南信州のりもの倶楽部♪

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WIN120エンジンのオーバーホール その1

2014年05月24日 11時03分27秒 | 輸入横型エンジン編
やぁ、「のりもの倶楽部」南信州版でございます。
久しぶりにパソコン開いたからついでに更新しとくか。

この間ヒラヤマワークスの山ちゃんが新たな中華エンジンを持ってきて、
ジャンク品らしいから修理頼まれたって事でフルオーバーホールすることになったのさ。
写真のエンジンがそれで、中華やってる人にはおなじみのWIN120。
1万円で買ったらしいんだけど、もう少し出すから俺に売ってくれんかなぁ…
このエンジンは2万でもまだ安いくらいだよ。








とりあえず腰上まで開けたら、中華ではこれもおなじみの、
ピストンリングの合い口位置が一緒で、
もう何回も見なれたからどうと言う事はないんだけど、
たぶんだがこれ、わざと組んでるとしか言いようがなくて、
前も同じ事書いたけどこれをエンジンと分かってなくて組んでいると思われる。
つまり技術者ではなくてちゃんと教育も受けてないってのが簡単に想像できるんだな。

でもさ、WIN120って中華の中では高価な部類に入るんだから、
ちゃんと組まれてると思ってたのにガッカリ。
これじゃただ高いだけだよ。







これは燃焼室。

内部はオイルが焼けたと思われるほど黒い事から、
たぶんオイルが上がってるか下がってるかもしれない。
が、ピストンのサイズは予想通りの52.3ほどだったから、
そんなに上がってるとは思えないんだけどなぁ。

ヘッドとシリンダーは面研してメタルガスケットを入れる予定だけど、
オイルがどこからか燃焼室に侵入してないか調べる必要がありそうだな。







これはクラッチまでバラした状態なんだけど、
見て分かるようにミッションのカウンターシャフトのベアリングが、
普通のボールベアリングではなくニードルベアリングになってるね。
こうすることによってベアリングが小さくなるから、
クランクケースのメインシャフトからカウンターシャフトまでの距離が少し長くなって、
クランクケースが強化できるって仕組み。
まぁプライマリキックのエンジンはこうでもしないと簡単にクランクケースにクラックが入るからねぇ。
昔よくあった150ccのエンジンはガラスのクランクケースと呼ばれキックで簡単にケース割れてたけど、
こうでもしておけば少しはマシなんでないかと思った。
が、あれはハイコンプだし材質にも問題あると思うし、
ただ単にパワーに対して強度が圧倒的に不足してるってだけかも。

欲を言えばクランクケースのここの部分だけでも厚くなってればいいんだけどなぁ…








そんな訳で全バラ終了。

ここからはオーナーの要望通り全てのベアリングを国産のに交換し、
クランクの全円バランス化もやってみるつもり。
ただベアリングに関してはミスミのカタログに載ってないのもあるから、
内外径と厚さを調べてオーナーに用意してもらうことにした。

ちなみに俺がベアリングを買う場合は左にリンク貼ってある平田商会からになるから、
メーカーはNTNになるんだけどメーカーは国産ならどこでも良いと思う。
中国製は弱いから出来れば使ってほしくないし、
実際俺が買ったジャンクエンジンはカウンターシャフトの受けのベアリングが砕けてたからねぇ。

それとクランクケースの圧入されているベアリングも交換したかったから、
会社の支払いでベアリングプーラーまで買う始末。
遊びに金使いすぎだ(笑)

部品と工具は来週になるから、揃ったら暇見つけながらやっていくさ。
そのたびにブログにもアップしていくからまた見て下さいな。



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