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大島渚監督『飼育』

2023-04-25 02:24:55 | 日記
 大島渚監督の1961年作品『飼育』を国立映画アーカイブで再見しました。

 サイト「映画ウォッチ」の「ネタバレあらすじ」の一部に加筆修正させていただくと、
「時は太平洋戦争末期。信州の山道を大勢の人たちが歩いていきます。その集団に一人の黒人が混じっていました。脚に獣用の罠が刺さったままで、血を流した痛々しい姿です。
 彼はアメリカ軍の爆撃機の乗組員で、機が被弾したためにパラシュートで山の中へ降下したのでした。ところが罠にかかってしまい、動けなくなったところを近隣の村人に発見され、村まで運ばれることになったのです。
 村ではアメリカの兵士を敵視し、ろくに脚のケガの治療もせずに納屋に放り込みます。
 さっそく村役場に使いが出されて対応を相談しますが、人手の足りない役場では兵士を捕虜にしておく余裕などなく、村の人間たちにその世話を押し付けます。
 村では、本家と呼ばれる地主の鷹野一正(三國連太郎)が封建時代の領主のように大きな権勢を振るっており、彼は分家の塚田伝松(山茶花究)の一家にその世話を命じます。
 日頃から本家へ対して恨みを持っている塚田は、今回の件も「本家が憲兵隊に褒められるためにやったことだ」と考えて不満をたぎらせます。
 やがて黒人兵士の存在に影響されたかのように、村では色々な問題が発生します。世話役の一人・小久保余一の息子の次郎が出兵前夜に行方不明になったり、東京から疎開していた石井弘子が一正に襲われそうになったり、徐々に不穏な空気が充満してくるのです。
 黒人兵士は徐々に村の子供たちと仲良くなり、脚も子供たちの世話で癒やされます。時々は納屋から出され、田んぼで子供たちと遊んだりして、このまま捕虜として安穏な生活が続くかと思われました。
 しかし、保次郎が石井弘子の娘である百合子と肉体関係を持ったことを知り、保次郎の弟の八郎がそのことで百合子を責めます。
 このことが大騒ぎとなり、結局百合子は崖から落ちて死んでしまうのです。これをきっかけに本家と分家の言い争いが勃発。怒りの矛先は他所者である黒人に向かい、全員がその処刑を願います。
 一正もこうなったら自分の地位を守るためにその願いを聞き届けるほかありません。自らナタを振るい、子供を人質に抵抗していた黒人を惨殺します。その死体を大勢で埋めているところに終戦の知らせが――。
 責任を問われるのを恐れ、村人たちは全員が殺人については口をつぐむことにするのでした。」

 暗く沈む白黒画面が印象的な映画でした。


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