吉澤ステ-ブルEAST在厩のブルータスは、今週もおもにダク、ハッキングの準備運動後、外馬場でハロン17~20秒ペースのキャンター1400~1600mを乗り込まれています。
◇澤担当のコメント 「馬体重は466kg。飼葉の量を考えれば、もっと増えてくれてもいいのかなと。まだ成長途上ということなのかもしれません。一時は妙に折り合いがついて、のんびりした様子でしたが、ここにきてグッとハミを取り、前進気勢が高まってきたように感じます。体調が上向いているのは確かでしょう」
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改めて馬体写真を見ても、スラッと脚が長くて細身で、単純にすごく格好がいい馬ですよね。
現在の馬体重が466kg(先週は464kg)であまり増えてこないのが悩みですが、身体つきを見る限りでは、時期が来ればあと20kgくらいは増えそうですし、今時点であえて増やしにいかない方が良いのかもしれません。
そんな中、「ここにきてグッとハミを取り、前進気勢が高まってきた」というのはとても良いニュース。先々週、先週あたりまでは、状態は上向きであっても『もっと元気があってもイイ』的なコメントが多かったですから。
その意味では、ようやくトレセン入りの準備が整いつつあるのかも。ブルータスが本格化するのは来年以降だとしても、未勝利馬である以上、なるべく早く1勝しておきたいのは当然ですし、それが今年中に実現できれば嬉しいです(^^ゞ
【吉澤ステーブルEAST在厩ののブルータス:公式HP(2024/10/3更新)より】
宇治田原優駿ステーブル在厩のジーベックは、今週もおもに周回コースで軽め2000m、坂路でハロン18秒ペースのキャンター1本を消化。週1回の速めを乗り込まれています。
◇松山担当のコメント 「8日は馬の感触を窺いながら、攻めず緩めずの終い2F14-14程度。問題なく楽に駆け上がってくれました。厩舎サイドも仰っていましたが、完成期を迎えるのは来年以降といった感じの馬ですからね。この間にも着実に成長が進んでくれればと思っています」
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先週は全体58秒程度(終い13.1-12.9秒)を乗られていますので、今週はまさに『攻めず緩めず』、やや抑えめの調教だったようです。まあ、バンバン速い時計を出すだけでなく、先進気勢を保ちつつ、緩いペースできちんと走るのは大事な練習ですからね。
その上で、どうやら矢作厩舎はジーベックを『古馬になってから強くなる馬』と捉えているようで、多少状態が良いからと言って、あえて帰厩を急ぐ素振りはないようです。松山さんは「この間にも着実に成長が進んでくれれば」と仰っていますが、確かに、今じっくり調教に取り組むことが来年の飛躍につながるのであれば、別に急ぐ必要はないわけで…
ただし私としては、できれば今年のうちにあとひとつ!と、贅沢なことを考えていたんです。
いや、矢作厩舎のことなので、その気になったら決断も行動も早いですし、次走がいつになるかは読めませんが、いずれにしても、来年の今ごろにはオープン入りを果たしていて欲しい…などと考えています。。というのは贅沢すぎますかね(^^ゞ
栗東トレセン在厩のプライムラインは、坂路調整を続けながらケアに専念し、状態の回復を促していましたが、なかなか硬さが解消に向かわず、依然として歩様もひと息。ここにきてのパフォーマンスの低下は否めないことから、今後の方向性につきまして田中克典調教師と慎重に協議を行いました結果、心情的には大変苦しい決断となり、誠に残念ではございますが、現時点での引退が適切であるとの見解で合意に至り、近日中に競走馬登録を抹消することになりました。なお、出資会員の皆様には、抹消に関する諸手続きが完了し次第、オフィシャルサイト等にてご案内いたしますので、今しばらくお待ち願います。
◇田中克調教師のコメント 「転厩当初から思い入れの強い一頭ですし、何とかしてあげたかったのですが、ここにきて急激に馬がガタッときてしまった感じで、パフォーマンスが上がってこない様子。立て直すにしてもそれなりの休養期間が必要になってきそうですし、仮に時間をかけたとしても、ピーク時まで復調できるかとなると正直難しいのではないかと…。去勢をして暑い時季も出走が可能になったり、芝のレースに使えるようになったりしたのは前進でしたが、本馬の現在の雰囲気や様子、近走の戦績、明けて8歳を迎える年齢面などを考え合わせますと、このあたりで区切りをつけてあげた方が良いようにも思います。振り返ってみますとこの一年はなかなか結果が伴わず、会員の皆さまには申し訳ない気持ちでいっぱいです。そんな中でもずっと応援を続けてくださり、本当にありがとうございました」
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ああ… そうでしたか…
最悪はその可能性もあるとは思っていましたが、何とか年内にもう一走、そして来年につながる走りをと考えていただけに、突然の引退報告は残念。。まあ、このところの着順を見れば、この判断も致し方なしではあるのですが…。
いや、若い頃を脚元の不具合で棒に振り、大井で頑張って3勝して戻ってきたあとに、中央でも準オープンまで勝ち上がったプライムラインは立派のひと言ですし、馬と関係者の皆さんには感謝しかありません。
その上で、まだ2歳だった頃に北海道で見学させて頂いたことがある馬で、思い入れが強かったんですよねぇ…。こういう馬が現役を退く時には、どうしても寂しい気持ちになってしまい…。
いずれにせよ、パンサラッサの同期として矢作厩舎に入厩し、大井への転出、田中克厩舎への転厩などを経験しながら7歳まで頑張ったのですから、これ以上何かをしろというワケにもいきません。本当にお疲れ様でした、ありがとうm(_ _)m
【2024/8/31中京 長篠ステークス(3勝C/芝1200m)でのプライムライン:公式HPより】
広尾TC・募集馬見学会の報告も大詰めに差し掛かってきました!
