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矢崎仁司監督『ストロベリーショートケイクス』その2

2022-12-17 00:35:48 | 日記
昨日からの続きです。

「彼氏と結婚することが幸せだと思っているちひろは、ある日永井の家で彼が帰るのを待っていました。しかしあまりにも結婚をちらつかせるちひろに永井の心は次第に離れていき、突き放されるように別れを告げます。
 突然すぎる別れにショックを受けたちひろ。その寂しさと、誕生日なのに一人でいる孤独に耐えきれないちひろは別の男の所に向かい、行きずりな関係を持ってしまうのでした。
 菊池に彼女がいたことでショックを受けていた秋代でしたが、どうしても諦める事が出来ません。秋代は酔った勢いを利用して菊池と関係を持つことに成功します。やがて体調を崩し倒れてしまった秋代。彼女は妊娠していました。
 ちひろと塔子は些細な事で喧嘩をしてしまいます。元々上手くいっているとは言えない関係でしたが、互いのストレスが些細な事で爆発したような感じです。出版社でのトラブルもあって、もう一杯一杯だった塔子はストレスから拒食になってしまいます。
 トイレで吐いている姿を一番見られたくないちひろに見られてしまった塔子。ちひろは意外にも塔子を抱きしめ、共に泣いてくれたのです。互いに心を開きあっていなかったちひろと塔子でしたが、共に住むことで少しずつ友情を育んでこれたのです。傷つき打ちのめされた時に側にいてくれる友人、ようやくその事に気づくことが出来たのでした。
 おそらく菊池の子であろう子供を妊娠した秋代は、実家で出産するために田舎に帰ることに決めました。悩んだ末、里子もそんな秋代についていく事にします。今まで神様のような存在だった石も、過去の話から信じる事が出来なくなり、もう捨てています。
 ちひろもまた仕事を辞めて実家に帰ることにしました。塔子はちひろを見送りにやってきていました。塔子もまたこれからは実家に戻り生活を始めます。しかし見送るだけだったはずの塔子は、新幹線を降り損ねてちひろの田舎まで行くことになってしまいました。
 こうして、とある田舎の海岸で、これまで交わりそうで交わって来なかった四人が初めて出会うことになったのです。」

 とても静かな映画でした。

矢崎仁司監督『ストロベリーショートケイクス』その1

2022-12-16 00:51:05 | 日記
今日は大衆に対して史上初めて作曲をしたベートーベンの生誕252年にあたる日です。改めて彼の音楽の素晴らしさに感謝したいと思います。

