南信州のりもの倶楽部♪

バックオーダーをいただき過ぎたため現在オーバーホールのご依頼は受け入れを一旦停止しています。

やっぱりエンジン開けてみました

2015年04月30日 00時12分34秒 | 輸入横型エンジン編



エンジンブローってタイトルに書いたらヒット数が増えて、
皆様は他人の不幸がやはり好きなんだと実感している「のりもの倶楽部」南信州版でございます(笑)


でもね、私の場合は決して釣りではなく、
リアルにやらかしてるからブログに書けるだけであって、
本当にエンジン壊してるからねぇ。

連休前に2機もエンジンブローさせ辟易としている訳だが、
原因くらいは知りたいと思ってヘッドを外してみる事にした。

少し分かりにくいがピストンが綺麗に焼けてると言うか、
少し焼け過ぎてる感じがするね。









ヘッドもこんな感じ。

バルブは曲がっておらず突いた訳ではなさそう。
ここが故障の本丸だったから、
圧縮が抜けている原因がサッパリ分からん。









シリンダーを外してみたがピストンもシリンダーも問題なし。

もういよいよ分からないから、
ピストンを外して割れたりしてないか確認してみたら…









一見問題無さそうでしょ?
これ、トップリングを外した状態で、
なんと新品のピストンがタナ落ちしていた。
つまりここから圧縮が漏れていたようだ。

ブローの原因を俺なりに考えてみたら、
ピストンの横がブツブツに焼けているのが分かると思うが、
ピストントップもヘッドも似たように焼けているのを踏まえて考えると、
圧縮比が高過ぎたためのデトネーションでピストンがタナ落ちしたみたいだ。

前のエンジンはフラットピストンでギリギリ大丈夫だったみたいだけど、
今回はさすがに圧縮を上げ過ぎたみたいなので、
今度は圧縮を落とす方向でエンジンを作ってみる。









まずピストンは去年組んだWIN120から取り外し再利用。
それとシリンダーも交換する。

写真だと分かりにくいがシリンダーをガラス板の上に載せたもので、
右のシリンダーはベース面を旋盤で1ミリほど削ってハイコンプ化してあったんだが、
今回は普通のシリンダーを使って、
さらにベース面のガスケットを厚くして圧縮を落とす。

たぶんこれで前と同じくらいの圧縮比になると思うけど、
ヘッド持ってる事だしビッグバルブヘッドに交換しても良いかもしれない。
もう自分のエンジンに時間使うの嫌だし、
安心してツーリングしたいもんねぇ。

そんな訳でただいま仕様を考えているけど、
たぶん連休には間に合わないからゆっくりやるさ。

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またエンジンブローしました (ノД`)

2015年04月29日 20時30分37秒 | 輸入横型エンジン編


やぁ、たった数日のうちに2機のエンジンをブッ壊した「のりもの倶楽部」南信州版でございます。
こんなことばかりしてるとエンジニアとしての私の信用に関わるな。

今日は出来立てのエンジンでツーリングに出かけたんだけど、
20キロほど走ったところでパワーダウンを感じはじめて、
停車して観察してみたらブローバイのホースからオイル吹いて煙が出ていて、
あわてて帰宅するも実家の村でいよいよエンジンストップ。
親父に軽トラで助けを呼ぶハメになった。

原因は分からないんだけど、
キックがやたら軽くなり圧縮してないような状態。
そう考えるとバルブが曲がったかピストンに原因がありそうなんだけど、
ピストンは新品使って組んだし、
カムもs15カムだから理論上オーバーラップは無く、
派手にダルタイがずれない限りバルブは突かない。
丸いカバー外してみたけどバルタイは問題無く、
原因がサッパリ分からない。

でもオイルとブローバイを吹いてると考えると、
ピストンが抜けたと考えれば説明はつくんだけど、
圧縮が落ちながらも10キロは走れたし、
でもストップした時のキックの手ごたえはスカスカ。
そもそも腰下が壊れるまでは使っていたヘッドとシリンダーを移植しただけだし、
新品のピストンがいきなり穴開くなり割れるなどは考えにくく、
組み間違えだとピストンのクリップが外れてピンがシリンダーを引っかいた、
みたいなのも考えられるけど、
キックがスカスカになるほど深く傷ついたとも考えにくいし、
全く持ってラビリンスだ。

