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第80回米アカデミー賞授賞式

2008-02-26 15:11:21 | ノンジャンル
 WOWOWで今年の米アカデミー賞授賞式を見ました。今年は80回目ということで、これまでのアカデミー賞の歴史を振り返るコーナーがいくつかありました。
 まず、最初に司会者が「今日はデニス・ホッパーも来ています」と何とデニス・ホッパーが大御所扱い、と思いきや、「ここがどこか分かりますか?15分ごとに教えてあげるから心配しないで」と認知症扱い。こんなに高齢の方も来てますよ、というジョークなのでした。
 演出は面白いテレビ番組にしようという演出(例えば、映画に出て来る双眼鏡のシーン、悪夢から目覚めるシーン、蜂の出て来るシーンのオムニバス)が目立ちましたが、80年の授賞式シーンを振り返るコーナーでは、後半トリビュートすべき女優、男優(具体的には、ケーリー・グラント、スタンディング・オベイションを受ける老年のオードリー・ヘップバーン、フレッド・アステア、キャサリン・ヘップバーン、ジャック・レモン、ヘンリー・フォンダ、ジョン・ウェイン、ジェームズ・ステュアート、素晴らしいスピーチをしたラッセル・クロウ)の映像ときちんと出し、ラストを「ここにお招きいただいて光栄です」と話すチャップリン(彼は良心的な映画を作り続けた結果、50年代に赤狩りでアメリカを追放されて経歴を持ちます)で締めるという粋な計らいを見せてくれました。
 また、主要な賞の前には過去の受賞者が受賞の際に述べるコメントが見られ、これでは、助演女優賞にエステル・パーソンズ(「俺たちに明日はない」のボニーを毛嫌いする叔母さん役で有名)を始めとする味のある懐かしい顔が多く見られて楽しめました。ただ、最近になるにつれ、個性的な女優が少なくなっているのが気になりました。主演男優賞では、コメントを語るジョン・ウェインが際立ってかっこよかったです。ちなみに映像だけでなく、コメントつきで紹介されていた主演男優はウェインの他に、ジャック・レモン、トム・ハンクス、貧しい黒人に希望を持とうと話しかけたフォレスト・ウィテカーの4人でした。今でもちゃんとジョン・ウェインを忘れずトリビュートし続けるハリウッドも捨てたもんじゃないと思った次第です。
 またこの一年に亡くなった人の特集では、ラズロ・コバックスの名前が出て来ました。ラズロ・コバックスがアメリカでトリビュートされるなんて、感激しました。ちなみに彼はフランスで50~60年代にかけて若者たちが商業映画を撮り始めたヌーヴェル・ヴァーグの中で撮影者として活躍した伝説的な人です。
 そして、最後に一言。アメリカの授賞式はアカデミー賞に限らず、受賞スピーチで必ず家族へ感謝の言葉を述べますよね。彼らが家族に支えられて今の自分がいる、ということを照れずに公の場で口にできることが素晴らしい、と思いました。