昨夜、時差ボケからか妙にハイになっていたT。DS同士で兄弟テトリス対戦を明け方の5時までやってたそうで(若さ故の無謀行為!)、
なのに8時にはぴっか~んと目が覚めてしまい、それから寝れん~どないしょ~と大騒ぎするT。
けれども、今日はどうしても陸運局に行かなければならないので、とりあえず正午までは頑張って起きる!と決めたT。
なんでそんなとこ行くん?と我々三人組。
なんでって、免許証の記載住所、変えなあかんやん!とT。
ええぇ~!!そんなんだ~れもまだやってないで~!!と我々三人組。
ええぇ~!!あれって引っ越してから二週間以内とかにせなあかんのにぃ~
!!とT。
ま、そんなん、いつ引っ越ししたって言わんかったら分からへん分からへん
と我ら。
ということで、一家四人揃って、楽しい楽しい陸運局に行くことになりました。
さて、免許証とかの証明カードの手続きが絡む時には、我々移民母子はいろいろと準備しなければならないものがあります。
まずはグリーンカード、パスポート、それから免許を持っていたら免許証、社会保障カード、そして今現在住んでいる所に送られてきた、本人の名前宛の書類(銀行や電気&ガス料金の請求書など)を一通。
そこでT、つまづいてしまいました。彼宛にここの住所で送られてきた書類というのがまだありません。いろいろと探しましたが見つかりませんでした。
仕方が無いので、彼が取引している銀行に行って、なんとかそれっぽい書類を作ってもらえないか頼んでみましたが、そりゃまあ無理ってもんです。
明日郵送するとの答が返ってきて、とりあえずダメもとでこの証明書を持ってったらと、一枚の用紙を渡してくれました。
陸運局に着いたのが閉館20分前。多分途中で帰ってもらわないといけないことになる、と受付のおじさんにチクリと言われながらとりあえず入りました。
「ええな、打ち合わせ通り、住所はWindsor、Winsorって書かんように」と旦那。
今だ謎のままなのですが、この通りの名前が載っているプレートには『Winsor』と記されています。
でも、英語の単語に『Winsor』ってのは無くて、nとsの間にdが入る『Windsor』というのが英語人世界の常識なので、
ここに住み始めてまだ二ヶ月しか経っていないのですが、このdが有るか無いかで、細かい問題があちこちで発生しました。
なので、とりあえず表向きは『Windsor』でいこうじゃないかと決めたのでした。
そして……、
旦那とわたしは難なくクリア。Tは受付で撃沈!やはり郵送された物が無くてはダメと言われたようです。Kはなぜかグズグズしていて、閉館ギリギリで終了。
Tはどんどん時差ボケがキツくなってきたのか、目がほとんどゾンビ。お~い!生きとるかぁ~、母の声が聞こえるかぁ~。
我々に住所変更に行くことを気づかせてくれたT。その彼だけが変更できませんでした
。
生きてるってな~んだろ、生きてるってなぁ~に?のフレーズが、ぼけぼけの頭ん中でグルグル回っていたに違いありません。気の毒です、ほんとに。
で、車の中に再び揃った我ら四人。
あ、そういやK、あと三日で21才。ってことは、今のガキ用縦型免許証を大人用横型免許証に変えることができたんじゃん!
あ~あ、そやったら最初っから三日後に来たらよかったんやん!11ドル損した。
どれどれ、11ドル払い損にならへん手はないもんか調べたるわ、と旦那がKの領収書を見た途端、
「もぉ~っ、あれだけ言うたのにぃ~」と大声を上げました。
そこにはしっかり、1 Winsor の住所が……
。
よかったねK。もう一度出直して来る、ちゃんとした理由ができたじゃん。
ったく、人の話をよぉ~聞いとれっ
!
帰りに寄ったダンキンドーナッツ店。普段には無い気前の良さを見せる旦那に、息子達、「ジュース買ってぇ~」と皮肉をチクリ。
わたし達が一緒に住むようになってからの最初の問題がコレだったのでした。
とても貧乏になってしまったわたし達。でも、幼児の彼らには理解できるわけもなく、じいちゃんばあちゃんにおねだりしてたのと同じように、少しでも外に出ると「ジュース買ってぇ~」攻撃が始まったのでした。
旦那はまだその当時26才の若者でしたが、家に帰ったら水もお茶もある。なのにどうして、こんな意味の無い、体に悪いものにお金を使うのか、それがどんなに愚かしいことかを懇々と言い聞かせるのでした。
でも、そんなのが通じる二人ではなく、いつもその場は気まずい雰囲気に。かなり時間がかかったけれど、そのうちねだらなくなった彼ら。
んで、いきなりそのことを思い出したのか、小さい子の口調を真似て「ジュース買ってぇ~」と言った息子に、「おうおう、買ったげる買ったげる」とオヤジ口調で答えた旦那。
すてきなタイムマシンに乗っているような気分でした。
ダンキンドーナツのおじさん店員さん、旦那とわたしが頼んだドーナツを、一個なのに二個ずつ入れてくれて、え?って言うと無言で「ええからええから……」
何気に渋いおっちゃんなのでした。
大津時代のはじめ、月末の所持金が五円しかないわたしに、内緒で野菜クズを入れてくれた市場の八百屋のおっちゃんを思い出しました。
ほんとに、いろんな人に、いろんな場所で親切にしてもらってきたわたし達。
ありがとうおっちゃん!一個ずつ、四人で美味しくいただきました。
帰りに、せっかくだからと、モントクレアの前の家に行き、改装後の様子を見せてもらいました。
床も壁も天井も、すっかり新しくなってぴっかぴか。なんだか違う家に入ったような気がしたけれど、
台所の物入れの中にあるパイプに、TとKの背の高さと日付の記されたのがうっすらと見えました。
わたしはそのパイプを撫でながら、九年もの歳月をここで楽しく過ごさせてもらったことに感謝しました。
久しぶりの四人のための夕飯作り。ウキウキしながら作ったけれど、出来上がった時にはすでに遅し!Tは深い深い眠りの中に。
ちぇっ!せっかくみんなで一緒に食べようと思てたのに……。
かなりガッカリ顔のわたしを心配そ~に見る旦那とK。
あ、あかんあかん、このふたりだって大事な家族。Tがおらへんからって、こんながっかりしてるわたしを見たら悲しいやん!
そこで妻&母としてちょっと頑張りました。三人でも嬉しいよん。美味しいよん。
「おかん、今起きた。飯、まだある?」
三階のTからチャットが送られてきました。夜の十時前です。
無精一家の我々、一階と三階の会話は、携帯電話かパソコンチャット、ひと昔前だったらトランシーバーでしょうか。
さてと、温め直しちゃろか。