これからなんだが、
このエンジンを修理してると連休には到底間に合わないし、
明日と明後日は仕事でエンジンの積み替えくらいしか時間作れないから、
結局はまたタイガーエンジンを積んで走るしかなさそう。
もしくは連休のツーリングは諦めて預かってるエンジンを作るか。
それでも良いかもしれないね。

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早速ニューエンジン作りました

2015年04月28日 14時22分15秒 | 輸入横型エンジン編


この間の日曜日にブローしたエンジンなんだが、
クランクはウッドラフキーがなめてクランクもダメ、
さらに装置していたジェネレーターローターもキー部が開いてしまい使えない。
つまり部品取りにくらいしかならないから、
修理は諦めて新しいエンジンを作る事にした。

ベースは自分用に作っておいたWIN120のコピーエンジンであるLIFAN120。
芯出しや剥離などをして腰下だけ組んであったのだが、
今回はそれに今まで使っていたプライマリキックの腰上を全部移植した、
たぶんこんな構成で組まれたエンジンは無いと思われる新作。

移植していく訳だからエンジンを並べて部品を移していくんだが、
これやってたのはブローした日の夜。
早く作って車体に載せないと29日のツーリングに間に合わないからねぇ。









エンジンの完成したばかりの写真。

LIFAN120のクランクだからピン径は14ミリ。
だからWIN120のピストンの新品を使って、
ヘッドは本来ならビッグバルブヘッドなんだけど、
ロンシン125ccと同じヘッドをあえて使い、
カムはスーパーヘッド+R用S15カムを入れた、
言ってみれば使える部品を無理くり集めて取り急ぎ組んだスペシャル。
こんなエンジン作って遊んでるのは俺くらいなもんだろう。












実はブローした日曜日には完成させて車体に載せてあったりする。
そこから昨日で補機類を全て取り付け完成させ、
今日やっと試運転が出来たレベル。


エンジンの感じだが、今までのフラットピストンから、
WIN120の少し膨らんだピストンに代わったんだが、
バルブリセスもあるから圧縮はほぼ同じくらい。

それとギア比だが、今までのエンジンと全く変わってしまったから、
とりあえずドライブ側を1丁だけ下げてみたら、
今までと同じくらいにはなったけど、
ドライブ側は今までと同じ17丁を使いたから、
ドリブン側で調整してチェーンも交換してみる。









LIFAN120の中には写真のようにオイル取り出し口がケースとカバーにあるものがあるけど、
ここをバイパスさせないとヘッドにオイルが行かずヘッドが焼き付く、
と、同行の仲間であるPINKSさんからタレコミがあったから、
バンジョーボルトとホースフィッティングを使ってバイパスさせてみた。

ちなみにここにオイルクーラーを装着したとしても、
クランクケースからオイルクーラー、オイルクーラーからヘッドとクランク方向と、
順番に循環している訳ではないから、
もしオイルクーラーを付けたとしてもほとんどはクランクとヘッドに行くだけ。
わざわざ抵抗がある方にオイルは流れる訳ないから、
ここはバイパスさせてヘッドからオイルクーラーに回すのが正解。

一応だがエンジンが温まってからホースを触ると、
バイパスとオイルクーラーも熱を持ってるから、
オイルはちゃんとヘッドに流れているっぽい。

そんな訳で本来の姿からスペックダウンさせたようなエンジンだけど、
前にも書いたが高回転を滅多に使わないならこの構成は俺に合っているし、
ツーリングなら低中回転向きで作った方がストレス無く走れてオススメ。

明日はまたツーリング行くけど、
1日走ってギア比を探して、連休までには完成させたいかな。

それと、5日に埼玉県のBREさんの所に、
PIT長さんと2回目の研修に行ってきます♪
色々勉強して自分のエンジン作りにフィードバックしたいし、
ついでに買い物もしてくるつもり。
ホント楽しみだわ。

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男はなぜ本妻より他妻を深く愛せるのだろう?

