株に出会う

独自開発のテクニカル指標で株式市場の先行きを読む!

明日の注目銘柄(5.17.07)

2007-05-16 19:56:52 | 明日のモニタリング銘柄
新興市場の後場は一時前日安値を抜いて上昇を始めたものの、結局マザーズ指数でいうと、朝方のピーク値の846ポイントを抜けず。先物が17500円を回復しても、個人の腰折れ感はそれ以上に強く、ついに昨日の切り返しの兆しも、相場の大海の藻くずと消えました。

筆者も後場はワコムを仕方なく損切りした他は、値動きのトレンドを注視するのみ。

3846エイチアイと5384フジミインコーポレーティッドはそのまま保持。

エイチアイはついに銘柄に惚れ込むという”御法度”をやらかしてしまいました。

この会社、国内だけでなく、ワールドワイドにほぼ有力携帯ベンダー全部とその関連メーカーに対して、これからの3G携帯に益々採用される3Dのヒューマン・インターフェース(HIはここからきている)を武器にして食い込んでいること、その結果、売上げに対する粗利率がライセンス収入をベースとしているため60%を越えていること。この2つへの惚れ込みです。

携帯のアプリケーションの開発や保守をやっている会社とは、このライセンス収入の高粗利率で雲泥の差があります。こんな会社久しく聞いたことがありません。IBMがメーンフレームで全盛期だった頃、ハードウェアですが、結構な粗利を稼いでいた筈です。その分、開発期間を3-4年と長くとって、研究開発費や販管費に潤沢に回していたようです。そのIBMが薄利のPCからついに撤退して、ソフトとそのサービスビジネスに変身したのですが、この会社は最初から携帯用ミドルウェアとはいえ、立派なソフトビジネスです。しかも既に業界標準です。

もうこうなりゃ、毒食わば皿まで、といった心境です。こういうのは、本当は投資のスタイルの本流からするとまずいんですけどね。30万円割れを起こして(本来ディスカウントされている筈の)公募価格まで近づくまで、トコトン引きつけてから追加をしたいと思っております。

さて、新興市場はマザーズ指数のOSCが-6%の27%、ヘラクレス指数のそれが-9%の36%です。両指数の波長がどうやらうまく合ってきました。両方とも4月23日と20日のOSCの最低値(25%と31%)に対してのダイバージェンス度が、今日で最大に拡がっております。個別銘柄でもその意味ではまさに明日から明後日にかけてあたりが買い時でしょうか。しかし、底抜けをしてしまう可能性もあります。それは、ここに来てNY発の大きな津波でも来れば病床に臥せった株にとっては底抜けどころの話ではないでしょう。しかし、それも考えようで、優良株を仕込む絶好のタイミングが来たと解釈することもできます。

さてそんな神経質な展開の中の明日の注目銘柄です。

テクニカル用語の簡単解説

1.8992日本レップ
 4月27日に来期の利益伸長率が小さいということで売り込まれましたが、今日はさすがに347Kまで落ちてからは+6Kの382Kまで回復。灰汁抜けしたのかも知れません。

2.3034クオール
 上方修正が出たので明日の突っ込みは少々慎重に。テクニカルにも良い形です。174Kを楽々上回って始まるなら、上げ目安は192Kあたりです。

3.3844コムチュア
 この株は来期EPSが16114円です。今日の株価で割るとPERが約15倍。対するエイチアイは同じ来期ベースでPERが28倍。コムチュアはSIerで、いわば一品料理のグループウェアの開発会社。かたや、携帯のライセンスビジネス。今期と来期のEPSの伸び率はくしくも全く同じ約50%増です。この差でしょうか。このところの相場の下落の被害がコムチュアにはあまりなく、エイチアイには激しく降りかかっているのは。SIerの成長率とライセンスビジネスを中心の高成長会社と、EPS成長率が同じということは全く腑に落ちません。多分、研究開発費への投資額の違いかと思われます。公募価格で比較すると、コムチュアが44%上回り、エイチアイは15%上回っております。やはり当面の実績からくるPERの差がこのような結果を招いているのでしょう。

