して３１８Ｋの底を確認してからの買いでも良かったのですが、ＯＳＣが３６％（前日同値）で指数値がほぼ７月３１日段階まで下落していること、そして乖離幅も－５Ｋと一応の条件が整っていたので買いました。

家人が捕まったのが３０３４クオールです。今日も順調に上げていたので思わず一体どうなっているのかと呟いたら、何とその後で７０５Ｋで買ってしまったのです。しかも乏しい資金からです。そして「ストップ高直前の７２５Ｋで指して置いたので見て」というので板を見てみたら、本当に７２５Ｋまで行きました。ところが順番待ちの関係でしょう。わずかな差で売ることが出来ておりませんでした。これが天国と地獄をその後に分けることになります。その後、多少の揉み合いから、引けに掛けての急落の大波に飲まれてしまいました。引けは６５７Ｋです。その間、買値に近づいていることを警告しましたが、いずれ戻るとの信念が強くて彼女、座して見ているだけでした。

結果は、最も買ってはいけない段階にある株のことを呟いてしまった筆者のミスです。この調剤薬局、８月１０日に１Ｑの業績が良くなくて売られたものの、単に１：２の株式分割を発表したことで８月２３日に火がついて、そこからは出来高を伴いながらストップ高を連発しておりました。昨日はＯＳＣが７１％にも達し、ＲＳＩも８４％でした。今日の上げはこのオシュレーター系の指標からも、ある程度は分かっておりましたが、２４９６アルクも同様ですが、そろそろ利確に入る方が大量の成り売りをするタイミングにちょうど入っておりました。ところが株のお祭り大好きの彼女ですから、本能的にどうしてもその賑やかな場所に引き寄せられてしまうのですね。本当のお祭りは大嫌いなのに、どうもその心理状態がよく分かりません。

こうしたお祭りに参加する時は、２日がいいところであり、３日目はピークを打つというのが、これまでの経験則です。どうか皆さんも気を付けてください。時間のある方、クオールの１分足でも見てみてください。まさに断崖絶壁からの墜落です。これではひとたまりもありません。それまでは何とか順調にじり高していたようですが、最初の異変として、１４時２０分に７２７Ｋから６８７Ｋまで急落しております。この後の切り返しで家人は買ったようですが、こうした急落は一気にあるわけではなく、このように一度はフェイント気味になされて、ある程度の息の吹き返しがあるようです。そのピークがもう一息で売れたであろう７２５Ｋでした。もし７２７Ｋのストップ高に届いていれば、その筋の方は、明日の前場にピークを持って行くことになっていたのでしょう。

そういう目で５分足を見てみると、この株何度かの小反落はありながらも、日を繰り越すたびにギャップアップしながら上げてきておりました。ほとんど調整らしい調整はありません。そこに最後のトドメの大調整がヘラクレスタイムに入ってからの急落でした。何方かがヘラタイムに仕掛けようと示し合わせていたかのようです。多分そうでしょう。

さて、愚痴めいた出来事の羅列はこのくらいにして、これから少しご無沙汰しているトレーニングで体調を整えてきます。

明日の注目銘柄は夜１０時半頃までにアップする予定です。
明日以降に何とか、家人の損を取り戻さねばなりません。

本復ではない反発

昨日のブログに書いたとおり、昨日の下げは結構きつく、テクニカル妙味も出ている銘柄が出ておりました。そこに、ＮＹのちょっとした上げが重なり、今日の出だしは上げて始まった銘柄も多かったようです。

しかし、ここは中期の下げトレンドがいずれじわじわと効いてくるのではないかと、様子見を決め込んでおりました。日経の先物が１５９００円のチョイ下で膠着している状態では、案の定というべきか、じりじりと調整を始める株が多かったようです。今日はこれ以上上がらないだろうと見ての昨日買った方々の利確の動きと、昨日の下げからの戻し売りの方々でしょうね。