2015年04月27日 19時54分19秒 | ジムニー編



この車、ウチのお客さんの車で、
よくジープって言われる車体なんだけど、
実はジープであってジープではない。

何年か前にもブログに載せたんだけど、
俺より10歳くらい年上のウィリスって車で、
ジープも元はウィリスモータースってとこで生産されていたみたい。
まぁ良くは分からんけど、
だからグリルには三菱マークと一緒にウィリスのマークもあって、
一般的には三菱ジープじゃなくてウィリスジープと呼ばれるみたいだ。









そこら辺をよく走ってるジープはジーゼルエンジンの右ハンドルの運転席独立シートに4速ミッションなんだけど、
この車はガソリンエンジンの左ハンドルとベンチシートに3速ミッション。

この車、初めて乗った時はシビれたね。
ドアは無いし排気ガスが室内に入って来るしハンドル重いしミッションのタッチはカチカチ過ぎるし。
この俺でも坂道発進は苦労するくらいで、
なんとか軽トラに乗れるレベルの人じゃ運転出来ない。
それくらい難しいし、3速ミッションで回転上げてもせいぜい60キロ程しか出ない。
でもこの車を運転してるだけで最高に楽しいし、
今では欲しいくらいだ。

実はこの車乗ってからこの手の車が気になり、
丁度良いタイミングでジムニーの話が来て幌車を買ってしまったが、
ジムニーなんてこの車に比べらたヌルいよ。
ウィリスジープに乗れば誰でもそう思う。

この車はお客さんの車だけど、
歳で乗れなくなったら俺が適正価格で買っても良いと思ってる車で、
エンジンの圧縮は抜けてるし白煙吹くし吹けもバラついてるけど、
ちゃんと修理して乗りたいし、この車に乗れる体型を維持したい。

シートベルトは2点式なんだけど今のメタボの人はシートベルトすら出来ない。
50年前にそんな太った人は居なかったんだろうが、
胸囲より腹囲がある男性じゃシートベルト出来ないよ。
細身の俺でやっと余るくらいだもん。

今は他人の持ち物だが初めて乗った時から忘れられない超魅力的な車。
社会性も実用性も無いけど、
歳を取ってもこの車のオーナーのように、
車は趣向品と思いたいね。

ちなみにこの車の持ち主は普段フィットのハイブリッドに乗ってて、
ジープを運転するのは俺だけ。
工場から車検場まで年に一度俺が運転してるだけで、
オーナーの方は忙しいから車検代と税金払ってるだけのようなもんだが、
それでも本当にこの車が好きなんだろうね。

俺が買うまでは大事にしててもらいたい貴重な車。
でも俺がオーナーになったらコンビニに行くためだけの車として使うわ(笑)

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いよいよエンジンブローしました

2015年04月26日 12時57分27秒 | 輸入横型エンジン編


今日は久しぶりにツーリング♪
とりあえずあてもなく北に向かっていたんだけど、
辰野に入ったあたりでエンジンがゴトゴトと異音がし出したから、
帰る途中で実家に寄って昼飯をいただいていた。

原因なんだが音がしたりしなかったり、
また音が出ても普通に走れる。
だからヘッドやクランクでは無さそうで、
2次側クラッチで減速されてからの音っぽいから、
クラッチでなければミッション。
どちらにしろ面倒だ。










ガレージに帰る頃には盛大にガランガラン言ってる状態。
とりあえずクラッチカバーを外したらクラッチのプレートが欠けてて、
でもそれくらいじゃガラガラ言わないんだけど、
クラッチを外そうと思ったらクラッチ自体がガタガタ。
何とクラッチを止めている特殊ナットが緩んでて、
そのせいで異音が出ていたみたいだ。









クラッチを外して確認してみたら、
プライマリギアとクラッチバスケット裏のギアが欠けてしまっていた。

つまりケースをまた割って洗浄しないと使えないから、
このエンジンは今回の修理は諦める。
プライマリギアなどは中華150ccや1P60などの補修部品が使えるけど、
29日のツーリングには間に合わない。

そんな訳でさっきまでエンジン作ってたけど疲れたからまた明日だ。
また見て下さいな。

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またオーバーホール入りました

2015年04月25日 19時59分46秒 | 輸入横型エンジン編


今日は友人の友達の方がエンジンの相談に来て下さった。
物は写真の中華110ccなんだけど、
キックが変な感じがすると言っていたが問題は無さそう。
ただ安心して乗りたいからって事で、
フルオーバーホールのオーダーを頂いた。
そんな事やってる暇あるんかなぁ…。

