
昨日剥離に出した部品が今日帰って来ないと休み中に作れないって事になり、
よって予定が狂ってしまったから今日は剥離もブラストも必要のないGPX125を製作していた。
先ずは一気に分解して4速の0.916のギア比から0.958にするセミクロストップギアに交換して、
いつものようにクランクの芯出しもして組んでいくんだが、
そもそもギア比が0.958ってカブの4速と同じなのに何でトップクロスになる?と言う方がほとんどだと思う。
しかしそのカラクリは3速のギア比にあり、
カブの3速ギア比は1.238に対してGPXは1.181となっているため、
4速が0.958になると丁度良いクロス加減となる。
逆にカブの4速ミッションの場合は0.958だとオーバードライブ傾向になってしまうため、
わざわざギア比を1にしてトップクロスにしているって事。
ちなみにトップのクロス比で言うとカブ4速の場合はほぼ1.3だからオーバードライブ傾向なんだけど、
トップクロスギアに交換すると1.238と早矢仕クロスの4速と同じになる。
GPXの場合はノーマルだとこちらも1.29と1.2の前半に程遠いんだが、
セミクロスにすると1.232と早矢仕クロスに似たクロス比になる。
ちなみにクロス比とはギア間の離れ具合を数値化した物だから、
色々なミッションに乗って経験として積んでみないと分からないんだが、
逆言うとクロス比が分かるだけでギア間の離れ具合が分かってしまうから、
自分のエンジンのギア比を出しておいて表にしと保管すると良いよ。
そして個人的な意見なんだがウチに初期オーバーホールに出される場合って必ず腰下までバラすから、
出来ればセミクロストップギアを入れておいて欲しい。
だって後になってから後悔してほしくないからね。
GPXの4速ってかなりオーバードライブ傾向だから平地オンリーならピッタリかもしれないが、
長野県なんて山しか無いからトップをクロス傾向にしておかないと4速でパワーバンドが全く使えずかなりイライラするし、
登りの峠などで3、4速のチェンジをひたすら繰り返す走り方をする方には、
パワーバンドをもっと維持しやすい新型トップクロスも製作可能。
4速のギア比が1.181となるから、なかなかスパルタンなミッションに化けるんだが、
ほぼツーリングしか使わないならセミクロスで充分だと思うよ。
しかしもし私が平地しかない場所に住んでたらこんなに色々とトップクロスなんて開発しなかったかもなぁ。

今日は腰下まで作ったんだが、時間はあったんだけどあまり急ぐと明日が暇になってしまうため、
連休中はゆっくり過ごしながらエンジンを作れたら良いかな。
しかし他の会社のほとんどが多分7連休で、
もし本業の依頼が無ければ私の場所は下手したら10連休と、
何と月の33%が休みとなってしまう。
でもいつ仕事に呼ばれるか分からないから留守にも出来んし、
非常に勿体ない休みの過ごし方だと思うわ。