募集馬、繁殖牝馬たちの見学が終ったあと、見学会のラストは今年も社台SS・種牡馬見学でした。
そう言えば、まだ広尾TCの会員集が少なくて、見学ツアー参加者が数えるほどだったころの社台SS見学といえば、あたりが真っ暗になる時間帯に押しかけて、ご厚意に甘えまくって種牡馬厩舎の中にまで入れて頂いたり…。いや、さすがに今それをやったら大炎上案件でしょうし、もちろん、昨今の社台SSさんはそんなに緩くないので大丈夫です(^^ゞ
それはさて置き、今回は広尾TC募集馬の父、注目の種牡馬を中心に10頭を紹介いただきました。
ルーラーシップ・牡17
スーンシャイン’23、エレナレジーナ’23、エレガンシア、モダンの父
パラスアテナ’24(未募集)の母父
押しも押されもしない有力種牡馬となったルーラーシップも17歳。社台SSさんからは、父としての活躍は当然として、今後は母父の立場で多くの活躍馬を送り続けるだろうとのプレゼンがありました。
確かに今年はステレンボッシュ(父エピファネイア)が桜花賞を勝ちましたし、ホウオウビスケッツ(父マインドユアビスケッツ)は函館記念を勝ちました。広尾TCもエレナレジーナ、ステラリード、レトロクラシックといったおなじみの母に配合していますし、芝のマイル以上、中距離まで狙える種牡馬として、母父として引き続き期待は大きいです。
個人的にはエレガンシア、モダンに出資をしていますので、当然ながら種牡馬としてのルーラーシップに期待をしているわけですが、加えてパラスアテナ産駒の母父としても存在感を示して欲しいと考えています。
パラスアテナ最後の産駒となった父モーリスの24年産はもちろんですが、将来、ステラリードの後継という重要な役割を担うエレガンシアの産駒など、今後募集されるであろう『母父ルーラーシップ』全てに期待をしていますので。。そんなワガママな私にとって、社台SSさんからの「母父として…」というプレゼンはかなり心強かったです(^^)
キズナ・牡14
クエストフォーラヴ’23の母父
バスラットレオンの父
キズナは、募集馬関連ではクエストフォーラヴ’23の母父…という位置付けですが、広尾TCにおいては、代表馬であるバスラットレオンの父として…の方がおなじみでしょう。
ただ、ここ最近の産駒の活躍により種付料は上昇傾向にありますし、芝・ダートを問わず活躍馬を出す超人気種牡馬でもありますから、付けたいからと言って誰でも付けられる馬ではなくなりましたからね。
今後キズナ産駒が募集されるかどうか微妙な気もしますが、もしも募集されたら間違いなく注目馬になるでしょう。
キタサンブラック・牡12
スターオーストラル’23、パドックシアトル’23(追加募集馬)の父
ドグマの父
キタサンブラックはイクイノックスやソールオリエンスを出したことで一気に名声が上がりました。が、巷では牝馬の成績が今ひとつ?みたいな話が出ることもあり、その点について社台SSさんからこんなコメントがありました。
「牝馬が走らないということはなく、牡馬が目立ちすぎなだけ。ラヴェルはアルテミスSを勝ってオークス4着、コナコーストは桜花賞2着、先日はクリスマスパレードが紫苑Sを勝つなど、普通の種牡馬と比べれば牝馬も充分にレベルが高いです」
要するに、キタサンブラック産駒が牡牝に関わらず前向きに検討してくださいね!ということで、(スターオーストラル’23はすでに満口ですが)パドックシアトル’23の販促につながるコメントをしてくれました。このあたり、社台SSの皆さんは本当にソツがないしサービス精神もあり、何より準備がしっかりしていますよね(^^ゞ
それはさて置き、キタサンブラックは馬格があって本当に雰囲気の良い馬。社台SSにいる種牡馬の中で、この馬が一番体高があるそうですが、思わず見とれるぐらいに格好の良い馬でした。
ルヴァンスレーヴ・牡9
エンパイアブルー’23の父
今年の2歳が初年度産駒のヴァンスレーヴはエンパイアブルー’23の父です。
