チャンピオンヒルズ在厩のパンサラッサは、ウォーキングマシン60分で管理されています。
◇小泉厩舎長のコメント 「本馬のその時の気分によって煩くすることはありますが、馬自身にしてみれば元気が良いだけ。マシン運動に際しては比較的落ち着いている様子ですし、気分がすぐれないというわけではありません。水冷、アイシング、レーザー照射を入念に続けています」
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先週は、引き続き『このまま現役引退も有力な選択肢?』みたいなことを書きましたが、現時点で矢作先生が「引退は考えていない、早ければ秋後半の復帰を」と仰っているのですから、繋靭帯炎と言っても、(6ヶ月休養確定のキングエルメスのケースと違って)比較的早期の復帰が大前提になる程度の症状…という事なのでしょう。
右前脚繋靱帯炎のパンサラッサ早ければ秋後半の復帰目指す「引退は考えておりません」矢作師:極ウマ
もちろん、症状が軽いからと言って油断できないのは当然として、ここで気になるのは、今年いっぱいでの現役引退が絶対条件の場合、使うレースが(早ければ…との条件付きの)秋天以外にあるのかなぁということでして…。
あまり適当なことを書くのもアレですが、今後の回復状況によっては、まさかの秋天は無理せずパス、その代わり来年2月一杯まで走って現役引退…というストーリーだって可能性ゼロではないよな、という気がしてきました。
パンサラッサのような馬が、一度発表した引退時期を変えるのは勇気がいると思いますが、アクシデントによって条件が変わり、やっぱり引退延ばしますとか早めに引退しますとか、海外では割りと良く聞く話です。どちらが良い悪いではなく、そのぐらい可能性の幅を広く考えておけば、何があっても驚かずに済むだろうとは思います(^^;)
【2023/2/25 サウジカップ(G1/ダ1800m)でのパンサラッサ:公式HPより】
チャンピオンヒルズ在厩のバスラットレオンは、引き続き、おもに周回コースで軽いキャンター2000m、ウッドチップ坂路でハロン17~18秒ペースのキャンター1本を乗られています。
◇小泉厩舎長のコメント 「朝一番の涼しい時間帯にコース入りして、楽なメニューでリフレッシュを図っているところ。暑い日とそうでない日との差を窺っていますが、あまり夏場に強いほうではないのかもしれません。とはいえ、どこが悪いというわけではありませんので、良い夏休みを過ごすことができればと思います」
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「あまり夏場に強い方ではないのかも」という表現から察するに、プライムラインよりはだいぶ強い、という事なのでしょう。。いや、比較する相手が暑さに弱すぎるのでアレですが、近年、夏の猛暑は避けようのない日本の風物詩になった感がありますし、これからは『暑さへの耐性』が競走馬にとって重要な資質の一つになっていくかもしれません(^^;)
それはさて置き、今年は諸々の事情で夏の海外遠征がなくなりましたから、秋始動のタイミング次第では北海道への移動があるかもしれません。もちろんそれは次走の選択と表裏一体なわけですが、例えば南部杯(10/9盛岡)杯を目標にする場合、その前にひとつ使うかどうかできっと夏の過ごし方は変わりますよね。
と言いますか、クソ暑い夏をどう乗り越えられるかで使えるレースが決まってしまう面もあるわけで、そんなこんなを考えると、やはり、夏に強い馬は弱い馬よりだいぶ有利っすねぇ…。
【2023/5/31浦和 さきたま杯(Jpn2/ダ1400m)でのバスラットレオン:公式HPより】
チャンピオンヒルズ在厩のプライムラインは、引き続き、おもにウッドチップ坂路でハロン17~20秒ペースのキャンター1本を乗られています。
◇小泉厩舎長のコメント 「ここにきてまた暑くなってきましたが、まだコース入りの時間帯はそれほどでもないですからね。エアコンの効果か去勢の効果か定かではないものの、今のところへこたれる様子はありません。引き続きハロン17秒ペースを乗りながら様子を窺っていきたいと思います」
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気象庁の長期予報によれば、今年の夏は平年より気温が高く、モンゴル方面からの大陸高気圧の影響で九州、関西地方を中心に猛暑になるのだそうです。全くもって迷惑千万な話ですが、気候、天候は人知の及ぶところではありませんので、なるようにしかならないと腹を括り、できるだけの対策を準備するしかありません。
そんな中、プライムラインは「エアコンの効果か去勢の効果か定かではないものの、今のところへこたれる様子はありません」とのこと。。何となく、まだ本格的な夏が来ていないこと、エアコン付きのVIP馬房に入っていることが大きい気もしますが、せっかく去勢手術をしたわけですし、多少なりともその効果が影響していると考えたいです。
いずれにしても、本当に厳しい夏はこれからです。最近は電気代もバカになりませんし、夏場の節電要請みたいな非常事態も考えれらますから、エアコンに頼れるのは最小限…みたいな覚悟はしておいた方が良いかもしれません。(西日本は割りと原発が動いている?ので、電力事情の厳しさは関東ほどではないかもしれませんが…)
【2023/4/15阪神 天満橋ステークス(3勝C/ダ1400m)でのプライムライン:公式HPより】
チャンピオンヒルズ在厩のトリフィスは、現在はウォーキングマシン運動のみで様子を見ています。
◇小泉厩舎長のコメント 「週明けになって右前に挫跖のような症状が見られましたので、いったんコース入りを休止。装蹄師によくチェックしてもらいながら、アイシングと湿布により落ち着いてくるのを待っている状況です。残された時間が多くないだけにここでのロスは痛手ですが、このお休みの間に身体面の疲れが抜けてくれればと思います」
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トレセン帰厩に向けて「走りの質を高めて」いる最中に、まさかの挫跖とは…。
右前の骨片遊離が昨年9月に発覚、すぐさま両前のクリーニング手術を行ったトリフィスですが、そのこと自体は当然の判断、措置だったと思いますし、それを乗り越えるためのトレーニングは概ねうまくやれましたので。。それが、デビューが目前となる度に疲れやアクシデントで仕切り直し、というのはアンラッキーとしか言いようがなく…。
まあ、ここで私が泣き言を言っても始まりませんし、現状を受け入れたうえで前進するしかありません。
勝ち上がりまでに2戦はできるとの条件が、実質一発勝負になったと考えれば、とにかく早い回復を、そして小休止の間にリフレッシュをしたうえで、ある意味開き直ってラストチャンスに挑むことになりそうです。