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豊島ミホ『ブルースノウ・ワルツ』

2007-04-26 15:24:47 | ノンジャンル
 今日紹介する豊島ミホさんの本は彼女の三冊目にあたる「ブルースノウ・ワルツ」です。この本には長篇「ブルースノウ・ワルツ」と短編「グラジオラス」の2編が収録されています。
 「ブルースノウ・ワルツ」は、お嬢様の楓(かえで)が自由で無邪気な子どもから大人になることを受け入れて行く物語です。
 14 才の楓の父は研究者で「弟だ」と言って研究対象の野生児・ユキを屋敷に連れて来ます。楓には3才下の婚約者・藤(とう)がいて、しばしば二人で遊んでいましたが、ある日藤が将来の話をし始め、楓は大人になることとはどういうことか、を考えます。父が「ユキも大人になる」と言うと、楓は逆上し、ランプを投げ付け火事を起こし、ユキと逃げようとしますが、母に阻止され、母から大人になることは避けられないのだ、と説教されます。楓15才、藤12才の合同誕生パーティーの日は大雪になり、予定の楽団は来れませんでしたが、母のバイオリンで藤と楓はワルツを踊り、それが大人になった儀式のようになります。その夜、青白い月光に誘われてホールに来た楓は、偶然現れたユキとダンスを楽しむのでした、という話。
 「グラジオラス」では、きりおの田植え姿をいつも眺めていたまに子は、交通事故できりおが死んだ後も、きりおが田植えをしていた場所に毎晩行って、彼の空想にふけります。イチトという男友達が新たにできますが、きりおの死を受け入れられない、という話。
 
 どちらの話もインパクトに欠ける話で、あまり面白くありませんでした。が、月光の中で踊る情景に魅力を感じる方には、オススメできるかもしれません。

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