金額はオーバーホール作業が殺到しそうだから書けないが、
全バラに剥離や芯出しにベアリング交換までして、
ただ1次側クラッチはあまりやる事が無いから早く終わりそうな感じはする。
このヘッドはハイカムが終わったしフィルターローターも無いからね。

完成しても別に速くなってる訳ではないんだが、
安心感は買えたようなもんだし、
気に入らなかったシフトフィールは修理出来るから、
気持ちの面では爆弾抱えてるエンジンよりはマシになる。
でも出来ればレギュラーヘッドかRステージヘッドに交換してもらいたいんだけど。

そんな訳で現在2機のオーバーホールをするんだけど、
ブラストは1回で終わらせたいから、
まずは分解から始めるさね。


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またバイクが増えました

2015年04月24日 18時47分31秒 | 一般整備編


今日は熊谷技工さんが乗らなくなった
ミニモトを持って来てくれた。
わざわざありがとうございました。

このバイクは見ての通りモトクロスのレーサーで、
ただタイヤサイズはCRF50の10インチとは違い12インチ。
ただチューブがダメっぽいから新品頼んだら、
これに合うサイズが無かったため少し太い2.7だかのにして、
タイヤも太いのを早速購入。
あまり乗らないとは思うんだけどパンクしたままじゃ乗れないもんなぁ。









このバイクはエンジンが最高にアツい。
初めて見たが3V! 3ボルトじゃなく3バルブだからね。
しかも1次側クラッチじゃなく2次側クラッチ。
1次側じゃ使い物にならないけど、
このエンジンはホントに面白そう。
是非ともコンプリートみたくしっかり作りたいね。








ミニモトの方は部品も無いし遊んでる訳にもいかないので、
カブのエンジンを降ろしてみた。
と言ってもこんなことしてる自体遊んでるようなもんだが。

このカブはエンジンやキャリアなどの部品を返却して、
エンジンベンチとして使う。
でもえらい汚れた車体だったから、
エンジンと共に高圧洗車機で洗っておいた。

このカブに完成したエンジンを載せて、
走れは出来ないけどエンジンかける事が出来るが、
熊谷技工さんにめエンジンベンチを頼んであるので、
いずれは乗っても良いのかもしんない。
もしくはレーサーにしちゃっても良いが、
レース行ってる暇ないだろうなぁ。
ツーリングの方が楽しいだろうし。

そんな訳で色々やってるが、色々やってるせいで全てがあまり進んでないな。
明日は…とりあえず何かするからまた見て下さいな。


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金も無いけど暇も無い

2015年04月23日 21時08分26秒 | オリジナル コンプリートエンジン


チューニングとオーバーホールの依頼で入庫したWIN120。
昨日届いたんだけど、今日はガスケットなどの部品を買いに行っただけで終わってしまった。

んで、今日やっとエンジンベンチ、まぁカブの廃車なんだけど、
ヒラヤマワークスさんとこに取りに行ったから、
エンジンを載せるだけで試運転が出来るようになった。
乗ったりはしないんだけど、エンジンをかけてみて異音が無いか、
オイル漏れしないかの確認のためで、
納品してからトラブルが出たとかは絶対ならないもんねぇ。

それとだ、今現在友人から頼まれたコンプリートエンジンの製作をしてて、
後は組むだけなんだけど、俺が作業してる時間が無いし、
新しいエンジンも入庫して、ますます製作してる暇が無くなったから、
コンプリートの組み立てはヒラヤマワークスさんにお願いする事にした。
お礼は売り上げから部品代を引いた全てをあげるつもりだけど、
俺がどれだけ商売気が無いか山ちゃんは知る事になろう(笑)
コンプリートのほとんどはチューニングパーツなどの部品代だけだからね。

でもヒラヤマワークスさんは横型エンジンの師匠だから、
組み立てに関しては何ら問題無い人物。
詳しいにも程があるわ。

そう言えばコンプリート製作の記事をまとめていた最中だったんだが、
俺が組む訳ではなくなってしまったため、
製作の過程はWIN120にスイッチして書いて行く事にする。
ロンシンとWIN120は構造は同じものの、
似て非なるものだから、そこは写真を差し替えるなどして書いて、
マネしてみたい方用に分かりやすく説明していくつもり。