もし相場が好転すればとりあえずこうした株が先に買われるのでしょうね。エイチアイの方は少し長い目で見てやらねばならないのかも知れません。ちなみに、好業績で買われている2144やまねメディカルは、デイサービスセンターの運営という労働集約的業態にも拘わらず、来期のEPSの伸びは何と73%にもなっております。来期PERが18.6倍です。こうした水平比較が決算から読み取ることが必要なようですね。もっとも、2142USJの来期EPSによるPERが今日の終値ベースで約30倍です。これは黒字転換が過大に評価されているのかと思います。また、こうした施設は初期投資負担が重く、一旦施設が完成すると後は減価償却負担だけとなるので、エイチアイのようなおいしいビジネスが期待できるということもありそうです。

4.4751サイバーエージェント
 いよいよ70K割れで煮詰まってきました。OSCは-3%の25%、RSIは-1%の20%です。VR改は22%まで下落。既に巣鴨の刺抜き地蔵のたたりは、藤田社長にはたっぷりと落ちたことと思います。何時、棘が抜けるかですが、明日、さらに68800円という今日の安値を割り込んで、OSCが10%台に突入した時でしょう。そこまで落ちれば、最早地面すれすれですので、それ以上の下落は地下室行きしかありません。地価の墓場をヨーロッパのどこかで見たことがありますが、それはそれは薄暗くて不気味な光景でした。

5.4813ACCESS
 明日の新興市場を占う意味でもこの株に注目。OSCが-4%の25%まで落ちました。3月19日も25%でした。しかし、昨年の12月20日には21%までの下落を演じております。その翌日のプラ転での買いは正解でした。ずばり明日はOSCで20%近くまでの下落を想定し、そこから切り返すのかどうか、新興市場の先行きを占う意味で注目です。しかし、ライブドアショック前は100万円以上をつけたこの株です。下がるものですな~。

6.2385総医研ホールディングス
 この株チョイと変なのです。これだけ下がってもOSCが高止まりしております。今日で-8%の48%ですが、これだけ落ちると20%台であっても不思議ではありません。何か特効薬が効いているのかも知れません。この株のOSCの最近の最低値は14日の40%です。今日はまだ8%の高い水準です。従って、買い場ではありませんでした。しかしながら、この奇妙な現象でダイバージェンスが9Kばかりに拡がっております。それが時折特買いになるのでしょう。誰かが必死に抵抗をしておりますが、下落基調に歯止めがかかりません。と言う訳で、RSIもまだ?21%もあります。11%あたりまで付けないと、この株、目が覚めません。OSCで20%台になるまでじっと我慢。その時は、多分50Kあたりではないでしょうか。しかし、こんなに下げて良いものでしょうか。やはりPER165倍は伊達ではありませんでした。

7.6779日本電波工業
 一足先に4月25日に好決算を発表。しかし、そこからは下落の一途。OSCも41%まで10%も急落。OSCで30%台には落ちた経歴もありますので、5200円台という安値水準まで落ちるのかも知れません。ここ2-3日での下げ止まりを監視したいものです。こうした株まで売られております。

8.4728トーセ
 いよいよ煮詰まって来ました。4月23日に164円も上げたその前夜の1382円という安値に迫ってきております。VR改はその前夜と同じ19%です。RSIはまだ28%もありますが、ひとまずこの安値が意識されるところでしょう。これを下に抜ければ抜けるほど買い場となります。

9.4666パーク24
 今日は理由不明の突然の大幅下落。ニュースは今のところ何もありません。そのせいでOSCは38%まで18%も下落。ダイバージェンス度は67円も拡大。明日の値動きに注目。4809パラカが9月期の利益予想がさほど伸びないということで、直前の決算期待上がりからの急転直下の下落を食らっておりますので、そうしたことが駐車場業界特有のこととしてにわかに意識されているのかも知れません。ちなみにこの株の決算は6月15日です。

