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矢崎仁司監督『太陽の坐る場所』

2022-12-22 07:33:59 | 日記
 矢崎仁司監督・脚本の2014年作品『太陽の坐る場所』をDVDで観ました。
 サイト「映画ウォッチ」の「ネタバレあらすじ」に一部加筆修正させていただくと、(ちなみにカッコ内は、高校生時代、カッコがないところは現在)
「(体育館で女子高生が「私を閉じ込めて欲しい。でも閉じ込めるのと閉じこもるのは違う。」と言って倉庫に自ら入る。もう1人の女子高生はそこに佇み、踊りはじめる。)DJをしている高間響子、女優の鈴原今日子にそれぞれ元同級生であり幹事の島津から同窓会の誘いが入る。制服を着て中継レポートを務めた響子は学生時代を思い返していた。(クラスのリーダー格だった響子は今日子を「リンちゃんと呼ぼう」と提案する。)東京キー局からのスカウト話をされたそのとき、テレビで今日子が映し出される。それを見た響子は同窓会に行こうと決意する。しかし皆が待ち望んでいたのは今日子の方だった。「今日子が来ないのは清瀬と別れたせい。清瀬はクスリの売人をやっているらしい」と話すユキを、響子は一喝する。島津は突然ユキに「結婚しようよ」と言う。後日、島津はユキと2人きりで会い、次回の同窓会の日程相談をする。ユキは前回の同窓会の響子の態度にイラついていた。
 (響子が学校の怪談話をする。夏休み前に女の子が体育倉庫に閉じ込められ、夏休みが明けて倉庫を開けるとミイラになっているという話だ。その話に今日子だけ「怖くない」と言う。また、響子の誕生日会にも「ミチコが行かないなら私も行かない」と言ったため、ミチコも誘われることになる。吉田とユキが帰宅していると、ミチコと清瀬が話しているのが目に入る。ユキは「清瀬に近づいたことが響子にばれたら大変なことになる」と釘を刺すが、ユキは響子に気に入られたい一心でそのことを響子に告げる。ミチコが倉庫に物を取りに行くとユキがモップでつっかえ棒をする。指示したのは響子だった。倉庫内で倒れているミチコを助け出す今日子だった。)
 スカウト話を断る響子。「私はここで生きなければだめなんです」とつぶやく。今日子は島津の支店で満期の手続きを行う。「前回の同窓会で高間響子がきた」と聞き、ペンの手が止まる今日子。島津はなぜ同窓会に来ないのか?清瀬のせいか?と聞く。「清瀬くんはアフリカにいる」と答える今日子。2人はたまにメールのやりとりをする仲だった。「会いたい人も会いたくない人もいないが、話を聞いてみたい人はいる」と話す今日子。(ユキが作ったお弁当を代わりに食べた島津に、「ユキのものには何でも名前が書いてあるんだ、下着にもだぜ」と話す吉田。ユキの初体験の様子を五千円で話してあげると持ちかける。島津は黙り、吉田は迎えにきたユキと帰ってゆく。)ユキが雨のなか帰宅すると島津が呼び止める。島津の前で着替えブラ姿になるユキ。島津は今日子の話をするが、他の男から電話がかかってきて出かけてしまう。(雨が降っており、ユキは吉田と相合傘するからと、これからバイトだという清瀬に傘をかす。体操着から着替えようとするとユキのスカートがなくなっている。響子は心配そうに振る舞うが「今度は私け?」と言って、ユキは教室を飛び出す。島津が忘れ物を取りに行くと、響子と今日子が教室に入ってくる。「清瀬くんと付き合っているの?これは復讐?」と問う響子。響子は「名前を返すわ」と言って今日子をりんちゃんではなく鈴原さんと呼ぶ。)
 実家に帰ったユキ。テレビを観ていると響子が今日子の映画を宣伝している。「今日子さんとは仲が良かった」と話す響子に、それを笑うユキ。ユキはその件を今日子に電話するが、今日子は「私はあなたと話すことはない。もうかけてこないで」と冷たい対応をする。島津は仕事で栄転が決まったため、幹事を響子に依頼する。同時に今日子がくることを伝える。引っ越しの準備をする島津は、押し入れにあったユキの制服のスカートをゴミ袋へ入れる。盗んだのは島津だったのだ。(響子は清瀬から「今日子が好きだ。それに君は俺のことなんか好きじゃない。意地になっているだけ」と言われる。今日子に謝る響子。そして冒頭と同じシーンに戻る。「私を倉庫に閉じこめて」と。そして響子は卒業まで1人きりとなった。)響子が学校の倉庫に行くと、今日子がいた。「なぜ同窓会に出るのか?」と問うが、響子は「徹底的に恥さらしになりたい」と言う。今日子は響子に清瀬の連絡先を渡す。「今度こそ自由になれるかしら?」と言う響子に今日子は「扉なんてないのよ」と答える。目の前には太陽の日差しを浴びる体育館が広がっていた。」