中華エンジンを買って、せめてハイカム化だけでもマネしてもらえたら良いし、
出来れば全てをマネしてもらえれば安くてそこそこ速いエンジンにはなる。
まぁ普通の方が芯出しや旋盤加工出来るかと言えば謎だが、
そこは出来る方に協力してもらって作るのもアリ。
頑張って1機だけ作るならまだ良いじゃん。
俺なんて年間数機のエンジン組んでるんだよ。
それに比べりゃ全然楽だ♪

そんな訳でこれかは去年と同様にWIN120系のエンジンを作る事になりそう。
だからまた見て下さいな。



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コンプリートエンジン製作 その8

2015年04月21日 15時51分46秒 | オリジナル コンプリートエンジン


前は分解し終わった所まで書いたから、
次はいよいよ加工に入る。

まずは剥離する部品全てを灯油や洗剤で洗って、
表面に油分が残らないよう脱脂をする。
そしたら剥離剤を塗って塗装を落としていくんだけど、
一回ではまず落ち切らないから数回に分けて徐々に塗装にダメージを与えていき、
それでも落ちない場合はワイヤーブラシや鋭利な刃先を使って、
完全に塗装を落としていく。

ただ中には塗装の下にプラサフを入れてあるエンジンもあって、
この場合完全に落とすのは難しいから、
ブラストする事になるんだけど、
腰下は磨いた肌にしたいから頑張って何とか落とす。









ヘッドとシリンダーは塗装が残りやすいから、
俺の場合はある程度剥離したらブラストをかけてしまう。
とくにシリンダーは剥離してもアルミが腐食してるのも多く、
剥離で一定のクオリティは維持出来ないから、
それならブラスト処理しちゃえ、って感じかな。

それにブラストした方がどうしても綺麗に仕上がるからね。









ブラストし終わったら、砂をエアブローしてすぐにCRCやペネトンみたいな潤滑油をかける。

これには訳があって、ブラストしたては表面に油分が無い状態で、
そこに汚いオイルが付いた手でベタベタ触ると、
1番初めに吸い込んだオイルの状態のまま手垢みたいになってしまい、
またブラストし直さないといけないから、
1番最初に吸い込んだオイルが無色透明なら、
その後に付いたオイルは綺麗に洗浄できるから。

だからブラストしたての部品を真っ黒なオイルに漬けると表面は黒っぽくなるから、
透明なオイルでなくても好きな方で処理すれば良いと思う。










クランクケースとクラッチカバーとジェネレーターカバーは、
400番程のペーパーで磨いた後、回転するワイヤーブラシで磨いてヘアライン仕上げにする。

ヘアラインとは言っても写真のように黒光りするようになるから、
塗装してあるよりはビカビカ光って存在感があるエンジンになる。

ちなみにロンシンのエンジンの場合砂型だから写真のように磨けるし輝くけど、
WIN120や127cc、LIFAN120などのプライマリキックのケースは金型だから磨いても意味はないと言うか、
硬くて磨ききれないし、表面は綺麗だから磨かなくても良い。
でもクラッチカバーは砂型だから磨けば光るけどね。









剥離が終わり磨き終わった部品を簡単に組み合わせてみるとこんな感じになる。

当然全てをブラストする事も出来るんだけど、
これは俺の独断と偏見で腰上はブラスト仕上げで、
腰下は磨いて光らせたいだけ。
それに国産の部品使って組むとこんな感じになるから、
塗装がかかってないのも相まって中華エンジンに見えにくいって効果もある。
これをシャリィやカブに積んだら腰下しか見えないから、
CD90のエンジンを積んだと勘違いされて一目置かれるかもね(笑)


で、実は剥離からここまでかなり時間かかってて、
言ってみれば国産のエンジンならやらなくても良い作業ばかりなんだよね。

でもここまで終われば俺としては楽しみしか残ってないから、
多分早く終わると思う(笑)



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使ってみてから考えようか

2015年04月20日 19時27分36秒 | 輸入横型エンジン編



昨日は日曜日だってのにまた雨。
今年の春の半分くらい雨降ってるような感覚で、
当然桜は散り、でもそれ程暖かくないと言った、
さほどありがたくもない状況。
花見ツーリング前に桜散っちゃったもんなぁ。