10.6466トウアバルブG本社
 14日に経常利益下方修正、最終利益上方修正の業績発表で売られましたが、今日は356Kまで下げてからはさすがに反発しております。この勢いが明日以降も続くかどうか注目。いずれにしても350K近辺が底と認識されました。まだPERが12倍少々で割安感があるのでしょう。

11.6378木村化工機
 決算は28日です。原子力関連銘柄は結構後場に切りかえしておりました。明日も同じような歩調での動きに注意。この株も、目を離した隙に468円から510円までの急上昇です。テクニカルに素直に反応しない株のようですので要注意ですが、明日は、今日の安値の468円に近づけば近づくほど、切り返しのエネルギーが溜まるものと思います。上げ始めてからでは乱高下の目眩ませがありますので、じっと板の動きを見ていてもめまいがして錯乱状態となるでしょう。 そこは割り切って下で待つ以外にありません。その意味では嫌らしいけれども面白い株。


以上です。
コメント (2)
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苦難は続く

2007-05-16 11:23:04 | 株に出会う
先物の17500円割れで始まった不振の日本市場ですが、今日もホールド中の2銘柄の含み損は拡大。テクニカルにも特にフジミについては底入れの気配があるため、思い切って損切りできないという悪循環です。

もう1つのエイチアイは320K前後では何とか踏ん張っているようですが、ここまで売り込まれるとは困ったもの。今日の午前に決算説明会があったそうで、そこでの何らかのニュースにでも期待する以外にありません。

やはりいくら好業績株でも地合にまず引っ張られること。その地合に逆らっての買い増しはキズを拡げること。これは分かっていたつもりでも大きな教訓です。年に何回かはこうした「思いこみの罠」に入り込んでしまいます。

また更に今日失敗の上塗りをしてしまったのが、8734アストマックスです。大和証券に第三者割当するとのニュースで特買いで始まったのでそのまま買い。しかし一度も上に抜けず返って下落する一方でした。仕方なく-2100円で撤退。多分、今気がついたことですが、大和への割当価格は6万円弱です。そこまでは引っ張られると見ての下落かも知れません。とにかく、前回の大和SMBCへの割当の時はストップ高連発だった記憶があるので、つい乗ってしまったという訳です。

基本的には、皆さんが知ってしまった情報に基づき慌てて買うのは失敗します。運良く上がることがあってもそれは良くてフィフティ・フィフティです。

4813ACCESSは、アプリックスの連想が働いてか今日は特売りから入りました。こちらは、少し待って404Kの戻しの力が弱いと見ての403Kでの撤退でした。-17K。一方8894原弘産では349Kで売り逃げ+23K。2126GCAも寄り付き後の不穏な下げにひとまず700Kで撤退。+10K。但し、もう1つの持ち越し6727ワコムのトリッキーな値動きでの含み損が-10Kありますので、何のことはありません。フジミとエイチアイの含み損だけ増えて、昨日からの新規トレード分はほぼチャラといった結果です。

さて、日経225平均の調整に引きづられて、新興市場は2番底、3番底をつけに行くと以前に予想しましたが、今日はまさにその通りの経過です。

昨日マザーズ指数が立ち直りの気配でしたが、今日は更に安値を更新して、OSCも-4%の29%です。ヘラクレス指数のOSCも-7%の38%です。

前場終了にかけて、昨日の再来を期待しての買いが少し入ったのか、多少は持ち直しておりますが、先物でもプラ転しない限り、このまま衰退カーブを描く可能性が出てきました。やはりというべきか、当然というべきか、新興市場はまだまだ苦難の道は続きそうです。業績下方修正や来期成長ストップなどの銘柄があまりに多く、それらが雰囲気を更に悪くしているようです。

後場は、昨日と同じように新興市場が切り返すのかどうか注目。
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