チャンピオンヒルズ在厩のプライムラインは、おもに周回コースでのウォーミングアップ後、坂路でハロン17~18秒ペースのキャンター1本を消化。週2回の速めを乗り込まれています。
◇小泉厩舎長のコメント 「もうワンパンチ、腰まわりに力が付いてくれるとなお良しですが、これまで気になっていた硬さがなくなり、この馬なりに大分しっかりと走れるようになってきました。よって今週も半マイル58秒と56秒程度を1本ずつ登坂。中央再登録に向けて、ピッチを上げていきたいと思います」
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先週から、ようやく良化の兆しが見えてきたプライムラインですが、今週も何とか良い流れが継続できているようで、小泉厩舎長から「中央再登録に向けてピッチを上げていきたい」とのコメントが出るまでになりました。いや、私も先週の近況を見た時点で、「順調にいけば2月には中央再デビューが見られるような…」と書いたのですが、多少なりとも『本当に大丈夫かな?』との不安はあったので、とにかく良い流れが途切れなくて良かったです(^^ゞ
プライムラインはあまり気難しいところがなく、基本的には状態の良し悪しがレースでのパフォーマンスに直結するタイプだと思うんですよね。。それだけに、今後のペースアップの中でどんどん良化を示して欲しいですし、あともうひと息、トレセン入厩~中央再登録までノンストップで進んで欲しいと思います。
三重ホーストレーニングセンター在厩のキングエルメスは、週明けより騎乗運動を開始しています。
◇伊藤場長のコメント 「調教師とも確認を取り合い、月曜日から乗り始めました。あまり手のかからない馬ですし、手術休養明けでも大人しくスムーズにダク2000m程度を消化。若干の緩みはあるものの、しっかりと走ってくれています。その後も患部に熱感はなく、『軽くキャンターを乗れるようになったところでシュウジデイファームへ』(師)とのことでした」
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ついに騎乗運動が始まりました!!!
京王杯2歳Sを勝ったのが11/6ですから、実質2ヶ月と10日ほどでの騎乗運動開始です。獣医さんチェックを含め、慎重に状態を確認しながらの騎乗再開ですから、それなり以上に順調なのは確かだと思います。また、兄カイザーノヴァに比べて「あまり手のかからない馬」であり、「手術休養明けでもスムーズにダク2000m程度を消化」というのもこの馬らしく、次のチェックポイントである『軽いキャンター』までノンストップで進んでくれそうな気がします。
この調子でいけば、チャンピオンヒルズに移動するのは大体二週間後くらいでしょうか。。もちろん、慌てる必要はありませんので、三重の皆さんには引き続き慎重に進めて頂いて、しっかり準備ができてから移動してもらえればと思います。
何しろ、本馬はもう重賞を勝っていますので、賞金加算とか権利とか、そういうことを気にしなくてよい立場ですからね。余裕をもって納得のいく状態に調整していく、そのことに専念できるのはとてもありがたいことです(^^)
【2021/11/9東京 京王杯2歳ステークス(G2/芝1400m)でのキングエルメス:公式HPより】
極ウマ『クレッシェンドラヴは巻き返し期待 リフレッシュで仕切り直し/AJCC』
日曜中山メインは伝統の重賞AJCC(G2、芝2200メートル、23日)が行われる。
クレッシェンドラヴ(牡8、林)はリフレッシュして仕切り直しの一戦になる。1番人気の前走七夕賞は伸びを欠いて14着。火曜朝はウッドコースをハッキングで調整された。
篠崎助手は「前回の最終追いは時計は出てたんですが迫力がなかったです。今はだいぶ気合が乗ってメンタル面、体つきや動きも徐々に良くなっています。追うごとに良くなっているので盛り返してくれたら」と巻き返しを期待した。
19日は内田騎手を背に併せ馬で追い切る予定。
クレッシェンドラヴ(2022年1月2日撮影)Photo by 極ウマ
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美浦トレセン帰厩後、追い切りでの時計、動きが本来のものでなく、陣営からも『加齢による衰え』説が出ているクレッシェンドラヴについて、極ウマさんが篠崎助手の「前回の最終追いは時計は出ていたが迫力がなかった。今はだいぶ気合が乗って追うごとに良くなっている」とのコメントを紹介してくれました。
トレセン文化として、昔から厩舎スタッフは『レース前の取材対応では後ろ向きなことを言わない』的な習慣があるようですが(理由は馬主さんとの不要な軋轢を避けるため… 今でもそうなのかな?)、例えそうだとしても、このところずっと重たい雰囲気の情報が続いていましたので、篠原助手のコメントどおりであって欲しいと期待します。
ちなみに、通常のルーティンだと一週前に跨ることが多い内田騎手は、19日(今日)の最終追い切りに乗るとのことなので、今回はいつもの『一週前にビシッとやって当週軽め』ではなく、『当週に気合を入れてそのままレースに向かう』という、今までと違うやり方(一連の坂路とウッドの使い方も含めて)に変えてきたことになりますね。
そのあたりは、陣営が『肉体的なことより本番での精神面』を重視している現れかもしれません。どちらかというと、今までのクレッシェンドラヴは、レース当週は気持ちを落ち着かせることが主眼だったのに対して、今回は徐々に気持ちを奮い立たせる方向で調整されているという…。もちろん、年齢不安説が完全に払拭されることはないのでしょうが、厩舎の皆さんが追い切りを中心とした調整プロセスを工夫するなど、巻き返しに向けて手を尽くしてくれているのは確かです。
結果はレースを見てみないと何ともですが、『年齢を重ねるにつれてズルくなり、調教では動かなくなってきた説』との合わせ技で、何とか巻き返せないものかと思いますし、そのためにも、最終追い切りではさらなる良化を見せて欲しいところですm(_ _)m