んで、整備の方は進んでるかって言うと全く進んでなくて、
この間の土曜日に友人から電話があって、
その方の友達がワタクシが組んだエンジンを欲しいらしく、
載せ換えてセッティングもお願いされちゃったりしてて、
しかしコンプリートは上の写真のように跡形も無い状態。
部品は揃ってるけどクランクの芯出しがまだ。
剥離までは進めてあるんだけど。









作らなきゃならないエンジンは放置しておいて、
自分のエンジンを作ってみる。

クラッチカバーなんだが頑張ってバフかけようかと思ってたけど、
結局は面倒になってヘアライン仕上げで止めておいた。
しかし、これで飯食ってる研磨屋さんは、
こんな複雑な形状のをどうやって磨いてるんかねぇ?
多分色んな形のバフがあると思うんだけど。










ついでにローターを磨いてみた。

これは両方中華なんだけど、磨いてない方はゴミで、
磨いてある方はまだ使い道がある。
だから磨いてみたんだけど。









ワタクシとメールをしたり、実際話した方には必ず言ってるんだけど、
ジェネレーターだけは国産を使って下さいと忠告している。
出先でジェネレーターがパンクしたら下手すれば帰れなくなるかもしれないもんね。

それにジェネレーターだけは持ち歩く訳にもいかないし、
交換にも工具は必要だから、それなら安心な国産を使いましょうって話。

しかし現在自分のエンジンでは写真にあるカブと同じ形の6極のを普通に使っている。
中華はゴミだと言うのは簡単だけど、
使ってもないのにそんな事言ってたらただのペテン師と同じだからねぇ。

ただ、昔の6ボルトと同じような中華ジェネレーターはダメ。
アレ使ってて電圧が安定しないとか、ヘッドライトの電球が飛びまくる場合は、
ジェネレーターがパンクしてるから、
潔く国産に交換すれば修理は完了。
ただそんな爆弾抱えたジェネレーターを使う必要ないから、
なら最初から交換しときましょうってこと。
俺の場合はただ壊れりまで使ってみたいだけだから、
あまり真似してもらいたくないんだけど。

ただ進んだこともあって、
エンジンが無いカブを頂ける事になったから、
エンジンベンチとして使えるようになる。
去年もエンジン組んだけどさ、今年も好きな事させてもらえるんだから、
こんなありがたい事はないな♪



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エンジンブローしたかと思った

2015年04月18日 17時55分46秒 | ゴリラ、整備やカスタム編


明日ツーリングに行く予定でゴリラを整備してて、
軽く走ってみたんだけど腰下からガラガラ異音がし出して、
もう完全にブローしたと思いスタンドかけてから急いでエンジン交換しようとしたんだけど、
この間ジェネレーターのローターを外したから、
一応確認のつもりでカバー外してみたんだけど…









やはりナットが緩んでローターがカバーに当たっていただけだった。
出先でなくて良かったんだけど、
下手したら帰ってこれなくなるから怖いよねぇ。

ローターは軽く緩んだだけで済んだけど、
ウッドラフキーは痩せてしまったから交換、
したくても部品が無いので今回はごまかして使う事にした。









中華エンジンはローターのナットが緩み止めにはなっているんだけど、
やはり心配だしちゃんとスプリングワッシャーを入れて、
低強度のネジロック、まぁセメダインを少し塗って組んでおいた。
これで緩みはしないはずだけど、
ウッドラフキー交換でまた外さなきゃいけないんだよなぁ。

そんな訳でも中華エンジンに乗ってる人は、
ローターを外したら必ずスプリングワッシャーを入れ、
ちゃんとしたトルクでしっかり締めよう。
いつもインパクトだから甘く見ていたが、
今回も勉強になったわ。
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メガネは体の一部です

2015年04月16日 21時02分54秒 | オートバイの無い生活
今日仕事が終わってから自分のゴリラを整備していた。
今週末は晴れそうだからツーリングの運行前点検みたいなもんだ。

で、終わって試走に行こうとメット被ったら目に変な違和感を感じて、
片眼が半分だけ開いてないような感じだったからメガネを掃除しようと思ったら…









何と片側だけレンズが無い!

