まつなる的雑文~光輝く明日に向かえ

まつなる兄さんのよしなしごと、旅歩き、野球、寺社巡りを書きます。頼りなく豊かなこの国に、何を賭け、何を夢見よう?

週末観戦記・1(ロッテ対ソフトバンク)

2006年07月02日 | プロ野球(バファローズ・NPB)

ペナントレースもいよいよ中盤の7月に入った。われらがパ・リーグはソフトバンク、西武、ロッテ、そして日本ハムが小さなゲーム差の中で混戦を展開している。

そんな中、オリックス・バファローズはといえば・・・交流戦でかかえた借金を返済するどころか、複利の金利に悩まされる日々が続き、日本ハムに追いつくどころか、あの楽天に最小3ゲーム差にまで迫られるというていたらく。果たしてどうなるのだろうか。

P1010411 この週末はインボイス西武ドームでの西武戦があるので、1日土曜日の観戦を予定していた。するとその日の朝、会社の同僚のK氏からメール。

「今日、マリンスタジアムに行かない?」

K氏といえば、九州出身で熱心なホークスファン。神宮球場で行われたヤクルト対ソフトバンク戦、5時間を超える延長戦を一緒に観に行った人物。彼からのお誘いはもとよりホークスがらみで、この日は千葉マリンスタジアムでロッテ対ソフトバンク戦というカード。

少し迷ったが、せっかくのお誘いでもあるし、今年はまだマリンに訪れていないので、ならばご一緒するとするか。というわけで、土曜日はマリンスタジアムへ向かう。

P1010454 海浜幕張駅前のファンショップをのぞくと、このような「ロッテ・オリオンズ」の球団旗なるものを見つけたので思わず購入。赤・白・青の三色は、毎日オリオンズ時代から続く伝統の「オリオンズカラー」。今は千葉マリーンズだが、展示物などで「オリオンズ」の歴史も大切にしているのが好感が持てる。かつての関西の老舗球団を買収し、また合併消滅させただけでなく、歴史上からもそれらの球団を抹殺しようとしているどこぞの球団とはえらい違いだ(今年から神戸の球場に往年のスター選手を写真で紹介する壁画はできたけどね)。

P1010419 前日まで6連敗中と、交流戦優勝の反動が続いているロッテであるが、土曜日の試合、またホークス戦という好カードのため、早い時間からチケットを求めるファンで大賑わい。私が先に着いたのでK氏夫妻の分のチケットを合わせ求め、彼らが来るまで、昨年のアジアチャンピオンを記念した手型に自分の手を合わせてみたり、正面ステージ上でのMスプラッシュのパフォーマンスを見たりする。連敗中とはいえスタジアム周辺に「暗さ」は感じられない。それだけ前向きなファンが多いということか。

P1010421 試合前に小雨のぱらつく中、指定席・自由席全て埋まる満席である。内野2階の自由席にK氏夫妻とともに陣取る。3塁ベンチの上段にあたるこの位置は、ロッテファンとソフトバンクファンが入り混じるエリア。また外野席では、レフトスタンドに進出したロッテファンと、レフトに陣取るソフトバンクファンとの間に1ブロック「無人地帯」ができた。パ・リーグの中で血の気の多いほうに属する両軍のファン、何かトラブルがあってはいけないという球場の配慮である。

Fumiko_1  この1日は、マリンスタジアムの近く、幕張のビル街の一角に「アパホテル&リゾート」がオープンしたという。そのためかこの日は「アパホテルオープン記念マッチデー」と銘打って、入場者には「アパホテル&リゾートは千葉ロッテマリーンズを応援しています」と書かれたうちわや、宿泊券が当たるかもしれない抽選券つきチラシが配られた。それだけではなく、「私が社長です!」のCMとそのファッションで有名なあの元谷芙美子社長による始球式。

さて試合、両軍のファンによる熱心な応援が繰り広げられる中、2回にロッテが無死満塁と、ソフトバンク先発の田之上を攻める。そして9番・青野がなんと満塁ホームラン。プロ入り1号も満塁、そしてこの2号も満塁ホームランという史上初の快挙という。これで一気に4点先制。ライトスタンドはじめ、内野席のボルテージが一気にあがる。3回にも1点追加し、5対0とロッテペース。私たちの前の席に座っている、どこか上品そうなご夫婦も慣れないながらマリーンズ独特の手拍子・声拍子の調子をとって一生懸命に盛り上がっている。この声援の大きさにはさすがのK氏も「すごいね」と感心する。

P1010432 片やホークス。ロッテ先発の小野にノーヒットに抑えられていたが、初ヒットが松中のソロHR、そして続くズレータにも一発が出て、5対2。そして終盤の7回にもズレータに2打席連続のHRで5対3と追い上げる。さらにランナー1塁で、打者、城所がセンター越えの大きな一打を放つ。1塁から一気に生還して5対4・・・・。

と思いきや、ロッテ外野からの返球が素晴らしかった。迷わずホームに突っ込んでいたランナーがタッチアウト。一瞬大きな歓声があがったレフトスタンドが一瞬にして悲鳴に包まれ、逆にライトスタンド、内野スタンドからそれを上回る拍手と声援。5対3のままチェンジ。その裏、ロッテが2点取って7対3と突き放したこともあり、結局この場面がこの日の勝敗を分けた。

P1010435 結局ロッテ小野は9回途中まで投げ、小林雅英につなぐという磐石の展開。7対3とロッテの快勝で、連敗が6でストップ。またホークス側はリーグ首位の座を西武に明け渡すという痛い敗戦。

試合後のヒーローインタビューは先発小野と、満塁HRを放った青野の二人が呼ばれたが、インタビュー後、元谷社長から商品の宿泊券と、社長が身につけていたネックレスだったか、それを目の前で取り外してそのまま二人に進呈していた。やはり名物社長はやることが違いますな・・・。

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