 この映画も主人公は女性で、扉が重要な役目を果たしていました。

斎藤美奈子さんのコラムその129&前川喜平さんのコラムその90

2022-12-21 07:26:09 | 日記
 恒例となった、東京新聞の水曜日に掲載されている斎藤美奈子さんのコラムと、同じく日曜日に掲載されている前川喜平さんのコラム。

 まず12月11日に掲載された「国民を洗脳する国家」と題された前川さんのコラムを全文転載させていただくと、
「岸田政権は五年間で43兆円をつぎ込むという大軍拡に乗り出した。そのためには大増税も厭(いと)わない。一方で子ども予算倍増の「道筋」は来年の「骨太の方針」まで先送りした。明らかに国民生活よりも軍事力増強を優先している。「先軍政治」と呼んでも間違いではない。反撃能力=先制攻撃能力を「抑止力」だと言って正当化すれば、際限のない軍拡競争が生まれる。本来目指すべきは軍縮ではないのか。
 しかし各種の世論調査でも防衛費増額への支持は軒並み50%を超えている。ロシアのウクライナ侵攻、中国の覇権主義的姿勢、北朝鮮によるミサイル発射などが人々の不安を掻き立てているのだろうが、こうした国際情勢に乗じて一気に軍事国際化路線を突っ走ろうとする政権の「世論工作」も功を奏しているのだろう。
 九日、共同通信は防衛相が世論工作の研究に着手したと報じた。そこには主権者である国民を洗脳しコントロールしようとするあからさまな意図が露呈している。しかし政権側はすでに静かに広範に国民を洗脳してきた。NHKをはじめとするメディアに介入し、学校の道徳教育や歴史・公民教育を支配し、DappiなどというアカウントでSNSを搔き回す。
 国民よ、国に騙(だま)されるな。正気を保とう。自分の頭で考えよう。」

 また、12月14日に掲載された「岸田ガブ政権」と題された斎藤さんのコラム。
「十二日に発表された今年の漢字は「戦」だった。物騒な一字だなあと思ったが、いやいや案外妥当かもしれない。今の政府は「戦」に向かってまっしぐらだからだ。
 同じ十二日、自公両党は安保三文書の改定内容に合意した。最大の目玉は「敵基地攻撃能力(反撃能力)の保有」。専守防衛の原則はもはや名ばかり。戦後の安全保障政策の大転換である。
 安倍政権下で集団的自衛権の行使容認を含む安保関連法が強行採決されたのが2015年。この段階で「攻撃OK」な態勢を法的に整備して、今度はいよいよ装備面でも「攻撃OK」な状態にしたいらしい。そのため巨費を投じて米国製巡航ミサイル「トマホーク」などを買うそうだ。
 すでに議論は財源論に移っているけど、ちょっと待て。そもそも敵基地攻撃能力を持てば相手がビビる、なんて抑止論が国防に有効なのか。先制攻撃と何が違うのか。そんなの真珠湾攻撃と一緒じゃんか、と批判されても文句はいえまい。
 文楽人形にガブと呼ばれるかしらがある。おとなしげな娘の顔が一瞬にして凶悪な形相に変わる仕掛けの人形である。人形使いが糸を引くと、頭から角が飛び出し、目は金色に変わり、口が耳もとまで裂けるのだ。
 目の錯覚だろうか。岸田首相の顔が最近、ガブに見えてきた。もしかして誰かが陰で糸を引いてる?」

 そして、12月18日に掲載された「国民は猿か」と題された前川さんのコラム。
「宋の狙公は猿を飼っていた。その猿たちに栃(とち)の実を「朝に三つ暮れに四つ与える」と言ったら猿たちは怒ったが、「朝に四つ暮れに三つ与える」と言ったら喜んだ。きっとこの猿たちは、「朝に宇四つ暮れに三つ奪う」と言ったら怒るが、「朝に三つ暮れに四つ奪う」と言ったら仕方がないと納得するのだろう。大軍拡の財源をめぐって与党内で繰り広げられた騒動はこの猿たちを思い出させた。猿芝居をしているという意味では、与党政治家たちも猿のようなものたが、問題は彼らが納税者である国民を猿扱いしていることだ。
 向こう五年間で軍事に費やすと岸田政権が決めた43兆円は、とどのつまりすべて国民の負担だ。与党内の議論の本質は、いつどのように負担させれば国民を納得させられるか、つまりどうすれば国民を納得させられるか、つまりどうすれば最もスムーズに国民を騙(だま)せるかにあった。1兆円を増税、残りを歳出改革などで生み出すという岸田氏の財源構想が朝三暮四だったとすれば、すべて国債で賄えという安倍元首相をコピーした萩生田政調会長や高市経済安保担当大臣の主張は「朝零暮七」だ。与党税制大綱では、法人税、所得税、たばこ税で1兆円増税する方針は示したが、その時期は「24年以降の適切な時期」に先送りされた。朝零暮七派に押し返された結果だ。猿扱いされた国民は怒らなければおかしい。」