人間はこうなると皆同じだと思うんだが、
しばらく固まって身動きが取れなくなる(笑)
下手に動いたら踏み潰すもんね。

結局はメット被った位置に落ちてたけど、
先々月買ったばかりなのに、もうネジ緩んでレンズが外れちゃったみたいだ。

だから慌てて持ってるメガネのネジを増し締めしたけど、
もしツーリングの途中で外れたら大変だった。
ボヤけて看板なんか読めないもん。


皆んながもしまだ目が悪くなかったら、
ホント大事にした方が良いよ。
メガネやコンタクトは鬱陶しいだけだし、
悪くなったら視力は回復しないからね。
俺もレーシックを考えたけど高過ぎて無理だったわ。

そんな訳で変に忙しくてロクな事書き残せてないけど、
今週はツーリング行けそうだし何だか頑張れそうだ。


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お客様と現場を無視した物作り

2015年04月14日 21時54分24秒 | 一般整備編


これはアウディのSなんたらって言う車の、
ドアのレギュレター、まぁガラスが上下する時のレールみたいなもん。
仕事でドアガラスを外そうと思ってバラしてはみたんだが、
とてつもなく面倒だから諦めた。

この部分は国産車だとボルト止めだから、
簡単にガラスが取れるんだけど、
見て分かるように取り方がさっぱり分からないね。

で、導き出した答えは、
ガラス取りたかったらサッシ部分をバラしてレギュレターごと外してからガラスと分離するっぽい。
ボルト止めなら数分で終わる作業が、
ガラス取るだけで数時間かかりそんなんだもん。
設計した外人は多分俺より頭が良いか、
遥かに悪いだろうね。

実は高級車や外車ってこんな事が多々あって、
高級なんだから面倒に作った方が偉いと勘違いして設計されている物がある。
これは国産と言って良いか分からんがレクサスとか、
前あったセルシオなんか超面倒に作ってあって、
これが世界のトヨ夕の設計かって思ったくらいだ。

これは設計での基本なんだけど、
同じ機能なら構造が単純な方が偉い。

当たり前だがわざと面倒に作るなんて、
わざと面倒に作りなさい、と命令されている、
可哀想な設計者の影が見えて気の毒で仕方ない。

だからこの車の設計者も常識があるならきっと後悔してるに違いない。

同じ機能なら単純に設計するのが当たり前なのに、
わざと面倒に作って手間賃や部品代を巻き上げるのが正義と教えられ、
お客様と現場の意見をないがしろにして、
自分の意見を殺してこんな設計にしたに違いない。
そうでもしなきゃこんな設計しないに決まってるし、
逆にわざとこんな設計された車だったら、
金儲けの事しか考えてないクズ野郎が設計した車だから、
大金はたいて買って乗る価値は無いね。


じゃあなぜわざと面倒に作るかっていうと、
単純に脱着工賃が高くなるから。
同じ仕事でも手間かかる分が上乗せになるだけで、
現場での手間やお客様の事なんか毛ほども考えてないんだな。
この考え方は俺には理解出来ないが、
最近では外したら捨てるしかない部品ってのもあり、
再利用を考えてない作り方してるから、
こざかしい手で小銭稼ごうと必死なのが見て取れて痛々しい。
外したら10万以上出して新品買わなきゃいけないんだよ?
どこのメーカーとかは言わないが国産車の話だからね。

まぁこのように車には理不尽な事が、
さも当たり前のようにまかり通っている。
設計者って本当は凄く頭が良いはずなんだからさ、
現場やお客様の事考えて誇れるような物作りをしてほしいわ。


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バイクも農機も結局はメンテナンス次第

2015年04月13日 18時55分32秒 | 農業機械編


今回はエンジンポンプの修理。
春になると毎回やってる気がするけど、
ちゃんとメンテしておけばこんな事にならないんだけどねぇ。

ちなみに今回の患者さんはロビンの2ストロークエンジンに、
キャブはTK気化器製の組み合わせ。
キャブのパーツとしてはTKも何とか売ってはいるが、
ワルボロのキャブの方がメジャーなのか手に入りやすい印象かな。


今回はまたエンジンがかからないって事でキャブをオーバーホールしてみたんだけど、
ジェットを掃除してみたけど全くかからない。

そんな場合はダイヤフラムが怪しいからバラしてみたんだけど…









今まで見た事のないダイヤフラムで、
当然カチカチのパリパリでダイヤフラムの作用をしていないっぽい。

で、近くの綿半とかのホームセンターを回ってはみたが、
このタイプのダイヤフラムは一切売っていなかった。
そんな場合は会社の近くにある「ひまわり」と言う農業用品店でいつものように部品注文したんだけどだ、
ダイヤフラムとガスケットのセットで何と4000円近く。

