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安藤桃子監督『0.5ミリ』その3

2015-11-13 07:41:00 | ノンジャンル
 また昨日の続きです。
 シズエの爪を切るサワ。「マニキュアを買ってもいいですか?」「桜色が好きだったかな?」。
 「今日は勉強会です」。弁当を渡すサワ。
 川べりを歩く老人。道端で弁当を食べる老人。
 「シズエさんを車イスに移動するのを手伝ってもらってもいいですか?」。移動を終えると「いつものお歌、歌ってください」。歌った後、投げキスをするシズエ。「シズエさん、この人だ~れ?」「私の好きな人」。
 「こんにちは」「はいはいはいはい」「さあ、どうぞどうぞ」「お待ちしてましたわ。こちら先生の姪っ子さんの久子さん」「今後は家の管理をすることになりました」。
 久子(浅田美代子)「私は財産なんかいらないの。元気そうでよかった。愛人なんですって? ビックリしたでしょ? ずっと面倒見たかったんだけど、母の介護をしていたの。でも心が折れちゃった。よくしてくれてたって分かるわ。浜田さん、愛人に家を乗っ取られるって電話してきたのよ」。
 サワ、眠れない。
 鞄にノートとカセット。
 サワ「鞄の中、空だったんですけど」浜田「汚かったから出したの」サワ「鞄お持ちしました」老人「あっ、どうも。こんにちは。出版社、大変でしょう」。戦中の回想を語る老人。何を訊いても同じ答えしか返ってこない。立ち上がって敬礼。大日本帝国と天皇に対して万歳。老人「戻ってきたのが申し訳なくて」。
 シズエ「早くあの世に行って、新次郎さんにもう一度抱かれたい」。
 久子「叔父と叔母のこと、誰か分からなくなって世話できるようになるなんて。お世話になりました。これ気持ちです。さよなら」。
 車を運転しながら、カセットをセットするサワ。戦争を語る老人の声。夜。涙するサワ。
 朝。老人の声、続く。トンネル。「あっ!」。無人店で盗みをしている青年。「片岡君、奇遇ね。こんなとこで会うなんて。お金払った? 泊めてくれる?」
 車の中「汚さないで。幻の車なんだから」。家に到着。「お父さんとこにいるんだ」。乱雑な室内。「お邪魔します。山下サワです。ヘルパーをしてました」「佐々木タケシです。いつまでいたっていいよ」「また本、集めてたんだ」。布団を用意する真。
 夕食の支度をするサワ。「悪いね」「家事は任せて下さい。真君、学校は?」「口もきかないし、頑固だ。いつから口をきかなくなったんだ? 親が食べ終わるまで、席を立つな。朝6時には家を出る。造船所で働いてるんだ。昼食用におにぎりを作ってくれ。金はない」「食費は出します」。
 船で出勤する佐々木。
 朝食の片付けをするサワ。
 朝。サワの足に触れる佐々木。「起きて下さい」。
 空き缶拾いをする佐々木。
 夜。真、帰宅。佐々木、眠ってる。おにぎりを作るサワ。真は上半身裸になり、鏡を見つめ、シャワーを浴びる。サワの足に触れる佐々木。サワは佐々木にまたがり、スカートで佐々木の顔を覆う。佐々木、失神。
 「真君、ちょっと手伝って」。2人で佐々木を布団へ。
 堤防を歩くサワは真に「町、行く?」。
 バスに乗り込む2人。
 バスの中の2人。
 「じゃあね」。ベンチで歌う老人。それを眺める真。
 雨。ラーメンを食べる2人。「死にそうなじいさんを相手にしてると時々思う。私の知らない世界を生きてきた人は皆同じだと。お互いちょっと歩み寄って、0.5ミリでも皆の心が動けば、革命が起きる。心で理解できることってあるんだね。真君と私の距離はこのくらいでちょうどいい」。
 壁にボールを投げ、それを受ける真。
 真、サワの布団を近くに持ってくる。
 堤防を渡るサワ。笑顔でケーキの箱を持っている。
 窓から本を捨てる佐々木。見つめるサワ。「本を読んで何が分かる?」。酔ってる佐々木。「金持って来い!」と真に無理やり酒を飲ませる。「首切ってやる」と佐々木は真に襲いかかるが、サワが止めに入り、殴られる。真の髪を切り、「気合いを入れ直してやる。お父さんと言ってみろ。お前には片岡の血しか流れてないんだよ」と佐々木。サワは佐々木を殴り、酒をかける。逃げる真。追うサワ。捕まえて殴ると、真のズボンの裾から血が流れだす。
 生理用品を買うサワ。シャワーを浴びる真。
 佐々木に酌をするサワ。
 ドレスを赤に染めるサワ。
 真の髪をバリカンで刈るサワ。真の拳はグー。「生まれて来なきゃよかった」。
 真に添い寝するサワ。
 トランクから赤いドレスを取り出し、真に渡す。「サワの分 遺産 金百万円 茂」の紙包み。「ママー!」と真が叫び、サワも泣き叫ぶ。
 「私、子宮ないんだ。知らなくてもいい真実ってあると思う」。
 ドラム缶で本を燃やす佐々木。真は赤いドレスを着る。
 「ケーキ食べますか?」。3人でケーキ食べる。
 佐々木は真の頭に手を置き、サワと真は車で旅立つ。佐々木の方を振り向く真。
 橋を渡る車。眠る真。海が輝く。エンディングタイトル。

 画面構成や編集はいたって普通の映画でしたが、演出と安藤サクラの存在感で見せる映画でした。時々挿入される風景も印象的だったと思います。

 →Nature Life(http://www.ceres.dti.ne.jp/~m-goto/

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