 どれも一読の価値がある文章だと思います。必読です。

矢崎仁司監督『不倫純愛』

2022-12-20 07:47:24 | 日記
 矢崎仁司監督・共同脚本の2011年作品『不倫純愛』をDVDで観ました。
 サイト「MOVIE WALKER PRESS」の「ストーリー」に一部加筆修正させていただくと、
「出版編集部で編集長として働く辰波京介。やりがいある仕事、そして美しい妻の真知子を持ち、充実した日々を送っているように見えた。だが、妻を愛しているものの結婚生活15年を超えて倦怠期を迎え、夜の営みが重荷となっていた。そんな折、新進気鋭の作家・岡セイジの自宅を訪れた京介はセイジの恋人・川島澪香と出逢う。セイジの小説は常に彼女をモチーフに書かれており、その想像を超える美しく妖艶な姿に京介は惹かれていく。ところがある日、セイジが突然失踪、京介は澪香と共に捜索活動をするうちに、ある出来事がきっかけで肉体関係を結んでしまう。背徳と知りつつ、性愛に溺れていく二人。しかし、その裏にはセイジの策略があり、魔の手は京介の妻・真知子へと伸びていた。真知子は岡と関係を持ち、結局岡を刺殺してしまう。岡の死体とともに真知子はカヌーに乗り、そこで映画は終わる。」

 濡れ場の多い映画でした。

矢崎仁司監督『スイートリトルライズ』

2022-12-19 07:56:35 | 日記
 矢崎仁司監督の2010年作品『スイートリトルライズ』をDVDで観ました。
 サイト「映画ウォッチ」の「ネタバレあらすじ」に一部加筆修正させていただくと、
「岩本瑠璃子(中谷美紀)は朝起きるとカーテンを開け窓の外を見ます。横で寝ていた夫の聡は目を覚ましますが、寝たふりをしています。瑠璃子はコーヒーを淹れ、窓を拭き、朝食を食べます。そして二人で朝食を食べました。いつも通りの朝です。瑠璃子はテディベア作家で、個展に向け自宅で黙々とテディベアを作成していました。
 そんなある日聡の妹・文(大島優子)がやってきます。文が来た事を他の部屋にいる聡に電話で知らせる瑠璃子。そんな様子を見て文が「おかしな夫婦だよね」と言います。ある日二人は薔薇園に出かけました。せっかくの休みなのでゆっくりデートがしたいと思っていた瑠璃子でしたが、聡は同窓会があると言ってすぐに行ってしまいました。瑠璃子はそんな聡の態度に孤独を感じていました。久しぶりに参加した同窓会で聡は後輩の三浦しほ(池脇千鶴)と再会します。しほは聡に好意を持っているようで、「また会いたい」と言ってきました。
 瑠璃子の個展が開かれ、大盛況で終わりました。片づけをしているとテディベアを譲ってほしいと一人の男性が訪ねてきました。瑠璃子はテディベアのナナを譲りました。数日後、その男性・津川春夫とレンタルビデオ店で再会しました。そして瑠璃子は春夫とキスをし、関係が深まっていきました。一方聡は後輩のしほと頻繁に会うようになっていました。そしてダイビングに行こうと約束します。瑠璃子と聡は海へ旅行に行きました。聡はダイビングをしに、瑠璃子は浜辺で本を読むためです。聡が海に着くとしほが待っていました。そして二人でダイビングを楽しんだあと関係を持ちました。
 互いに不倫関係を続ける瑠璃子と聡。そうしている内に春夫はもともといた恋人(安藤サクラ)と別れ瑠璃子にのめりこんでいきました。しかし瑠璃子も聡もやはりお互いの必要性を感じていました。ある日聡が家に帰ると階段で瑠璃子は座って待っていました。そして帰ってきた聡に対して「ただいま」と告げます。それは瑠璃子なりの不倫を終えたという意味でした。聡もまた、「もうすぐ帰る」と言うのでした。」