高ぇよ…

まぁ気をとり直して修理してみたんだけど、
今度はプライミングポンプを使っても燃料が上がってこない。
ただポンプのビニールも古いしリフレッシュだと思い、
また綿半に出向きTK用のポンプを買おうとしたら売っておらず、
でも見た感じはワルボロ製と一緒だったから買って来た。








ポンプを新品にしたらやっと燃料が上がって来てエンジンは復活。
しかしエアクリーナーのスポンジを注文し忘れて、
でもまた注文すると送料もかかって高そうだったから、
今回は嫁が使わなくなったパンストを適当に切って、
スポンジの代わりとしておいた。

本当はちゃんとした部品の方が良いのは分かってるんだが、
無きゃ無いでどうにかなるし。
これでもちゃんとエンジンはかかったから良いのだ。


で、今回何が言いたいかって事だけど、
シーズン最後にはちゃんとキャブのガソリンを抜いてから保管しなさいって事。

このキャブはドレンが無いしコックすら無いんだけど、
タンクのガソリンを全部抜いてエンジンをかけておけばキャブは空っぽになるでしょ。
親父には毎年口酸っぱくして注意してるんだけど、
使いっぱなしにされるから俺が毎年修理しなきゃならんのが腹が立つ。
だいたいダイヤフラムだってちゃんと扱えばかなり長持ちするんだから、
使いっぱなしにしないでメンテしなさいって事だ。

これは他の農機や、バイクや車だって同じ。
当たり前だけどガソリンなんて1年経つと賞味期限ではなくなるから、
しばらく使わないならガソリン抜いておけば後が面倒でないし、
無駄な部品代もかからないから結果安く済むの。

まぁウチの場合は壊した奴のケツを拭くのは全部俺だからダメ。
次からは壊した奴が自分でケツ拭くようにさせないと、
どうせタダで修理してくれるから♪って思われてるようじゃ、
バカにされてるのと変わらん。

キャブの掃除なんて誰でも出来るんだし、
次からは掃除の仕方だけ教えて、
もうこんなアホみたいな修理はしないようにするわ。


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昼間に飲む酒は一味違う

2015年04月12日 20時37分51秒 | オートバイの無い生活
今日は休日だったんだが俺の会社の20周年記念って事で昼間から一席あって、
飲んでは来たんだけとその後昼寝するから、
変な時間に起きたりして夜に飲む酒以外はあまり好きじゃないんだよねぇ。
今回も夕方に起きて今は毛ほども眠くないし、
でも酒飲みたくないから寝れる自信もない。
このために昨日期日前投票に行ったのにだ、
せめて夜にしてくれれば生活のリズムも崩れなくて済むんだけどねぇ。

しかし俺は今の会社に17年以上、
専門学校を卒業した年からずっと勤めていてて、
25歳の時からずっと1人で働いてきたんだけど、
正直言ってこんなに続くとは思わなかった(笑)
25のガキに仕事出すとか考えられないでしょ?
ホントよくやって来れたわ。

そんなワタクシ、何でこんな安月給でも仕事続けられるかって言うと、
社長も言ってるがこの会社の半分以上は俺の趣味のためにあるようなもので、
結局は機械いじりや車やバイクが好きなだけで続いてるようなもん。
こんなオッサンがガレージに閉じこもってブツブツ言いながらエンジン組んでる姿なんて、
イタい以外何でもないからねぇ。

社長にもよく言われるんだがその趣味でも稼げるようになれって言われているが、
趣味を仕事にしちゃうと、それは好きだからではなくなり、
ただ食っていくためだけに仕事するようなものだから楽しめないと思うんだよね。
だいたいバイクいじりで食ってくとか現実的じゃない。
ちゃんとした仕事があってこその趣味なんだと思うわ。

まぁそんな訳でブログやってる人って会社の名前をバンバン出しての宣伝に近いものがあるけど、
俺はこれからも社名は一切公表せずユル~く続けたいなぁ、と、
今のところ思っております。



☆上セル対応のエンジンスタンド販売中。
なんだけど売れないから製作してる熊谷技工さんが寂しがっております。

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