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飴村行『粘膜蜥蜴』その2

2012-08-04 09:12:00 | ノンジャンル
 昨日の続きです。
 意識が戻った二人は蜥蜴人の村の広場で縛られ、蜥蜴人たちに囲まれていました。メスの蜥蜴人を殺したことで、間宮はその場で殺され、脳みそを子供たちに吸われてしまいます。美樹夫も殺されそうになりますが、彼に逃がされた蜥蜴人の子供が現れ、彼は命を長らえ、長老の元へ連れていかれると、長老から願いを叶えてやると言われ、弟の真樹夫に会わせてもらいます。夢の中で会った弟は、雪麻呂の家で窮地に陥っていることを語り、それを聞いた長老は、心臓がまだ破壊されていない大吉を生き返らせてやると美樹夫に言います。蜥蜴人らから解放された美樹夫は、村に帰り、救援隊がやって来るのを待つのでした。
 雪麻呂はいつものように朝、許嫁にしたいと決めている従妹の魅和子の顔を描いた袋を女の頭に被せ、鬘も乗せ、若本に作らせた「姫幻視」を自分に注射して、魅和子との疑似性交を、下男の蜥蜴人・富蔵の応援を得て楽しみます。雪朝呂は魅和子にずっと言い寄っていましたが、彼が忌み嫌う従兄・清輔も当てつけのように魅和子を許嫁にしたいと言い出し、魅和子は二人のどちらを取るか決めかねるので、戦って勝った方の許嫁になると二人に提案します。二人はそれぞれ代理人を出し、雪麻呂は熊田を、清輔は二人の力士を殺した前歴を持つ元力士の下男・富士丸を立てます。決闘の前日、清輔の双子の妹・華代は雪麻呂を呼び出し、前から雪麻呂のことを愛していたので、明日の決闘から手を引いてほしいと懇願します。雪麻呂は兄の策略として彼女の言葉を信じませんが、華代は逆上し、雪麻呂の暴力に会います。決闘は壮絶なものとなり、熊田は何とか富士丸を殺しますが、清輔は雪麻呂の拳銃を奪って熊田を射殺します。その後、本人同士の決闘となりますが、雪麻呂による股間攻撃で勝負は雪麻呂の勝利となります。それによって魅和子は正式に雪麻呂の許嫁となり、妻が失踪して以来、脳の移植の研究を止めて、妻をモデルとした三角関係の小説を書くのに没頭していた雪麻呂の父・大蔵もそれを認めます。
 翌日、雪麻呂は父の病院に入院していた美樹夫、それに真樹夫、大吉を連れて、ジャイロスコープに乗りに行きますが、用意されていたものは旧式の3人乗りで、雪麻呂は無理を言って強引に乗り込みます。雪麻呂が持っていた拳銃を弄んでいた大吉は、強風に煽られた時に、過って操縦士を撃ってしまいます。操縦士に替わって美樹夫が操縦をしますが、また強風に煽られると、安全ベルトをしていなかった大吉が落ちそうになり、プロペラに巻き込まれて首をはねられてしまい、何とか無事に着陸するも、真樹夫はケガを負って美樹夫の部屋に入院しますが、事故は内密に処理されます。
 翌日、雪麻呂は魅和子が来ているということで華代に呼び出され、華代の失恋記念ということで3人で乾杯させられますが、その直後、雪麻呂は以前からもらっていた母からの手紙の最新のものを富蔵から受け取ります。それの手紙の最後には「魅和子とお幸せに」という一文があり、それによって雪麻呂は富蔵が雪麻呂の母と連絡を取っていたことに気づきます。富蔵は雪麻呂の母と電話で連絡を取っていましたが、母の居所は知らないと言い、母が料理人だった藤原と不倫関係となり、現在も一緒にいることを認めます。雪麻呂は今度母から電話があったら、必ず自分に知らせるように富蔵に命じて、富蔵を許してやります。
 その夜、魅和子の急死の知らせが入ります。雪麻呂は華代による毒殺を疑い、若本の元へ行くと、案の定そこには若本とともに華代がいました。華代は私を選ぶしかないとうそぶき、若本の毒のせいで魅和子の遺体はひどい表情をしているはずだと言うと、激昂した雪麻呂は華代を射殺してしまいます。その直後にやって来た笹谷は「ワラベガコンラントゼツボウオノウミニオチル、シカシソウシンヘイノコトバニヒカリヲミイダシ、ナンゴクミツリンイッチョクセン、ロウジントカゲノオカゲデネガイハカナウガ、ハハトサイカイシテミツリンニノコル」という電信を軍神様から受け取ったと言うのでした。雪麻呂は以前真樹夫から聞いた話を思い出し、美樹夫とともにナムールの爬虫人の村へ行き、そこの長老に魅和子を生き返らせてもらうことを思いつきます。富蔵はそれならば、華代も生き返らせれば、雪麻呂の殺人の罪も消えると言い、雪麻呂は華代も一緒に生き返らせることにします。(またまた明日へ続きます‥‥)

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