 この映画も静かな映画でした。

チェン・カイコー&ツイ・ハーク&ダンテ・ラム監督『1950 鋼の第7中隊』

2022-12-18 04:07:06 | 日記
 チェン・カイコー&ツイ・ハーク&ダンテ・ラム監督の2021年作品『1950 鋼の第7中隊』を「あつぎのえいがかんkiki」で観ました。
 パンフレットの「STORY」から文章を一部加筆して転載させていただくと、
「国共内戦後まもなく帰郷した人民志願軍・第9兵団 第7中隊の伍
千里(ウー・ジン)は、兄の百里が戦死したことを両親に報告する。そして戦争による軍の手当で、彼は両親に家を建てる約束をした。しかし中国が朝鮮戦争に参戦し、彼の休暇は取り消される。弟の万里(イー・ヤンチェンシー)は一緒に行きたいと言うが、千里はそれを許さなかった。
 おりしも1950年9月15日。朝鮮戦争に介入した米軍を中心とする国連軍が仁川に上陸。前後して米軍は敵の全地域を絨毯爆撃し、その脅威は中朝国境付近にまで迫っていた。
 こうした情勢を受け、北京の中南海(中国の中枢機関が集まる場所)では議論が交わされていた。米軍が3 8度線を越え、中国の領土に踏み込むことを懸念した毛沢東(タン・グオチャン)は、中国軍の朝鮮出兵を決断する。このとき彼の息子である毛岸英(ホアン・シュエン)は、志願兵への参加を軍事委員会副主席の彭徳懐(チョウ・シャオビン)に訴え、毛沢東は哀しみに満ちた表情で彼を送り出す。
 いっぽう千里が戻った第7中隊は、前線に無線機と暗号者を届けるように指示を受けた。そこで兄を追って入隊した万里の姿を発見し、千里は愕然とする。しかし万里の揺るがぬ意思を目の当たりにし、千里は彼に銃を渡すのだった。
 だが第7中隊は列車で移動中に爆撃され、彼らは徒歩での行軍を余儀なくされる。しかも隊は巡回中の米軍機と遭遇。兵士たちは遺体をよそおうも、機は容赦なく銃撃。万里と親しかった仲間がこの空爆で命を落とし、戦争の非情さを知るのだった。
 さらには輸送任務の途中、第7中隊は友軍と米軍との激戦に遭遇する。米軍は戦車を始めとする火力で人民軍を圧倒するも、巧妙な作戦で万里はそれを返り討ちにし、隊は無事に前線に到着して、無線機を届けることに成功する。
 第7中隊は前線で束の間の休息をとるが、ほどなく長津湖に帰還するように命令がくだる。しかし氷点下での行軍は苛酷で厳しく、物資不足が兵士たちを苦境へと陥れる。さらには米軍の探知機が総司令部の場所を確認し、戦闘機で基地を爆撃する。そんな中、司令室にある重要な地図を取りに向かった一人の兵士が、被弾して命を落とす。その人物は劉という偽名で従軍していた毛岸英だった。
 岸英を失った悲嘆に暮れる間もなく、米軍への総攻撃が決断され、体制を立て直した志願軍新司令部は各軍を配置し、第7中隊もそれに従った。そして11月27日の夕刻、長津湖を陣地とする、米第31歩兵連隊の相当作戦が開始された。
 かくして、中国人民志願軍と米軍による「長津湖の戦い」の火蓋が切って落とされたのだ。数で圧倒する第7中隊は、「おやじ」と周囲から慕われていた兵士を失うも、戦いに勝利し、相手の連隊長も射殺する。そして生き残った彼らは中国の英雄として、国の誇りとなるのだった。」

 戦闘シーンは、スピルバーグの『プライベート・ライアン』のノルマンディ上陸作戦のシーンを思わせる壮烈さで、その画面の迫力と、轟音は、息を飲むものばかりで、あっという間の3時間でした。映画ファン必見の作品だと思います。チェン・カイコー監督の名前は、かれこれ40年ほど前に池袋の文芸坐で『大閲兵』を見て、そのスケールの大きさに圧倒され、すぐにデビュー作の『黄色い大地』を見た記憶があります。(ちなみに『黄色い大地』は川を描いた映画でした。)その後『運命の子』を見ましたが、それが『大閲兵』の出来には遠く及ばず、それっきりになっていました。チェン監督は多作で、これまでに18本もの映画を作っていることを知りました。とりあえず「あつぎのえいがかんkiki」にアンケートを出そうと思っています!!