社台SSさんによれば「2歳世代はすでに4頭が勝ち上がっているものの、産駒の成長はどちらかというとゆっくり目。夏場の小回り短距離戦が得意なタイプでもなく、ストライドが活かせる広い競馬場、長めの距離で本領発揮を期待」とのことでした。
具体的にはダート3冠レースなどは狙ってみたいそうで、「そこにつながるようなダート番組が増えてくれば、どんどん成績が上がるのでは?」との前向きなコメントもありました。
本馬に関しては、確かにダートの中距離戦狙いだと思いますし、それ故にエンパイアブルーだったのだろうとも思うのですが、一方で、エンパイアブルーよりもっとダート全振り系の牝馬が合う気もしちゃったり… と、この話はエンパイアブルー’23のところで書きましたし、私の勝手な思いなのでここではやめにしておきます(^^ゞ
イクイノックス・牡5
今年、スタリオン入りをしたばかりのイクイノックスを見せて頂きました。
父であるキタサンブラックも良い馬ですが、さすがにこの馬も見た目のオーラが違いました。
格好が良くて堂々としていて、さすが世界のチャンピオンホース… でも、この馬をあと一歩まで追い込んだパンサラッサのことを思うと、何となく複雑な気分にならないでもありません(^^;)
ただし、そこはさすがに諸事ソツがない社台SSさん。「将来、パンサラッサのような牝馬と配合し、パンサラッサのように逃げてイクイノックスみたいな末脚を使う馬で秋天1分50秒を狙いたい」と、広尾TC会員の心をくすぐるコメントをして頂きました。
まあ、そういう夢のある話はさて置きまして、パンサラッサ産駒がいずれこの馬の産駒に挑戦する機会もあるでしょうから、その日がくるまで、私の複雑な気持ちは胸の奥にしまっておこうと思います!
レイデオロ・牡10
ステラリード’23、ハイアーラヴ'22(ラヴフォルテッシモ)の父
マードラドの父
イクイノックスが勝てなかったダービーを勝ったレイデオロ、、なのですが、正直、種牡馬としての成績は期待ほどではなく、種付け料は下降傾向、種付け数もガクンと減るという厳しい状況に置かれています。
ただし、社台SSさんによれば「昨日、3勝クラスを勝ったトロヴァトーレはいずれ重賞を勝つでしょうし、アドマイヤテラといった重賞を狙える馬も出てきています。サンライズアースはダービーで4着に入りましたし、言うほど悪い成績というワケでも…。まあ、期待値が高過ぎた故に印象が良くない面はあるかもしれませんが、まだまだこれから…」みたいな感じでした。
要するに「距離が延びて良いタイプで、ゆっくり仕上がる馬が多い」「まだ重賞を突き抜ける馬が出ていないので印象点が今ひとつ」ではあるものの、父キングカメハメハがそうだったように、年を重ねるごとに走る馬が出てくるのではと…。キンカメ系ではルーラーシップも最初はアレでしたが、古馬になってからダンビュライトやムイトオブリガードが重賞を勝ちましたし…。
ということもあり(冗談半分とは思いますが)、「ステラリードやミスペンバリー、ハイアーラヴといった良血繁殖のレイデオロ産駒を是非とも走らせてほしいんです!」と逆にお願いされてしまいました(^^;)
サートゥルナーリア・牡8
広尾TCとサートゥルナーリアは直接の関係はないですが、注目の新種牡馬として登場してくれました。(見栄えが良いし人気があるし、いち競馬ファンとしては当然ありがたい話です)
コチラは初年度産駒の2歳世代がすでに12頭も勝ち上がっており、『順調なスタート』との認識でした。
具体的には「当初のルーラーシップやレイデオロは牝馬の動きがもうひとつと言われたのですが、本馬はむしろ牝馬の方が目立つぐらい。ロードカナロア(Storm Cat)のスピードが良い方向に出ているのでは」とのコメントでした。
実は、個人的にミスペンバリーの最後のお相手はレイデオロではなくこちらでも良かった?と考えたことがあるのですが、それは今さらの話ですしね。社台SSさんからは「この馬はトップサイアーへの道を確実に登っていく」「いずれ募集馬に産駒が連なると思うので…」との話もありましたし、今後もいち競馬ファンとして見守りたいと思います。
