株に出会う

独自開発のテクニカル指標で株式市場の先行きを読む!

アメリカ経済は底割れを回避したのか?

2009-04-04 12:00:45 | 株に出会う
このところの世界の株高(といっても底値からの反発傾向)で、新聞などの論調では、アメリカ経済が底割れを回避したのではとの見方がされております。

実は、これと同じような論調が、あのリーマンショックが起きる前の昨年9月14日時点でもあり、アメリカの経済がトレンド転換したのか?という記事を筆者も書きました。

結果的には、この記事は筆者にとって一世一代?の「大誤報」となってしまいました。まさに、行動ファイナンスでいうアンカリングのリスクに筆者自身が嵌った結果でした。

今回は、その時以上に確証のないささやかな兆しに過ぎません。

そのためには、アメリカの経済指標をやはりマクロ的なチャートで眺めてみるのが一番です。

すべてのデータがある訳ではありませんが、先般ご紹介したこのサイトの、ISM景況指数や、中古住宅販売、住宅着工件数などのグラフをご覧になると一目瞭然ですが、2004年からの長期トレンドのチャートは、いずれも単なる綾戻し的な動きに留まっていることが明らかです。

それに、肝心の昨日発表の雇用統計や、失業率、そして何より実質GDPといった大変重要な指標に加えて、住宅価格そのものがまだまだ下落を続けており、更に商業用不動産バブル崩壊もこれから本番を迎える中、とても楽観視できるような状況ではありません。

2008年9月15日にダウは504ドルも下げました。この日を分水嶺にして、まさしく坂道を転がるような株式の世界的な下落が始まったのです。前日の金曜日は11422ドルで終了しておりました。

この事実を二度と忘れないようにしたいものです。
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市場概況(4.3.09)

2009-04-04 08:28:13 | 市場概況
テクニカル用語の簡単解説   赤字部は4日朝の更新

後場は、ついにガス欠状態に陥った4月3日(金)の市場概況です。

◆日経先物:8690円(+310円)、OSC56%(-1%)3月31日の51%から二枚腰発揮中。
◆日経平均:8750円(+30円)、OSC53%(-3%)3月31日の52%からまだ三枚腰発揮中。
◆日経平均指数値倍率:114(-1)数字が減るほど上昇傾向を示します。
◆TOPIX:831.36(+4.67) OSC49%(-4%)4月1日の48%から三枚腰発揮中。
◆マザーズ指数:312.17(-1.46)、OSC40%(-9%)3月9日の32%に収斂するか?
◆ヘラクレス指数:484.1(+0.43)OSC59%(-4%)4月2日の63%から下落に転じたか?
◆国債先物:ひまわり証券での取扱いが廃止となったため、しばらく休載します。
◆ドル・円:100.31円(84銭の円安)OSC62%(+4%)3月19日の44%から三枚腰で上昇中。更新
◆日経先物イーブニングセッション:8840円(大証終値比+110円)更新
◆シカゴ日経先物:8885円(円建て、大証終値比+155円)更新
◆NYダウ:8018ドル(+40ドル)OSC60%(+2%)4月1日の54%から二枚腰発揮中。更新

日経平均、先物ともプラス終了ですが、後場の終盤にかけては、ドンドンと押されて、まるで大きくマイナスして終了したような感じでした。

OSCの低下がそれを如実に物語っております。全ての市場が前日比でマイナスです。

後は、今晩の雇用統計でのNYダウや欧州市場の動向により、月曜日以降の動きが決まるかと思います。

もし、為替がロンドン時間になって100円を突破し、雇用統計がまずまずの結果でダウが反発すれば、日経平均も底抜けた訳ではありませんので、再度体勢を立て直して、今度こそ9000円を目指す動きになるのかも知れません。

後場は、売りをかけようにも、野村のような強い値動きの銘柄を横目に見ながらでは、なかなかうまく行かないものです。

信越化学や東京製鐵もやけに強い1日でした。

しかし、内需株が未だ受難の時を迎えておりますね。

朝から8113ユニチャームを5810円の今日の安値で指しておりましたが、瞬間タッチして切り返すような雰囲気ではなく、ジリ下げ状態でしたので取り下げました。大引け間際に5830円まで切り返したのですが、最後はドカーンと20Kあまりのテポドンが打ち込まれ万事休す。

持ち越しはなし。今日は結局ノートレードに終わりました。

-------4日朝のコメント-------

ドル・円はついに100円の大台を回復。その兆しは3月31日から出ておりましたので、ついに円安方向へと回帰したようです。次の節目は100.6円を抜けて終われるのかどうかです。ここを力強く突破できれば、後は弾みがついて行くと思われます。

この円売りは一義的にはみずほや三井住友の邦銀のメリルリンチやバークレイでの評価損計上報道が理由ですが、アメリカ経済の底割れが回避できるのではないかとの観測が強まっていることが大きいと思います。

それを裏付けるように、今や「有事のゴールド」は900ドルを久し振りに割り込んで終了しております。

そんな中、米国債の利回りが上昇しております。バーナンキ議長がしかるべき時期が来たら量的緩和を止めると発言したのが発端ですが、大量の国債の入札を来週に控えて需給悪化懸念があるのがこれも背景ですね。

国債発行額だけを見るとアメリカも11兆ドルとなっており日本と同じぐらいですが、対GDP比率からいくと遙かに日本の方が危険水域に達しているのは明らかです。その日本の金利はアメリカより更に低く外国勢は見向きもしませんが、国内勢も大手銀までが損失計上するは、団塊の世代の貯蓄取り崩しが始まるは、それよりも何よりも、輸出急減でGDPはG7で最大の落ち込みとなるはで、長い目で見た経済原理では円安にならざるを得ません。

その円安を駆動するのが、引き受け手のない国債消化のための日銀引き受けと、輸出の壊滅的落ち込みを円安で是正する世界のエコノミーの自律調整ですね。
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