「メキシコ料理の店に行きましょう」
こういうお誘いを受けた時、頭の中には橋幸夫の「恋のメキシカン・ロック」とか野球の「メキシカン・リーグ」とか「カリーム・ガルシア(またえらいものをイメージしたな)」というフレーズがよぎった。
いやいやそうじゃなくて、タコスとかコロナ・ビールとかあるよな・・・ということを思いながら、Tさんと向かったのはメキシコ料理の店。
もともとはアステカとかマヤといった民族の料理に、かつてこの地を支配したスペインからもたらされた料理が融合したのがメキシコ料理という。主食は豆、トウモロコシがベースで、小麦やトウモロコシの粉を伸ばしたトルティーヤというのが日本で言うところの白ごはん。これにさまざまな具材を巻いたり、似たり焼いたりとさまざまに調理ができる。Tさんのセレクトで「いろいろな食べ方があるから、コースにしましょうか」ということでコース料理とし、それにコロナ・ビールという組み合わせ。チリソースは辛いのだが後に残るものではなく、一汗かくとさっぱりするというのかな。結構ボリュームあり楽しむことができた。
・・・ただ、読めなかったのが最後にでてきたホットピラフ。味はチリというよりはカレーに近いものがあり、美味しくいただいたのだが、いつものように腹に入ってこない。別に辛いのがダメということではないのだが、トルティーヤが効いてきた。頭の中では「橋幸夫のモノマネでメキシカンロックを踊る清水アキラの図」というのがよぎる。「豆とか穀物だから、結構お腹が膨れるんですね」ということだが・・・・。これも昔の人の知恵からきた料理だろうか。
その土地の料理を(例えそれが日本にあって結構アレンジしたものであったとしても)味わってみるのは、文化理解の入口かもしれない。まだまだ体験したことのない味覚もあるところで、これからの楽しみの一つに加えていければな・・・・。