こうなると、いつエントリーして良いものやら非常に難しくなります。とりあえず、前場は様子見でした。今は、特に新興市場はまだ下降局面での一時的な反発と見ております。日経は昨日ＯＳＣを４２％まで下げており、前場終了では４３％となり、かつ、８月２５日の安値も抜いておりますので、調整完了での上げ再開となる可能性が見えてきております。しかし新興市場はまだその２５日の安値抜きまでの勢いはありません。ＯＳＣはヘラクレス指数が前日同値、マザーズ指数は＋２％の４６％、日経ジャスダック平均は－８％の６１％です。ジャスダックはこれまでの上げが大きすぎたのでやむを得ない調整ですね。

しかし、こういうときは思わぬ株が賑わったりします。

先日、ビジネスの嵌め込みにあっての予想外の欠損予想を出した４７６４デジタルデザインがその典型です。確かにその悪いニュースがきっかけで２３０Ｋから１６２Ｋまで３割も落としておりました。約１２億円の不良債権です。３６億の年商予定の会社にしては目が飛び出るほどの大きな損失です。他人事ながら、これは大変な嵌め込みにあったものだと、心の中ではこの株を「見捨てて」おりました。しかし、これを儲けのチャンスにしようというお方がいたのですね。喩えは悪いのですが、火事場泥棒のようなこととでも言ったらいいでしょうか。人の不幸につけ込んで一儲けをたくらむような方々です。

幸いと言うべきか、株式市場は火事場とは違って、参加者そのものは誰も火事の被害を受けたわけではありません。デジタルデザインのオーナーは別です。彼らは火事にあったようなものです。そうなるとよく考えてみれば、元々のオーナーにとっては火事にあって悲嘆に暮れているばかりでは救いがありません。この火事場にとにかく人々に駆けつけてもらって、慰みの言葉の一言でもかけられると、どれだけ気が休まるものでしょうか。駆けつけた方々は、その惨状に「胸を痛める」とともに、焼け残った品々の中から、「ボランティア精神」を発揮して、幾ばくかの金で買い取るという奇特な方々が出てくるのは必定です。沢山集まれば集まるほど、その焼け残りの品々を巡っての「火事場オークション」のような体裁をとってきます。現在の株価が妥当かどうかといったことはほとんど念頭から消えてしまいます。何しろこのオークションは、チョイと通常のオークションとは趣を異にしております。買った品物は火事で水を被っており、実はあまり使い物にならないのです。ボランティア精神にかこつけてはいるものの、内心は我欲に固まった方々です。何とか、安くたたき仕入れて、次のボランティア精神にたけた方にうまく引き渡すことだけが目的です。

自分でも何を言いたいのか良く分からなくなってきました。まあ、株式市場というのは良くできていて、人の不幸を我が幸せに転じる機構がこのように自ずと備わっていることに、改めて感嘆した次第です。一体全体、このような機構を最初に誰が考えたのでしょうね。参加者は聖人君子に限る、などという「制限条項」を作らなかったことが、まず第一の正解だったのでしょうね。かといって、「我欲の固まりの人種に限る」などと不要な制限を付けなかったことも大きかったと思います。これで投資と投機の両方を株式市場に呼び込むことに成功しました。そして集まった巨大な資金が上場している会社を潤して、回り回って投資家も投機家も、世の聖人君子もヤクザ者も、全員が恩恵を受けることになっているのですから、株式市場の仕掛けや恐ろしや、といったところです。

後場は、何とか我欲を満足させるために一矢を報いたいところです。

ところで、家人がこの「火事場」に素手で乗り込んでいって、皆が逃げるときに何方かが落としたオークションの品物を安く手に入れて、後から逃げる方に、どさくさに紛れて＋２Ｋで売ったようです。何たる突撃精神か。身内ながら改めて感嘆しました。こういう修羅場でのちょっとした儲けがたまらなく快感を引き起こすそうです。まさに人間の欲望の深いところに差し込むのが株式市場と言えます。