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ジョン・フォード監督『荒野の女たち』

2022-09-18 21:59:16 | 日記
 ジョン・フォード監督の遺作、1966年の『荒野の女たち』を渋谷の「シネマ・ヴェーラ」で観ました。
サイト「MOVIE WALKER PRESS」の「ストーリー」に一部修正加筆させていただくと、
「1935年夏。中国と蒙古の国境附近はカンらの率いる馬賊たちの無法地帯だった。救済と伝道のアメリカ隣保館の長、アンドルース(マーガレット・レイトン)はエマ(スー・リオン)や、ペサー、彼の妊娠中の妻たちと壁を廻らし門を閉ざして僅かな平和の中にいた。ある日、吉報がもたらされた。医師が来るというのだ。女医カートライト(アン・バンクロフト)は酒を呑み、タバコを喫うという活動的な女で、アンドルースのクリスチャンの生活態度と相いれなかった。
 ある夜遅くイギリス隣保館が襲われ中国人を伴なって避難して来た。しかも、この中国人避難民の中からコレラで死ぬ人が出た。カートライトの処置で伝染をくい止めたのも束の間、この地区の治安維持をしていた中国部隊が移動しカンの恐怖を感じさせられた。立ち退きの提案を拒否したアンドルースに誤算はないと思われたが偵察に出て行ったペサーが死体になった。
 隣保館は瞬時のうちに蹂躙された。白人の女たちは物置小屋に押し込められ、中国人は虐殺された。そんな最中、ペサー夫人は産気づき、カートライトは医療道具と麻酔をカンから取り戻すため、カンらに直談判して医療器を取りもどした。がカンは、あくまでも医療器具を返したことの代償を求め、それはカートライトの体を代償として求めるという風に変わっていった。お産は無事に済み、男の子が生まれた。カートライトはカンの要求を飲む決意をし、実際に彼に自分の体を与えた。アンドルースはカートライトを好色女と罵ったが、ほかの女たちは彼女の犠牲をよく知っていた。彼女はカンを説き、隣保館の全員を脱出させた。カンの花嫁衣裳を着たカートライトは一人カンの元に残り、カンの差し出した酒に、密かに身につけていた毒を入れる。カンはそれに気づかず、その場で酒をあおり、急死する。彼のことを罵倒するカートライト。しかしカートライトは自分の酒にも毒を入れ、それを飲み、自殺してしまうのだった。

 あまりの救いのなさに呆然とするとともに、この映画の持つ暗さに唖然としました。これがフォードの遺作だったとは。まさかカートライトが自殺するとは信じられず、私は涙を流すことしかできませんでした。なんとも後味の悪い作品でした。