ウィンザー通信

アメリカ東海岸の小さな町で、米国人鍼灸師の夫&空ちゃん海ちゃんと暮らすピアノ弾き&教師の、日々の思いをつづります。

とんでもない13才達!

2009年08月15日 | 音楽とわたし
Aちゃんと入れ替わるようなタイミングで、旦那の両親がペンシルバニアから、引っ越しのお祝いに、ということで来てくれました。
母は今回が二回目。けれども、一回目の時は、マンハッタンで行われた講習に参加するのにちょっと寄った、という感じだったので、本格的なのは初めて。
父は仕事が忙しくて、ようやく今回時間がとれたという感じ。

Aちゃんの部屋だったのを模様替えして、サボっていた掃除を大慌てでやり、ふたりを迎える準備をしていると、
「昨日は三時間しか寝てないんやから、昼寝しろ~!」とうるさい旦那。
実はわたし、旦那に危うくレンチで頭を殴られそうになるという、とぉ~っても恐い夢を見て、
夢の中で叫んでたら、その奇妙な声で起こされた隣りに寝ていた旦那、落ち着くようにとわたしの手を握りにきたんだけど、
夢と現実の間でまだ息をハアハアさせていたわたしは、これはいったいどっちの旦那なのかと、かなり躊躇したりして……。
そんなこともあって、Aちゃんといろんな話をしながら夜更かししたわたしは、結局三時間しか眠れなかったのであります。

この家を買うことで、両親には心配をいっぱいかけたしいろいろと助けてもらったので、夕食と何かのショーを彼らにプレゼントしたかったのですが、
ショーのことは僕の方が詳しくてチケットも手に入れやすいからと、父が手配をしてくれて、我々は高級(我々にとって、という程度で)ワインと夕食でお礼することになりました。
「このミュージカルはチケットを手に入れるのが今一番難しいんだ」と父。
その噂も高き『BILLY ELLIOT』を観に行きました。



あらすじ
1984年、イギリス北部の炭鉱町エバリントンに住むビリー・エリオットは炭鉱夫である父と兄のトニー、そして軽度の痴呆を患う祖母と一緒に暮らしている。
母はビリーが幼いころに亡くなっていた。当時のイギリスは炭鉱不況の真っ只中で父とトニーはストライキに参加していた。
父はライト級チャンピオンのボクサーであるケン・ブキャナンの熱烈なファンであり、一家が経済的に苦しくなったときのために自分の息子をブキャナンのような選手に育て上げようと、近所のボクシングジムにビリーを通わせている。
しかしビリーはボクシングを始めた当初から、殴り合うというボクシングの特性に馴染めず試合には負けてばかりであった。
そんなある日、ビリーはボクシングジムの隅でバレエの教室が開かれていることに気づく。
もともと音楽が好きであったビリーは音楽に合わせて優雅に踊るバレエに魅せられてしまう。
飛び入りで生徒の列に加わり、踊ることの楽しさに目覚めてしまったビリーは、家族に内緒でバレエ教室に通うようになる。
しかし、ストライキ中で苦しい家計の中から捻出しているボクシング教室のためのお金を、こともあろうに"女々しい"バレエのレッスン料などにあてていたと父に知られ烈火のごとく怒られる。
いったんは諦めようとしたが、ビリーの才能に目を留めたウィルキンソン先生に、
ロイヤル・バレエ・スクールの入学オーディションを受けてみないかと誘われ、
個人レッスンを受けるようになるが……というお話です。

ビリーや彼の親友を演じた13才の少年達、バレー教室のちっちゃな女の子達の演技とダンス、それから歌が、もうそりゃすごくて鳥肌が立ちました。
満員の観客を泣かせ、笑わせ、唸らせ、そして総立ちにさせる彼らの力……いったいどんなトレーニングを受けているのだろうと思いながら観ていました。

親や周りの大人に分かってもらえないジレンマと怒りを表したダンス。

 

踊ることによって体の中に電流のようなものが走り、すべてのことから解放され自由に放たれるビリーの魂を表現しているようなバレーダンス。



どんな辛い状況にあっても、どんなにうまくいかなくても、ぼくは踊っている時だけは自由になれる!
彼のこの歌を聞いた時、わたしも同じことを思いながらピアノを弾いていたことを思い出しました。

傷つきやすいけれど、大人が思っている以上に強くてしたたかで柔らかい心を持つティーン直前の子供達。
13才の時の自分を思い出しながら、改めて子供の力のすごさに感動した三時間でした。ぜひぜひお勧めします!



コメント (2)
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また逢う日まで

2009年08月15日 | 友達とわたし
今朝早く日本への帰途についたAちゃん。
昨日は最後の日だったので、これぞアメリカ!という場所に行っておきたいということで、室内アウトレットモールに行って来ました。
旅先でふと気がつくととんでもなく高い物を買ったり、今回は買うまいと我慢し続けていると反動でプッツンきてしまって買ってしまったり……、
今回は、えらい!わたしはわたしを誇りに思う!とブツブツ独り言を言いながら、彼女は賢い買い物をしておりました。

さてわたし、彼女を横に乗せて走ったこと数回。そのたんびになぜか、普段絶対迷わない所で迷ったり、そこに行ったらあかん!という道に入ったり、
めたくそ(めちゃくちゃの意。この口癖、Aちゃんに指摘されるまで気がつかんかった……)信用を無くしちゃった可哀想なわたし。
ちゃうねんでぇ~!いつものわたしはこんなんちゃうねんでぇ~!と言っても、Aちゃん全然信じてくれません。
ここでもう一度、改めて訴えさせていただきます。ちゃうねんでぇ~!

来年度一年間のニューヨーク留学の許可を、勤め先の某有名音大にもらうべく、こちらでレッスンを受けたペンソン氏からの推薦状を手に日本に戻った彼女。
こちらで世話になった人や、日本の仕事関係者にメールを送る時、「こういう言い方でいいかな、失礼にならないかな」と悩みまくるAちゃん。
横から茶々入れて、「そんなん、はっきりと思ってる事言うたらええやん」と文章を削りまくるわたし。
「あんねえ、そんなはっきりした言い方、ヤバいと思う」と彼女。すっかりアメリカナイズされてしまっている自分を見たようでガ~ンときてしまいました。

なにはともあれ、大学が許可してくれるといいねAちゃん。きっと夢は叶うと信じているよ!

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