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青山真治監督『ヤキマ・カナットによろしく』&瀬々敬久監督『菊とギロチン』など

2020-05-25 00:24:00 | ノンジャンル
 昨日は鈴木清順監督の生誕97年に当たる日でした。清順監督といえば、今の私にとってはつい先日DVDで観た『ハイティーンやくざ』が一番印象的な作品になっているのですが、次に控えているDVD『悪太郎』も以前観た時にとても面白かった記憶があるので、今から観るのを楽しみにしているところです。3年後には生誕100年になるので、そうすれば「鈴木清順監督生誕100年祭」なるイベントが起こることは必至で、その時に今は見られないプログラムピクチャー時代の作品を観ることができるのでは、と秘かに期待したりしています。映画好きでまだ清順作品を観ていない方がいらっしゃいましたら、是非観ることをお勧めします!!

 さて、WOWOWライブで、2015年公開のオムニバス映画『破れたハートを売り物に』の中の一篇、青山真治監督の『ヤキマ・カナットによろしく』を観ました。
 6メートルの高さから落ちて来た鉄骨により左足を骨折したスタントマンが、バーのカウンターで自分のことを延々と語り、彼が甲斐バンドの「ヒーロー」をバーの女性マスターにかけてもらい、立ち去った後、甲斐自身がハーモニカ演奏をする姿で終わるという映画でした。

 またWOWOWシネマで、瀬々敬久監督の2018年作品『菊とギロチン』も観ました。ウィキペディアの「菊とギロチン」のストーリーを引用させていただくと、「人々が貧困にあえぎ社会が不穏な空気が漂っていた大正時代末期、女相撲の一座である「玉岩興行」が東京近郊にやって来る。女だからという理由で様々な困難を抱えた彼女たちの中には、夫からの暴力に逃げてきた新人力士の花菊もいた。ただ「自分の力で強くなりたい」という思いで相撲を始めた花菊は厳しい稽古を積んでいく。そんな彼女たちは、社会を格差のない平等な社会に変えたいという夢を掲げるアナキスト・グループ「ギロチン社」の若者たちと出会う。時代に翻弄されながらも彼らは次第に心を通わせていく。」というもので、手持ちカメラによる撮影が印象的な映画でした。

 またWOWOWシネマで、上田慎一郎監督・脚本・編集の2017年作品『カメラを止めるな!』も観ました。テレビ用の約1時間ほどのゾンビ映画をワンシーンワンカットで撮るところのメイキングをそのまま映画にしたもので、出演する役者が酔っぱらって足腰が立たなくなったり、急に便意を催した役者が出てきたり、役に入り過ぎて台本とまったく違うことを始めるベテラン女優がいたりと、さまざまな困難を乗り越えて、ラスト、クレーンが壊れたので人間ピラミッドを作って俯瞰撮影をして終わる映画でした。世間では大ヒットしたと話題になった映画だったらしいのですが、特に新鮮な驚きはなかったと思います。

 またアマゾンのオンデマンドで、渡辺謙一監督の2009年作品『天皇と軍隊』を観ました。TSUTAYAの作品紹介から文章を引用させていただくと、
「日本国憲法第9条はなぜ必要だったのか? なぜ天皇制は存続したのか? パリ在住の渡辺謙一監督が曖昧で矛盾をはらんだ日本の戦後史を、学者や政治家など数々のインタビューや世界中から集めた貴重なアーカイブ映像を交えて描いたフランス制作ドキュメンタリー。
【ストーリー】冷戦期、アメリカの擁護のもとで、日本は第二次世界大戦の荒廃から経済的復興を遂げた。ソ連の崩壊、中国の市場開放、欧州統合とグローバリゼーションの波は、日本の政治に舵を切らせた。世界の中の日本のプレゼンスを高めるための“国際貢献”である。日本は矛盾と曖昧さの国であるとよく言う。憲法ひとつをとってもその矛盾は見てとれる。自衛隊の存在と、戦争および軍の保持を禁じた日本国憲法第9条。主権在民と天皇の地位の曖昧さ。これら3本の軸と言える、日本国憲法第9条、天皇そして軍隊について、天皇の貴重な映像をはじめ世界中から集めたアーカイブと、いまや鬼籍に入った政治家の田英夫や中川昭一など国内外の論客による秘蔵インタビューを交え、日本の戦後史を問い掛ける。」
 実際に映画を観ると、マッカーサーが天皇制を擁護することによって、その見返りに民主主義を根付かせることに成功したこと、村山首相が40数年ぶりに社会党として首相になったが、自衛隊の存在と日米安保条約の存在を認めたため、あっという間に人気を失っていったこと、韓国人の慰安婦の人たちが日本に対して起こしている、謝罪と賠償の訴訟について、福島瑞穂さんが先頭に立って協力していること、防衛大学校での日常、また三島由紀夫事件、靖国問題など、戦後のレジームを築いてきた様々な事実をわかりやすく描写したドキュメンタリーでした。天皇制に疑問を持つ方々、靖国神社の参拝に反対する人を理解できない方々に、ぜひ見てほしいドキュメンタリーだと思いましたb。

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