 さて、矢崎仁司監督の2006年作品『ストロベリーショートケイクス』をDVDで観ました。
 サイト「映画ウォッチ」の「ネタバレあらすじ」に一部加筆修正させていただくと、
「里子(池脇千鶴)は‘恋愛したい’という願望を持つ女性です。2年前に彼氏にひどく捨てられ、捨てないでと泣いてすがったという過去がありました。里子はこれまでの人生であの日ほど悲惨な経験はなかったという程つらい失恋をしました。しかしその経験があったからこそ今があるのだと里子は考えています。
 デリヘルの受付の仕事をしている里子は、同じ職場でデリヘル嬢として働く秋代(中村優子)と一緒に職場の近くで暮らしています。秋代は墓場の近くに住んでいて、死んだ人が入る棺で寝ている一風変わった女性です。
 かわいくて女性らしい雰囲気のちひろ(中越典子)は、会社で雑用ばかりさせられていました。ちひろは恋愛依存の傾向があり、常に恋愛していたいと思っていたのです。そして彼氏のことを‘神様’という存在だと思っています。ほしいものを買ってくれたり自分のことを幸せにしてくれる唯一の存在だと話します。
 イラストレーターとして実力がある塔子(岩瀬塔子)は、彼氏が神様だと言っているちひろと同居しています。ちひろと塔子はルームシェアをしていましたが、表向き仲良さそうに見える二人、実はお互いの事を良くは思っていませんでした。
 ある日、イラストレーターである塔子は‘どこにもいない自分だけの神様’というテーマで絵を描いてほしいという依頼を受けます。とは言うものの、上手く神様を描けない塔子はスランプに陥ってしまうのでした。昔から塔子は強いストレスを感じると拒食嘔吐を繰り返す、そんな所がありました。塔子は常にそうならないように生きてきたのです。
 棺で眠る秋代には長い間好きな人がいました。それは大学の同期の菊池(安藤政信)という男。秋代は二人がうまく行かないことを知っていながらも、彼に対する想いを諦めることができません。スーパーで買ってきたトマトを「実家から送られてきた」と口実を作り、菊池に電話をして「野菜を少し分けてあげる」と話し、会う約束をします。
 秋代は上機嫌で、トマトを菊池に渡してあげるために彼の家に行きますが、彼が別の女と仲むつまじく一緒に月を見ている姿を見て絶望します。そして手に持っていたトマトを落としてしまい、そのまま帰ります。
 その様子を偶然見ていた塔子はインスピレーションが閃きました。秋代が落としたトマトが転がっていることを見かけて、その様子をイラストで表現しようと考えたのです。溢れるアイデアを形にし、一睡もせずに朝まで作業をした塔子は絵を完成させて出版社に絵を渡します。
 出版社からの評価は上々でした。完成作品は出版社の社員の手に渡されますが、社員のミスによりせっかく描いた絵を紛失されてしまいます。世間の評価はどうあれ、無くしてしまったことに対する社員からの謝罪を聞きたいと塔子は出版社に向かいます。しかし謝罪どころか、出くわした出版者の人たちは彼女が売れるようになって変わったと冷たく言う始末。なぜか責められた塔子はショックを受け、出版社を後にします。
 里子は仕事帰り、タバコの自動販売機の前で変な形の石を拾います。そしてその形が神様のようだと思った里子は、その石を家に持ってきて神様のように大事に神棚に飾ります。そして恋愛がしたいと願いました。
 そんな里子に新しい男性が現れました。それは職場の店長だったのです。妻子を持っていた店長でしたが、離婚して里子と一緒になりたいと言い寄ってきたのです。元々店長のことを嫌っていた里子は石に「恋愛がしたいとはこういう形じゃない、店長は死ねばいいんだ」と願ってしまいます。
 後日、本当に店長が死んでしまった事で、里子は石の存在が恐ろしくなります。そして仕事をやめて外人が経営する中華料理屋で働く仕事を見つけるのでした。
 ずっと恋をしていたいと考えているちひろ。今は同僚の永井(加瀬亮)と恋仲になっています。ちひろは新しくできた恋人の永井と幸せそうに付き合います。実はちひろの夢はいい人と出会い早く結婚することでした。そして結婚して仕事をやめた仲間のことをうらやましいと思い、日記にも書いたりします。
(明日へ続きます……)

矢崎仁司監督『風たちの午後』

2022-12-15 07:32:57 | 日記
 矢崎仁司監督・共同脚本の1980年作品『風たちの午後』をDVDで観ました。
 サイト「MOVIE WALKER PRESS」の文章を転載させていただくと、
「「ハッピーストリート裏」などの自主上映作品の助監督を務めていた矢崎仁司の監督デビュー作品。プロダクション爆が700万円を投じた文芸大作。生活を共にする二人の女と、彼女たちの前に現れた一人の男を中心に、消えかけた情愛とわき起こる憎悪を鮮烈なタッチで描いていく。主演はMr.スリムカンパニーの綾せつ子、文芸座の伊藤奈穂美など。脚本は長崎俊一と矢崎監督の共同執筆。共演は杉田陽志、阿竹真理など。2019年3月2日よりデジタルリマスター版が順次公開」。

