南信州のりもの倶楽部♪

バックオーダーをいただき過ぎたため現在オーバーホールのご依頼は受け入れを一旦停止しています。

部品は装着出来ただけで満足するな

2019年12月03日 22時45分00秒 | 輸入横型エンジン編












この間修理に入ったW190なんだけどクラッチバスケットが来たしスターターギアも在庫があったから交換して完成した。

今回はスターターギアがあったから早く終わったんだけど今回で在庫は尽きたし身銭切っていつ使うか分からない部品を在庫する必要も無いため、
次からは修理に入ってから部品を発注するから届き次第修理に入る事になるので凄く時間がかかる。

よってW190をお使いの方はくれぐれも壊さないように始動には充分気を付けて下さいな。










次はSPD100のヘッドを作っていたんだけど当初使おうと思っていたLIFAN150用カムではバルブ加工してあってもオーバーラップでクリアランスが少ないため、
手持ちのハイカムでオーバーラップが大人しい物を探したらミニモトさんのZヘッド用カムなら安いしクリアランスも充分取れるため、
カムの右側のベアリングを交換して装着しようと思ったんだが、
ヘッド右のカバーがカムに対応してるか調べてみた。










赤く塗ってある方がSPD純正で下がロンシン125用なんだが、
ロンシン用はオイルスルーがカムの中に入る構造なんだけど、
SPDの方は簡単な出っ張りしか無いため純正カムでもロッカーアームにオイルが行きにくい構造だから、
この場合はベアリングを開放型から片側金属シールタイプに変更してやればOK。
開放型だと玉の間からオイルが吹き出すためカム内部の油圧が下がるんだが、
シールしてあると油圧が下がらず純正カムより潤滑不良にならないのだ。

ベアリングは片側シールの6002zだから金額も500円くらいだし安く油圧を上げれるんだが、
SPDのカバーとカムはそこまで考えてなくて中華カムと国産カバーをただコピーして装着しただけでないかなぁ。

ノーマルなら問題無いかもしれないがヘッドの油圧が上がれば油圧の逃げであるオイルジェットの噴射力が相対的に上がる訳だし遠心クラッチやクランクに行くオイル量も増えるはず。










ただヘッドの空気抜き穴は完全に塞がっていたからここを貫通させないとヘッド内部のオイルがクランクに戻らなくなってしまう。
写真は穴を掘って貫通させたがヘッド内とカムチェーントンネルの壁に穴を開けてバイパスを作っても良いはずだ。

あとミニモトさんのカムを流用する場合はカムスプロケットを2穴の32丁に交換するのが絶対だが、
スプロケット側でも油圧が逃げないようスプロケットやノックピンを確認する必要があるから今日はヘッドだけで終わり。

そもそも国産用のパーツを流用加工しなきゃだから時間がかかっても仕方ないねぇ…


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