gooブログはじめました!

写真付きで日記や趣味を書くならgooブログ

ハワード・ホークス監督『空軍』その1

2011-10-09 09:31:00 | ノンジャンル
 岡野宏文さんと豊崎由美さんの対談本『読まずに小説書けますか』の中で紹介されていた、宮沢章夫さんの'09年作品『時間のかかる読書 横光利一「機械」を巡る素晴らしきぐずぐず』を読みました。改行が極端に少なく独特の文体で書かれている『機械』という小説を、少しずつ読み解いていく評論でしたが、宮田珠己さんの文体に似た「つっこみ」が面白く、最後まで飽きずに読むことができました。

 さて、ハワード・ホークス監督・製作の'43年作品『空軍』をDVDで再見しました。
 「序文 この地で戦った人々の未完の仕事の完遂に生きている者は身を捧げるべきである。我々に残された大いなる責務とは、神の導きのもと、この国に自由を新たに誕生させること。人民の人民による人民のための政府を、この地上から絶やさないことである。A・リンカーン」の字幕。
 通信局に届いた「第48航空団司令官 カリフォルニア州ハミルトン基地」のテレックスは、情報局で「B-17 9機をハワイのヒッカム基地へ 全機完全装備のこと」のように暗号が解読されます。9機のうちの1機“メリー・アン”の整備が進む中、新しい砲手としてウィノッキ(ジョン・ガーフィールド)がやって来ますが、もうすぐ除隊すると言ってはばからない彼の人を食った態度に、機付き長のホワイト軍曹(ハリー・ケリー)は嫌な顔をします。パイロットのクインキャノン中尉は、航空学校で死亡事故を起こしたことでウィノッキが退学した時の指導教官であり、今は砲手として優秀なウィノッキを評価しますが、ウィノッキの態度は改まりません。
 9機のB-17はハワイに向けて飛び立ちますが、それは41年12月7日のことでした。機上で会話するうち、新人の航空士ハウザーの父は名パイロットであることが分かります。ヒッカム基地との交信で日本語と銃撃音を傍受する通信士。基地からは敵襲を受けているので着陸するなと言われ、マウイ島の緊急基地に着陸しますが、荒れた滑走路で着陸装置が故障します。修理しているところを日本軍の歩兵の襲撃に会い、急遽飛び立ったメリー・アンからは、燃える真珠湾が上空から見え、クインキャノンはこの光景を絶対に忘れるなと部下に命じます。
 日本軍によって破壊されたヒッカム基地に着陸したメリー・アンの乗員たちは、爆撃手のマクマーティン(アーサー・ケネディ)の妹のスーがケガをして入院しているのを見舞い、彼女と一緒にいたレイダー中尉が無傷でいるのに怒りを向けますが、やがて彼がゼロ戦を4機も撃墜したことを知ります。
 メリー・アンはレイダーをマニラに運ぶ任務を新たに受け、夜のうちに出発しますが、夜明けにはスーはもう心配ないという知らせを受けます。機内で大統領演説を聞く乗員たち。悪天候の中、ハウザーの活躍で中継地のウェーク島に無事着陸したメリー・アンの乗員たちは、重傷を受けながらもウェーク島を死守するという中佐を残して、マニラへ向け出発します。(明日へ続きます‥‥)

→Nature Life(http://www.ceres.dti.ne.jp/~m-goto/