高野秀行さんが愛読するナカキョーこと中島京子さんのデビュー作「だいじなことはみんなアメリカの小学校に教わった。 脱OLの見習い先生日記」を読みました。題名にも書かれている通り、若い女性向けの雑誌の編集を10年した後、表参道の占い師に「今の仕事以外にやりたいことがあるはずだから、ガマンしないでやってみなさい」と言われたことがきっかけとなり、以前からやりたかった物書きへの第一歩として、インターシップ制度によりアメリカ西海岸シアトル近郊の軍港都市ブレマートンへ小中学校の先生としてホームステイしに行ったことに関して書かれた本です。
先ず、中島さんは「キョウコ・ナカジマ」というのが発音しずらいのか、「ココ・マッカリーナ」と生徒から呼ばれるようになります。そしてニンジャに対する並々ならぬ好奇心から、「ペリーが日本に来た時に幕府は黒船にニンジャを忍び込ませたのですが、言葉が分からなかったので何もスパイできませんでした」という中島さんのジョークに静まりかえって聞きこんだり、ビッグバードの中に人間が入っているという話を聞いて泣き出す女の子がいたり、小林一茶の俳句の英語訳に額をバンバン叩いて男の子が喜んだり、カラテの実演がうけまくったり、カラテの「ヤメ!」という言葉を覚えて授業妨害をするようになったり、日本料理として調理させたソース焼そばがすごく評判がよかったり、いろんなことを体験していく中で、著者は「コドモというものを見ていると、自然に未来のことを考える。コドモに日常的に接していると、未来に対して悲観したり否定的になったりする気が起こらなくなる」ということを発見するに至ります。そして著者もコドモと同じく未来を信じるようになり、フリーライターの道を歩んでいくようになったのでした。
子供の描写がとにかくかわいくて、それがこの本の最大の魅力になっているように思います。しかし一番のサプライズは、本を読み終わった後に本からひらひらと落ちて来た紙切れで、それは何と著者の手書きの手紙でした。この本の5年後に発刊された本の編集者に向けての手紙で、奥付に著者の過去の本としてこの本のことも掲載してほしいという内容でした。ということは、この本は著者からその編集者へ送られた本なのかもしれず、すごい本を手に入れたことになります。手紙は著者のプライベートなものなので、このような話も本来するべきではないのですが、読む方が少ないことをいいことに書いてしまいました。
そんなことはどうでもいいくらい、面白い本です。文句無しにオススメです。
先ず、中島さんは「キョウコ・ナカジマ」というのが発音しずらいのか、「ココ・マッカリーナ」と生徒から呼ばれるようになります。そしてニンジャに対する並々ならぬ好奇心から、「ペリーが日本に来た時に幕府は黒船にニンジャを忍び込ませたのですが、言葉が分からなかったので何もスパイできませんでした」という中島さんのジョークに静まりかえって聞きこんだり、ビッグバードの中に人間が入っているという話を聞いて泣き出す女の子がいたり、小林一茶の俳句の英語訳に額をバンバン叩いて男の子が喜んだり、カラテの実演がうけまくったり、カラテの「ヤメ!」という言葉を覚えて授業妨害をするようになったり、日本料理として調理させたソース焼そばがすごく評判がよかったり、いろんなことを体験していく中で、著者は「コドモというものを見ていると、自然に未来のことを考える。コドモに日常的に接していると、未来に対して悲観したり否定的になったりする気が起こらなくなる」ということを発見するに至ります。そして著者もコドモと同じく未来を信じるようになり、フリーライターの道を歩んでいくようになったのでした。
子供の描写がとにかくかわいくて、それがこの本の最大の魅力になっているように思います。しかし一番のサプライズは、本を読み終わった後に本からひらひらと落ちて来た紙切れで、それは何と著者の手書きの手紙でした。この本の5年後に発刊された本の編集者に向けての手紙で、奥付に著者の過去の本としてこの本のことも掲載してほしいという内容でした。ということは、この本は著者からその編集者へ送られた本なのかもしれず、すごい本を手に入れたことになります。手紙は著者のプライベートなものなので、このような話も本来するべきではないのですが、読む方が少ないことをいいことに書いてしまいました。
そんなことはどうでもいいくらい、面白い本です。文句無しにオススメです。
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