 雨の降るシーンが多く、室内シーンでも水道から水滴が滴る音が常にする映画でした。

クロード・シャブロル監督『いとこ同志』

2022-12-14 01:17:11 | 日記
 クロード・シャブロル監督の1959年作品『いとこ同志』をWOWOWシネマで再見しました。
 サイト「映画ウォッチ」の「ネタバレあらすじ」に一部加筆修正させていただくと、
「舞台は1958年8月、パリ。ヌイイのシコモル通りに、1人の青年(ジェラール・ブラン)がやって来ました。彼の名はシャルル。パリの大学に通うため田舎から出て来たばかりです。シャルルは豪華なアパルトマンに住んでいるいとこのポール(ジャン=クロード・ブリアリ)と同居する予定になっていました。部屋ではポールと彼の親友クロヴィスが待っていました。シャルルとの再会を喜ぶポールですが、クロヴィスについて詳しい説明はしません。ポールの知人女性ジュヌヴィエーヴが訪ねて来ると知ったシャルルは、用意されていた自室に下がり母親へ手紙を書きます。ジュヌヴィエーヴから妊娠したと告げられたポールは、クロヴィスに金を渡し中絶するように仕向けました。どうやらクロヴィスは金で厄介事の解決を引き受けているようです。翌朝、ポールはシャルルに銃を突きつけて起こしました。もちろん弾は装填されていません。パリの街に繰り出した2人は、ポール行きつけのクラブへ入店。シャルルはそこで出会った美しい女性フロランスに一目惚れしてしまいます。
 翌日、ポールは友人を招いてパーティーを開きました。複数の女性と親しげなポールに、シャルルは少し呆れています。そこへフロランスが現れ、シャルルは大喜びで彼女をエスコートしました。語らう2人は静かにキスを交わし、騒がしい部屋を抜け出して外に出ます。自分に自信が無いと語るシャルルに、「大好きよ」と囁くフロランス。2人は真剣な愛を確かめ合います。翌日も2人は電話で話し、会う約束をしました。しかし待ち合わせの時間と場所を取り違えてしまい、フロランスはシャルルと行き違いでアパルトマンにやって来ます。シャルルと真剣に愛を育みたいというフロランスの願いを、ポールは一笑に付しました。真面目なシャルルとの何の面白みもない生活に、恋多きフロランスは耐えられないだろうと断言します。遅れて現れたクロヴィスに誘導され、フロランスはポールと寝てしまいました。帰宅したシャルルはポールから事情を聞き、深く傷つきます。
 シャルルは試験勉強に没頭することでフロランスを忘れようとします。しかしポールとフロランスは同棲を始め、シャルルの前でも構わず戯れ合っていました。次第に苛立ちを募らせるシャルル。同じく試験を抱えているはずのポールは全く勉強せず、結局フロランスとも別れてしまいます。シャルルより1日早く試験を受けたポールは見事合格。ズルをしたから合格出来たと話すポールに、シャルルの心境は複雑です。合格祝いのパーティーが開かれる中、1人部屋にこもって勉強するシャルルのもとへ、フロランスがやって来ました。そばにいたいと言う彼女に、シャルルは初めて声を荒らげ身勝手だと罵ります。そして次の日、精神の安定を欠いたシャルルは試験に落ちてしまいました。
 夜の街をさまよい歩くシャルル。レストランで男性2人と親密そうに話しているフロランスを見つけ、深く絶望します。川に学生証を投げ捨てた彼は、音を立てないようにひっそりと帰宅しました。そして銃を手に取り、1発だけ空砲にして弾を装填します。弾倉を回転させ、眠っているポールに向けて引き金を引くシャルル。しかし弾は発射されず、項垂れてリビングのソファに銃を放り投げます。
 翌朝。シャルルが昨夜の行動を悔いていると、ポールが起きて来ました。落第したことを伝えると、ポールは励ましの言葉をかけます。そして銃を見つけたポールは、いつものように冗談でシャルルに銃口を向け引き金を引きました。シャルルが「撃つな!」と叫びますが間に合わず、弾が発射されシャルルは死亡します。ポールは呆然とシャルルを見下ろしていました。誰かが呼び鈴を鳴らし、この映画も終幕を迎えます。」

 ジャン=クロード・ブリアリの女たらしぶりが板についている映画でした。

金子修介監督『百合の雨音』

2022-12-13 00:58:37 | 日記
 金子修介監督の2022年作品『百合の雨音』を「あつぎのえいがかんkiki」で観ました。
 映画館の作品紹介から文章を一部加筆修正して転載させていただくと、
「過去のトラウマから同性愛に臆病になっている葉月は、憧れの上司・栞に密かに想いを寄せている。一方、凛とした佇まいの栞もまた、不倫をしている夫との関係に思い悩んでいて、子供を作れる限界の年齢に自分が近づいているにもかかわらず、夫がセックスに不協力なことに不満を覚えていた。
 ある大雨の晩、お互いの心の隙間を埋めるかのように身体を寄せ合い、一線を越える葉月と栞。やがて栞の夫が妻の不倫に気づき、夫はそれによって興奮し、久しぶりに栞を抱く。それにより妊娠する栞。
 葉月と栞の関係は、栞の夫の不倫相手の知ることとなり、その不倫相手は、会社中にその事実をメールで知らせる。会社の社員たちは、皆、葉月を庇おうとするが、決然として席を立つ葉月。
葉月は会社を辞め、久しぶりに栞と会う。幼い子の手を引いた栞は、葉月を追うように会社を辞め、夫とも離婚したことを葉月に告げる。すがすがしい二人の様子を捉えていたカメラは、二人を画面から離れ、海上のキラキラした光を捉え、映画は終わる。

 美しくも、せつないレズビアン映画で、そのハッピーエンドぶりに、私は号泣してしまいました(^^;)。