スワーヴリチャード・牡10
オピュレンス’23の父
エスペシャリーの父
スワーヴリチャードに関しては、爆上がりした種付料(200万円→1500万円!)の話はさて置いて、「竹内さんの血統診断があるのであまり血統については…」と言いつつも、オピュレンス’23についてしっかり触れてくれました。
「オピュレンスはGiant's Causeway肌で実績ある配合ですし、超名血のBest in Show系 Rags to Richesが母母ですから良い買い物をされたのでは。見たことはないですが、きっと良い馬だと思います」また、「産駒はG1勝ちのレガレイラを筆頭にすでに5頭が重賞を勝っていますし、繁殖レベルが上がり、産駒数が増えるこれからは、益々成績が上がるでしょう」とも…
種付料1500万円ともなるとお買い得感はなくなりますが、産駒たちがそれを上回る活躍をすればイイわけで、1500万円になる前の産駒であるオピュレンス’23にも、さすが値上げするだけのことはある…という頑張りを期待します(^^ゞ
コントレイル・牡7
言わずと知れた無敗の3冠馬コントレイルです。コントレイルも募集馬関連ではなく、注目の種牡馬としての見学です。
その上で、社台SSさんからは「父ディープインパクトは自身と同じ無敗の3冠馬、コントレイルを出すまでにかなりの世代を要したが、コントレイルにはできるだけ早い時期に、2頭でも3頭でも無敗の3冠馬を出して欲しい。そのために配合を考えたり、環境を整えたり、できるだけのことをしていく」といったコメントがありました。
ちなみに配合については、「北米系、欧州系どちらの血統要素とあわせてもOK、サンデーサイレンスの血が薄くなっている分、サンデー持ちで日本で活躍した牝馬との配合でも活躍馬を出して欲しい!」との話もありました。
まあ、無敗の3冠馬がそんなにポコポコ産まれたら大変なわけですが、社台SSさんがそのぐらい大きな期待をしている、そういう可能性を秘めた種牡馬だと考えているのは確かでしょう。実際、セールでは高額で取引される産駒が出ていますし、近い将来、産駒が広尾TCで募集される可能性もありそうなので、まずは初年度産駒の動向に注目したいと思います。
エピファネイア・牡14
ディメンシオン’23の父
今年の春夏にはダービー、桜花賞、ヴィクトリアマイル、宝塚記念とG1を4勝する大活躍を見せたエピファネイア。2歳戦でもすでに13頭が勝ち上がるなど、勢いは全く衰えを見せていません…
ということなのですが、社台SSさんによれば、「現2歳、3歳世代はデアリングタクトやエフフォーリアの活躍を見てから種付をされた、配合レベルが上がってからの世代なので、産駒がある程度以上に活躍するのは当然」ということのよう。
広尾募集馬関連としては、私も出資をしているディメンシオン’23の父がエピファネイアですが、「この世代は種付料が高額になってからの配合であり、産駒たちも一層粒ぞろいになっている…」といったコメントがありました。
また、「ディープインパクト牝馬との組み合わせは(アリストテレスなどで)実績ありの『距離が延びて良い』配合。繁殖レベルが上がっているのでクラシックに乗る馬が増えそう」とのコメントも…。パンサラッサの姪であるディメンシオン’23がどうなるかは楽しみでしかないですが、都合良く考えると、ちょっとドキドキしちゃいますね(^^ゞ
以上、頭数が多いのでだいぶ駆け足、大幅に話を端折りつつの紹介になってしまいました。
それでも、キラ星のような馬たちが揃う社台SSさんの凄さは感じて頂けたと思いますし、こういう馬たちに挑むパンサラッサは本当に大変だなとも思いました。(でも、そういう挑戦こそパンサラッサらしいとも言えるかな?(^^))
広尾TCでは、『見学会の最後は社台SS』が定番になっていますが、その年ごとに広尾募募集馬や最新の情報をもとに紹介いただけますし、全く飽きないどころか毎回新たな発見があったりします。
全く単純で申し訳ないですが、来年もまた元気に見学に来たいなぁ…ですm(_ _)m