アンドレイ・コンチャロフスキー監督の1985年作品『暴走機関車』をDVDで観ました。
サイト「映画ウォッチ」の「ネタバレあらすじ」に一部加筆修正させていただくと、
「舞台は真冬のアラスカ州、ストーンヘイブン刑務所。服役囚マニー(ジョン・ボイト)は懲罰房に3年間閉じ込められたことを人権侵害だと訴え、裁判で勝利を掴みます。マニーと憎み合う刑務所の所長ランケンは、苛立ちながら彼を普通房に移動させました。囚人の多くはランケンを嫌い、マニーをヒーロー扱いしています。少女をレイプした罪で服役中のバックもその1人でした。ランケンは囚人を使ってマニーを襲わせます。マニーは手に怪我を負ったものの大事には至りませんでした。卑怯な手を使うランケンを心底憎むマニーは脱獄を決行。洗濯係だったバックの協力を得てゲートの外に出ます。マニーに憧れるバックは、自分も脱獄すると後を追いかけました。下水道を通って極寒の雪原を歩き、2人は鉄道の操車場にたどり着きます。小屋で衣服を調達した2人は、ちょうど発車しようとしている4両編成の機関車に潜り込みました。これで遠くへ逃げられると思った2人でしたが、出発直後に機関士が心臓発作を起こし、機関車から落ちてしまいます。機関車は操る人間がいないまま暴走を始めますが、マニー達はまだ気付いていませんでした。
暴走機関車の件はすぐに中央管制室にも伝えられました。管制室に務めるフランク・バーストウは、機関車を本線の1番に乗せ他の列車との衝突を防ごうとします。ブレーキは既に焼き切れていました。最後尾の車両から外を見たマニーは、様子がおかしいと呟きます。退避が遅れた貨物列車と衝突事故を起こし、尚もスピードを上げて走り続ける機関車。マニーは機関士に何かあったのではと考え、1両目に行ってみることにします。行く先には橋がありますが、現在のスピードにはとても耐えられません。マクドナルドは橋に到達する前に機関車を脱線させろと命令します。ところが脱線させる直前になって、無人だと思われた機関車から汽笛が鳴り響きました。現地から連絡を受けたフランク達は慌てて脱線を中止します。
汽笛に驚いたのはマニーとバックも同じでした。どうやらこの機関車の中に、2人以外の何者かがいるようです。4両目に戻ったマニー達のところへ、先ほど汽笛を鳴らした人物がやって来ました。彼女は乗務員のサラ。サラは機関士がいないため列車が暴走していること、このままでは3人とも死んでしまうことを説明します。機関車を止めるには先頭車両の緊急停止ボタンを押さなければなりません。しかし2両目には古いタイプの車両が使われていて、サイドの通路が無いため先頭まで行けないのだそうです。サラの提案で、機関車同士のエンジンを繋いでいる電気ケーブルを切り、後ろ3両のエンジンを止めてみることにしたマニー達。ケーブルを断ちながら3人は2両目まで進みます。スピードが落ちた機関車は何とか橋を通過しましたが、その先には化学工場がありました。このままのスピードではカーブを曲がりきれずに脱線してしまいます。化学工場に突っ込めば有毒な化学物質が一気に拡散してしまう恐れがありました。
スピードは落ちたものの止まる気配の無い機関車。そこでバックが車体の僅かな凹凸に掴まって先頭車両に行ってみることにします。しかし車体は凍っていて滑りやすく、無理だと判断したバックは戻って来てしまいました。激怒したマニーは「もう一度行って来い!」とバックに激しい暴力を加えます。止めようとするサラも交え、殺し合いの緊張が高まる3人。しかし虚しさに結局座り込みました。バックは涙を流しながら、結局マニーもランケンと一緒、立ち位置が違うだけで自分のことしか考えていない、と批難し失望します。その時、機関車にヘリコプターが迫っていました。ランケンがフランクから情報を聞き出し、マニー達を捕まえに来たのです。マニーはランケンに向かって「俺の勝ちだ!」と挑発。フランク達は被害を最小限に食い止めるため、機関車を行き止まりの古い支線に移動させ脱線させることにしました。マニーはガラスを破って飛び降り、連結部に指を潰されながらも何とか先頭車両に到達します。
マニーを追ってランケンもヘリから降りて来ました。隠れていたマニーはランケンを襲い、車内のポールに手錠で拘束します。停止ボタンを押せと命令するランケンに、「俺は自由だ」と呟くマニー。彼は自分自身の最後を決めていました。マニーはバックとサラを助けるため、1両目と2両目の連結を外します。バックは「エンジンを止めろ!」と悲痛な叫びを上げましたが、マニーは従いませんでした。やがて2両目以降は停止。マニーとランケンを乗せた先頭車両が遠ざかっていき、この映画は終わりを迎えます。」
ハラハラドキドキの映画でした。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます